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多様性は対立を包み込む


2023年12月21日(木)朝の6:00になりました。

リスク管理の方法は、多様性を維持することしかないと思う。

どうも、高倉大希です。




「ごめんね」

「いいよ」


学校には、このような「仲直りの儀式」が存在します。

強制的に握手をさせられる、あの儀式です。


トラブルが起こると、すぐに先生が介入します。

大人の権力をもってして、「仲直りの儀式」が執り行われます。


「トラブルが起こらない社会」を目指すのが「心の教育」で、「トラブルが起きたときに解決できる人材がたくさんいる社会」を目指すのが「行動の教育」であり、民主主義教育です。だから学びの機会を増やしてあげるためにも、トラブルは起きたほうがいいんです。小さな対立はいっぱいあっていいんです。

苫野一徳、工藤勇一(2022)「子どもたちに民主主義を教えよう」あさま社


ときどき、トラブルが少ないことを自慢げに語る学校があります。

たしかに、入学する側からしてみれば安心材料になるのかもしれません。


一方で、トラブルから学べることがたくさんあることも事実です。

トラブルが少ないことが本当によいことなのかは、よく考えなければなりません。


トラブルが少ないことを看板に掲げた瞬間から、大きなリスクを背負います。

トラブルを押しつぶす圧力が、発生するというリスクです。


デューイは「不確定な状況」をかき乱された、困った、曖昧な、混乱した、矛盾に満ちた、不明瞭な状態、などと表現している。モヤモヤなどのわからない状態を不安と感じるかワクワクと感じるかは個人差もあるかもしれないが、わからない、わかりたいという気持ちこそが深い学びを引き起こしていくのである。

藤原さと(2023)「協働する探求のデザイン」平凡社


多様性を認める。

多様性を受け入れる。


このような言葉には、ずっと違和感を抱いています。

なぜなら、多様であることはあらゆるものごとの前提であるはずだからです。


認めるものでも、受け入れるものでもありません。

はじめからそこにある、すべての前提であるはずなのです。


良い「つくり手」は、良い「つかい手」であり、良い「わかり手」であることが多いのは偶然ではありません。多様な存在である人間がお互いに尊敬しあい、高めあい、愛情によって支えあうことによって、私たちの創造はどんどん素晴らしいものになっていくのです。

孫泰蔵(2023)「冒険の書 AI時代のアンラーニング」日経BP


それはつまり、対立を包み込むということです。

決して、対立を避けるということではありません。


違う限り、対立は起こります。

大事なのは、上手に対立することです。


対立することを、わるいことだと思いすぎている気がします。

多様性とは本来、対立を包み込むものであるはずです。






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