三河珊瑚

どこにでもいるただの本好きです。 漫画も読みます。ゲームはポケモンと少しだけマリオを嗜…

三河珊瑚

どこにでもいるただの本好きです。 漫画も読みます。ゲームはポケモンと少しだけマリオを嗜みます。

記事一覧

米澤穂信『黒牢城』を読みました。

 疎くてよかった戦国時代!  「歴史」というネタバレ無しで『黒牢城』を読めたのは幸運でした。担任で日本史の教科担当だったM先生ごめんなさい!!(南北朝あたりから戦…

三河珊瑚
6日前
3

散歩の副産物

 正確には一駅前から徒歩で帰宅したときの話です。途中にいつも利用している図書館があるので、先日予約しそこねたデビット・スーシェ『ポワロと私:デビット・スーシェ自…

三河珊瑚
8日前
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気づけば「好きな惣菜発表ドラゴン」を口ずさんでいたので考えたこと

 ネットの流行は目まぐるしく変化していて正直もうついていけないなぁとスマホの画面を虚しく眺める今日この頃です。「好きな惣菜発表ドラゴン」ちゃんもTwitterで見かけ…

三河珊瑚
1か月前
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十二国記の饕餮ってディンルーなんですか!?

 友達に勧められて2月から3月までずっと「十二国記」シリーズを読み通してきたんです。いやぁ面白かった……。いろいろ感想はありましたが、機会があったらまたいつか文…

三河珊瑚
1か月前

好きな漫画を書き連ねる(その3)

 思いつくがままに好きな漫画とその紹介をしていきます。紹介したい漫画はたくさんあれどもどれから書けばいいのか迷ってなかなか書けません。 『シャドーハウス』(ソウ…

三河珊瑚
1か月前

「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート③

こんにちは。 前回と前々回は以下のリンクからどうぞ。 「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート①|三河珊瑚 (note.com) 「大乙嫁語り展」担当学芸…

三河珊瑚
1か月前
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「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート②

こんにちは。 早速ですが続きを書いていきます。 前回は以下のリンクからどうぞ。 前回、第一章の内容(主に表紙イラスト)について触れました。なお学芸員さんのお話を文章…

三河珊瑚
2か月前
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「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート①

『乙嫁語り』 言わずと知れた森薫先生の名作漫画です。『エマ』や『シャーリー』などで英国メイドの世界を描かれる先生ですが、こちらの作品も見逃せません。中央アジアを…

三河珊瑚
3か月前
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北九州市民が「地球の歩き方 北九州市」を読んでみた

 物心つく前から北九州市で育ちました。生まれも育ちも北九州!ではないものの、ほぼそんな感じです。進学で一時離れていたくらいで人生の大半は北九州小倉で過ごしていま…

三河珊瑚
3か月前
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小川洋子「からだの美」を読みました

 小川洋子の文章、特に小説を読んでいると不思議とこういうイメージが浮かぶ。 ―真っ白な、不要なものはなにもない、そういう清潔な部屋で、しかしどこかしらに緊張感を…

三河珊瑚
3か月前
8

北村薫『六の宮の姫君』を読んで

読み終えて最初の一言。「いい時代だなぁ……。」  性能のいいワープロが欲しくてアルバイトを始めるというのがそもそも時代を感じますが、何よりも大学の四年生でこのの…

三河珊瑚
3か月前
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『奇面館の殺人』読みました

 どうにか〈館〉シリーズ最新作まで追いつきました。以下は未読の人にはわけが分からないけれど読み終えた人にだけわかる、ネタバレだけどネタバレにならない各作品のギリ…

三河珊瑚
3か月前
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ブルーベリー学園留学記②

前回の続きを書いていきますが、正月休みでぼんやりしていたら番外編やらYouTubeやらでえらいことになってますね キビキビ書いていきます 終わるのはいつになるやら…… リ…

三河珊瑚
4か月前
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ブルーベリー学園留学記①

 ガラルやヒスイ、パルデアを冒険したとき、漫画形式で描かれたいろんな人のゲームプレイ記を読むのが好きで私も描きたかったんですが、漫画は描けないので文章でやってみ…

三河珊瑚
4か月前
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好きな漫画を書き連ねる(その2)

 思いつくがままに好きな漫画とその紹介をしていきます。紹介したい漫画はたくさんあれどもどれから書けばいいのか迷ってなかなか書けません。今回は最近新刊が出て、アニ…

三河珊瑚
6か月前
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『暗黒館の殺人』を読み終えました

 \出して!早く!ここから出して!!/ というのが読んでる最中の最大の感想(悲鳴)でした。暗い!怖い!寒い!(これは季節の変わり目だから)  閉所が苦手なんです。ど…

三河珊瑚
7か月前
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米澤穂信『黒牢城』を読みました。

米澤穂信『黒牢城』を読みました。

 疎くてよかった戦国時代!
 「歴史」というネタバレ無しで『黒牢城』を読めたのは幸運でした。担任で日本史の教科担当だったM先生ごめんなさい!!(南北朝あたりから戦国時代ってわけがわからなくなりませんか?松井優征『逃げ上手の若君』を読んでいるとあの頃の復習してる気分になります。山川の教科書が手元に欲しい……)

 さて、冒頭の章から「官兵衛」なる人物が出てきて、「黒田官兵衛」かな?とは思いあたりまし

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散歩の副産物

 正確には一駅前から徒歩で帰宅したときの話です。途中にいつも利用している図書館があるので、先日予約しそこねたデビット・スーシェ『ポワロと私:デビット・スーシェ自伝』の予約をしようと思って気まぐれに途中下車して寄り道をしました。アガサ・クリスティの作品が好きで、マープルものから入り、ポアロものもある程度読んでいるのですが、その話は長くなるので割愛しましょう。先日たまたまAmazonプライムビデオでデ

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気づけば「好きな惣菜発表ドラゴン」を口ずさんでいたので考えたこと

気づけば「好きな惣菜発表ドラゴン」を口ずさんでいたので考えたこと

 ネットの流行は目まぐるしく変化していて正直もうついていけないなぁとスマホの画面を虚しく眺める今日この頃です。「好きな惣菜発表ドラゴン」ちゃんもTwitterで見かけた当初はサムネイルのパロディ画像だったので、またなんかよくわからんのが流行っとるなぁ……程度の印象でした。YouTubeでたまたま楽曲を見つけたときも、あらかわいい曲ねと思ったくらいでした。(こちらの楽曲ですね。作詞作曲絵動画はンバヂ

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十二国記の饕餮ってディンルーなんですか!?

 友達に勧められて2月から3月までずっと「十二国記」シリーズを読み通してきたんです。いやぁ面白かった……。いろいろ感想はありましたが、機会があったらまたいつか文章にまとめようと思います。
 それにしても幼い頃の泰麒くんが可愛くて可愛くて。正頼が羨ましくて羨ましくて。可愛い子どもが適切に可愛がられ導かれるさまを眺めるのが大好きな私には「冬栄」がすごくツボでした。(なお、この先が『魔性の子』等に繋がる

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好きな漫画を書き連ねる(その3)

好きな漫画を書き連ねる(その3)

 思いつくがままに好きな漫画とその紹介をしていきます。紹介したい漫画はたくさんあれどもどれから書けばいいのか迷ってなかなか書けません。

『シャドーハウス』(ソウマトウ)
 不穏な日常系ファンタジーほっこり主従漫画だ〜と思って、のほほんと読んでいたら、いつの間にかバディもの且つ能力バトル系館ゴシックミステリになっていた、何を言っているかわからな(以下略)です。嘘じゃないです。
 アニメ化も二期まで

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「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート③

「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート③

こんにちは。
前回と前々回は以下のリンクからどうぞ。
「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート①|三河珊瑚 (note.com)
「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート②|三河珊瑚 (note.com)

 かなり間が開いてしまいました。徐々に春の気配を感じ始める時期ですが、同時に花粉の主張も感じてしまって困ってしまう今日この頃ですね。さて、前回の続きを書

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「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート②

「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート②

こんにちは。
早速ですが続きを書いていきます。
前回は以下のリンクからどうぞ。

前回、第一章の内容(主に表紙イラスト)について触れました。なお学芸員さんのお話を文章として読みやすいように多少前後して書いております。ご了承ください。

 さて第二章、原稿を通して各乙嫁たちを取り上げる章ですが、その前に学芸員さんは「原画展だからわかること」について話をしてくれました。まずは原稿用紙の種類の変遷です。

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「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート①

「大乙嫁語り展」担当学芸員さんによるギャラリーツアーレポート①

『乙嫁語り』
言わずと知れた森薫先生の名作漫画です。『エマ』や『シャーリー』などで英国メイドの世界を描かれる先生ですが、こちらの作品も見逃せません。中央アジアを舞台として「乙嫁」たちを中心とした人々の厳しくも温かい暮らしが描かれている傑作です。メイドもいないし英国が舞台じゃないならいいかなぁくらいの感覚で読まずに済ませている方、もしおられましたらもったいないですよ!!ついでだから読んでみてください

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北九州市民が「地球の歩き方 北九州市」を読んでみた

北九州市民が「地球の歩き方 北九州市」を読んでみた

 物心つく前から北九州市で育ちました。生まれも育ちも北九州!ではないものの、ほぼそんな感じです。進学で一時離れていたくらいで人生の大半は北九州小倉で過ごしています。
 学生時代、他県出身の友人たちからは「修羅の国」とよく揶揄されました。「そんなことない、普通にしていればなんもないよ」と返せば「普通にしていなくてもなんもないのが普通なんだよ」と逆に諭される始末。そんなはずないのになぁ。
 しかも間の

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小川洋子「からだの美」を読みました

小川洋子「からだの美」を読みました

 小川洋子の文章、特に小説を読んでいると不思議とこういうイメージが浮かぶ。
―真っ白な、不要なものはなにもない、そういう清潔な部屋で、しかしどこかしらに緊張感を保ちながら、座り心地の良い椅子に座って、そうして読書している―
現実はもちろんそんなことはない。ちゃぶ台のそばでお菓子をかじりながらだったり廊下に座りこんでだったりしながら(大変お行儀が悪い)、しかし心のなかは静謐な空気に包まれる。どことな

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北村薫『六の宮の姫君』を読んで

読み終えて最初の一言。「いい時代だなぁ……。」

 性能のいいワープロが欲しくてアルバイトを始めるというのがそもそも時代を感じますが、何よりも大学の四年生でこののんびりさです。いいなあ。卒論に一部は転用できるからといってここまで文豪たちの内面を文献をもとにたどっていくのは、いくら国文科の学生でも時間も手間もかかりますから並大抵のことではないようにみえます。私が国文科出身じゃないからかな。
 この令

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『奇面館の殺人』読みました

『奇面館の殺人』読みました

 どうにか〈館〉シリーズ最新作まで追いつきました。以下は未読の人にはわけが分からないけれど読み終えた人にだけわかる、ネタバレだけどネタバレにならない各作品のギリギリの一言感想(というか悲鳴)です。
既読の方にニヤニヤして頂ければ幸い。
十角館:……えっ?アッッ!?(例の1行)
水車館:とりあえず児相ー!
迷路館:血ぃー!
人形館:そもそもかよ!
時計館:時空が歪んでるよー!
黒猫館:地球がひっくり

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ブルーベリー学園留学記②

ブルーベリー学園留学記②

前回の続きを書いていきますが、正月休みでぼんやりしていたら番外編やらYouTubeやらでえらいことになってますね
キビキビ書いていきます
終わるのはいつになるやら……
リーグ部強制入部まで予定

 ひとまず授業の受講ということで胡散臭い校長と部屋着先輩改めタロさんと分かれて出発!やっと開放された……。
 と思ったらサザレさんがいるよ!?いや、テラリウムドーム見たときからサザレさんとガーディだ!って

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ブルーベリー学園留学記①

ブルーベリー学園留学記①

 ガラルやヒスイ、パルデアを冒険したとき、漫画形式で描かれたいろんな人のゲームプレイ記を読むのが好きで私も描きたかったんですが、漫画は描けないので文章でやってみます。ひとまず、テラリウムドームにつくまで。

 ロトロトロト……
校長先生からの電話。誠実なクラベル先生が大好きだ。誠実さが行き過ぎておもしれー男になっちゃうあたりも大好きだ。明らかに初老なのにリーゼントにハーフパンツで共に駆け抜けたスタ

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好きな漫画を書き連ねる(その2)

好きな漫画を書き連ねる(その2)

 思いつくがままに好きな漫画とその紹介をしていきます。紹介したい漫画はたくさんあれどもどれから書けばいいのか迷ってなかなか書けません。今回は最近新刊が出て、アニメ化も決まったと聞いたのでこちらの作品を。

『来世は他人がいい』(小西明日翔)
 どんなタイトルやねん、と思ったのがきっかけでした。読み進めると割とすぐに「でしょうね。」と言いたくなりました。ちなみに初見はPixivで、細かい設定などを漫

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『暗黒館の殺人』を読み終えました

『暗黒館の殺人』を読み終えました

 \出して!早く!ここから出して!!/
というのが読んでる最中の最大の感想(悲鳴)でした。暗い!怖い!寒い!(これは季節の変わり目だから)
 閉所が苦手なんです。どのくらい苦手かというとポケモンのゲーム内の洞窟ですら長時間さ迷って出口が分からないとムズムズゾワゾワしてくるくらいです。グラフィックの進歩が憎い。長距離のトンネルも助手席ならいざ知らず、運転しているとじわじわと胸を押さえつけられ続けてい

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