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人であるがゆえにまっすぐ進めない


2024年3月11日(月)朝の6:00になりました。

かたつむり、そろそろ登れ、富士の山。

どうも、高倉大希です。




左足を前に出したら、今度は右足を前に出す。

歩き方はわかっているはずなのに、なぜだかまっすぐ進めません。


ランニングを習慣にしようと思っても、三日で終わってしまいます。

お風呂に入ることさえも、億劫に感じてしまいます。


やり方がわかっているだけに、もどかしさを感じます。

どうにもこうにも、なかなか思いどおりにはいかないものです。


10枚の原稿を書くとする。そのために必要となるエネルギーは、最初の1枚と残り9枚がだいたい同じくらいだと思う。いや、個人的な感覚としては、むしろ最初の1枚の方が大変かもしれない。

穂村弘(2023)「蛸足ノート」中央公論新社


チームとなれば、その傾向がさらに強まります。

思いどおりにいかない個人が、複数集まるわけです。


モチベーションが、低い人が混ざっていたり。

コミュニケーションを、上手にとれない人が混ざっていたり。


自分のことさえ思いどおりにいかないのに、他者のことなんてなおさらです。

目的がはっきりしていても、人であるがゆえにまっすぐ進むことができません。


「仲が良いチームだからうまくいった」というのは一見正しいようでいて、この発想こそがとんでもない間違いなのです。本来、一人ひとり、感じ方や考え方は少しずつ違います。違っていて当たり前です。育った環境から学び働く環境まで、すべてが「別の人格」なのですから。だからそれぞれが完全にわかりあえたり、意見がぴたりと重なりあったりすることなんてありません。プロの集団が物事を決めていく時には、それを前提にすべきなのです。

工藤勇一(2024)「校長の力」中央公論新社


いつも、しゃくとり虫みたいだなと思います。

進むためには、いちど縮まなければなりません。


縮んだら伸びて、伸びたらまた縮んで。

その過程で軌道も修正しながら、じわりじわりと前に進んでいくのです。


てくてくと歩けると思っていたら、がっかりするかもしれません。

スピードの遅さに、嫌気が差してしまうからです。


青山学院大学陸上部の原晋監督は、「箱根駅伝のメンバーに選ばれなかった人に対して、何かサポートをしていますか?」という質問に、「一切サポートはしない。なぜなら基準が明確だから」と答えていました。

安藤広大(2023)「とにかく仕組み化」ダイヤモンド社


まっすぐ進めないことが、悪いわけではありません。

大切なのは、人である限りまっすぐ進めないという前提に立っておくことです。


モチベーションなんて、差があって当然です。

コミュニケーションには、必ずズレが生じます。


話は、そこからです。

どうにもこうにも、なかなか思いどおりにはいかないものです。






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