まだ見ぬ世界の広さは希望
2024年4月10日(水)朝の6:00になりました。
オドルンダヨ。オンガクノツヅクカギリ。
どうも、高倉大希です。
村上春樹さんの小説を、読み漁っていた時期がありました。
短編も長編も随筆も、かなりのペースで読んでいたような気がします。
もちろん、彼の作品を読む時間はとても有意義なものでした。
その一方で、読めば読むほど寂しさが増していったのも事実です。
まだ読んでいない作品が少なくなっていくのが、目に見えてわかったからです。
読んでいない状態には、二度と戻ることができません。
お笑いコンビのかまいたちの漫才に、こんなネタがあります。
「生まれてこのかた『となりのトトロ』を観たことがない」
ボケの山内さんが、「トトロを観たことがない」という事実を自慢げに話します。
それに対して濱家さんが、「そんなもん自慢にならへんがな」とツッコみます。
基本的にはツッコミが、観客の気持ちを代弁します。
ところがこのネタに関しては、ボケの言い分にもちょっとだけ共感できるのです。
まだ見ぬ世界があるということは、とても幸せなことなのかもしれません。
その分だけ、新しい世界に触れるチャンスがあるわけです。
そう考えると、この世界はまだ見ぬものだらけです。
すでに見た世界なんて、全体からすれば豆つぶのようなものです。
見たつもりになっているだけの世界も、きっとたくさんあるはずです。
ミクロにもマクロにも考えを進めることができる、フラクタル構造です。
好奇心を抱いた人が、その瞬間から学びはじめることができる。
人類の歴史においてはじめての環境下で、わたしたちは生きています。
一生をかけても読みきれないだけの、本があります。
一生をかけても歩ききれないだけの、大地があります。
とことん突き詰めても不可能だと思えるだけの、限界があります。
そんなまだ見ぬ世界の広さは、希望でしかありません。
サポートしたあなたには幸せが訪れます。