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できない理由を必死に探す


2023年12月23日(土)朝の6:00になりました。

カバンの中も机の中も、探したけれどみつからないのに。

どうも、高倉大希です。




体調が優れなかったから、仕方がない。

準備時間が少なかったから、仕方がない。


寒かったから、仕方がない。

天気がわるかったから、仕方がない。


わたしたちは、必死になってできない理由を探します。

仕方がなかったのだと、思い込みたいのです。


騒がしい喫茶店だから、窮屈な電車の座席だから、書けなくても仕方ない。この気持ちが重要だ。どうせ無理だろうけど、できなくて当然だけど、一応試すだけ試してみるか、という意識が心の中のハードルを下げてくれる。

穂村弘(2023)「蛸足ノート」中央公論新社


昔から苦手だったから、仕方がない。

自分の性格に合っていないから、仕方がない。


向いていないから、仕方がない。

遺伝だから、仕方がない。


わたしたちは、必死になってできない理由を探します。

仕方がなかったのだと、思い込みたいのです。


「誰か」や「何か」に頼りたくなる気持ちは、僕も同じ人間なんでわからなくもないです。でもその心の弱さに負けちゃいけないんです。 ただ、自分で考えるためにはやっぱり、考える枠組みが必要なんです。その枠組みが教養であり、リベラルアーツであるということです。

瀧本哲史(2020)「2020年6月30日にまたここで会おう」星海社


どうしてそんなに必死になって、できない理由を探すのか。

それは、できてしまうと困るからです。


仕方がなくないのなら、それはもう自分の問題になってしまいます。

せっかくの「できない」が「やらない」になってしまうのです。


それでは、とても困ります。

自分自身の怠惰を、認めなければなりません。


ちょっとずつ努力をして、それに対して、「あ、ちょっとわかったな、おもしろいな」という、自分の変化の兆しみたいなものをご褒美として感じ取ることができたら、わたしはそれを続けることができるんです。ひとつひとつはとってもちいさいんだけれども、わかったり、つながったりすることで努力することがおもしろく感じられて、その連続で身についていくような感じなんです。

ほぼ日刊イトイ新聞(2019)「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」ほぼ日


だからこそ、できている人の存在があまりにも厄介です。

厄介なので「天才」という名前をつけて、べつの場所へと遠ざけます。


あの人だから、できたんだ。

天才だから、できたんだ。


できてしまうと、困るのです。

だからこそ、必死になってできない理由を探します。






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