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ファスティングで医者いらず

今回は、ジャーナリストである船瀬俊介氏の著書
「食べない人はなぜ若い?空腹でオン!『長寿遺伝子』の驚異」
という本の内容を紹介します。

食べない人と聞くと、皆さんはどんな人を思い浮かべるでしょうか。
カロリー制限中の人・・・、
ファスティング中の人・・・、
断食中の人・・・、
そもそもが少食の人・・・、

ダイエットであったり、体のコンディションを整えるために
食事制限をしている人が、世界にはたくさんいます。
しかし、食べないということがダイエットやコンディションの調整という
レベルを超えて、私たちの身体に驚異的なパワーをもたらすということを、
知識として知っている人は多くないでしょう。

今回の内容を通して、食べないことで得られる人体の不思議について
勉強していきましょう。





食べなくても死なない!

まず最初に、食べることを極限まで減らさざるを得なかった人たちの
奇跡を紹介します。
それは、2010年の8月に、南米チリ共和国のサンホセ鉱山で
起こった悲劇です。

地下約500m地点で突如発生した大規模な落盤事故により、その奥の坑道で
作業をしていた33人の作業員が閉じ込められてしまいました。
事故発生後に、救助隊が現場に駆け付けるまでにかかった日数は
2週間以上で、誰一人生き残っていないだろうと絶望しているなか、
奇跡が起こります。

33人は地下700mのところにある待機場に避難しており、そこにはわずか
1日分の予備食料しか蓄えられていなかったにも関わらず、
全員の命が無事でした。
1日分だけあったという予備の食料は、ツナ、サーモン缶詰がそれぞれ
10個程度と、クラッカー、ミルクが少々です。
たったこれだけの食料で、どうして33人もの男たちが17日間も
生き続けることができたのでしょうか・・・?



まず、リーダーであったウルスア氏の統率力が評価されました。
誰一人例外なく、食料は3日で缶詰2匙、クラッカー二分の一枚、
ミルク二分の一杯と厳格に定めて、メンバー全員がリーダーを信頼して、
彼の指示に従ったというのが素晴らしい事でした。

このようにして、彼らは殆ど食べなくても救助が来るまでの17日間、
衰弱することもなく元気に生きていられたのですが、なぜ元気に生き続けて
いたのかという疑問に対して即答できたのは、断食療法の指導者でした。

彼は次のように答えます。
「生きているのは当然ですよ、標準断食コースは20日間ですから」
「断食を行うと、心身は引き締まり壮健になりますので、心が澄み切って

 非常に安定した精神状態になります」
「このような状態になるには、自堕落な生活をしていてはダメですから、

 リーダーの下で厳しい自己管理をしたことが大きかったのでしょう」



チリ鉱山で閉じ込められた33人は、17日間で平均8kgの体重減少が
ありましたが、この生存劇は「食べないことで生き延びた」という逆説的な
真実であり、私たちに大きな教訓を残してくれました。

強靭な生命力と精神力を手に入れたいのであれば、毎日しっかりと
満足するまで食べていてはいけなかったということです。





健康のために食べるという誤解

では次に、これとは逆のパターンを見ていきましょう。
登場人物は、俳人の正岡子規です。

子規は若くして病床に伏し、35歳という若さでこの世を去ってしまいます。
世の中には殆ど知られていないのですが、この若き俳人は
無類の大食漢でした。
彼が残した日記によると、「柿を一度に11個も食べた」
「ぶどうを一度に何房も平らげた」などと記してあったそうです。

柿は栄養価が非常に高いので、健康に良いと思われたかもしれませんが、
どれだけ体に良い食べ物でも、大量に食べると毒になってしまいます。
子規は若くして結核を患い、さらに脊髄の結核と呼ばれる
「脊髄カリエス」にまで罹ってしまいます。



脊髄カリエスになると、脊椎骨が破壊されて変形したり、
膿が体中に溜まったり、漏れたりします。
さらに、打痛、圧痛、神経痛、運動麻痺などを伴うといった、
想像するだけでも苦しい病気です。

脊髄カリエスを招いてしまった原因は、子規の甘党にあったと
考えられます。
柿を1度に11個食べていただけではなく、菓子パンも好物のようで、
1度に10個程度を食べるほど大好きでした。

果物にも菓子パンにも糖質(果糖)が多く含まれていますから、その糖分を
異常なまでに過剰摂取していると、病気になって当然です。
特に最悪なのは、菓子パンに含まれる白砂糖です。
サトウキビなどから精製するきび糖を、純度100%まで精製して雪のように
白くすることを、当時は近代食品技術として誇っていたわけです。

現代の栄養学では、白砂糖はエンプティーカロリー(空の熱量)と
呼ばれていて、栄養が空なので体内で消化される際には大量の酸化物が
生成され、血液、リンパ液などの体液が酸性に傾いてしまいます。
これが続いて何かしらの症状が出ることを、アシドーシス(酸血症)と
言って、身体が様々な症状に襲われることになります。

体液の酸性化が進行すると死に至るため、体内では中和しようと
働きますが、中和するにはカルシウムイオンが必要で、骨から溶け出して
血液に供給されることになります。
この状態が続くと、全身の骨格がスカスカにもろくなってしまい、
病原菌に冒されやすくなってしまいます。
そして、結核菌に感染してしまうのが脊髄カリエスです。



脊髄カリエスが最悪のところまで進むと、脊椎骨まで冒されてしまい、
体を支えることが不可能になってしまいますから、寝たきりの生活です。
子規は、あまりにもひどい糖質の過剰摂取により脊椎カリエスとなって
しまいましたが、好きなだけ食べることが病気を悪化させると
知らなかったので、病気になってからもたくさん食べることを
止めませんでした。

何をどれだけ食べるのが良いのか?
彼は栄養学に対しては全くの無知だったのです。
そして、それに気づかぬままこの世を去ってしまいました。





野生動物に健康を学ぶ

考えてみてください、野生の動物には生活習慣病と呼ばれる
ガンも、糖尿病も、肥満も、心臓病もありません。
現代病として人間界で増えている鬱病も、ノイローゼもありません。
野生動物は、何をどれだけ食べれば良いかを本能で分かっているのです。

ですから、体を悪くするものは口にしないし、好物を食べ過ぎると
いったこともありません。
生活習慣病に罹ってしまうのは、異常な食欲を制御できない
人間だけなのです。



また、野生動物はケガをしたり、病気になってしまった時の対処法も
熟知しています。
人間のように薬を飲むのではなく、栄養価が高いものを食べるのでもなく、
巣穴に籠って状態が回復するのをただ静かに待つだけです。

「食べて栄養補給しなければ、病気やケガが早く治らない」
子規の時代には、このように思っていたかもしれません。
しかし、動物たちにとっては食べないことが当然だったのです。
食を絶つことで、いつもは消化吸収に使われていたエネルギーを、
全て病気やケガの治癒に使います。

生き物が消化吸収に使われているエネルギーは、私たちが想像して
いる以上に大きく、3食食べた場合の消化吸収に使われるエネルギーは、
フルマラソン完走に必要なエネルギーに相当すると言われています。

つまり、何も食べないだけで、フルマラソンに相当するエネルギーを
患部の修復に回すことが出来るということです。
ですから当然、治癒力も免疫力も格段に上がるということになります。
古来より、「断食は万病を治す妙法」というヨガの教えがありますが、
先人によるこの知恵は正しいと言えます。

生き物は、栄養物を与えるほど早く死ぬという真実を、
世界の「抗加齢医学」「栄養学」はとっくの昔に辿り着いているのに、
一般の人には浸透していません。

何故でしょうか・・・・・?





少食で寿命を延ばす

1935年にコーネル大学のマッケイ博士によって発表された、マウスに関する
老化と寿命の研究論文によると、カロリー制限したマウスの方が
好きなだけ食べたマウスよりも長生きすると書かれています。

長生きと言っても、ちょっとやそっとの長生きではなく、
カロリーを60%に制限したマウスの方が、好きなだけ食べたマウスより
約2倍長生きしたというのですから驚きです。



「カロリー制限が体に良い」というのは、当時の栄養学の常識を
根底から覆すものでした。
少食で寿命を延ばすのはマウスだけではなく、人間にも当てはまると
いうことが、既に分かっています。

戦時中のヨーロッパにおいて、空襲によるストレスで早死にする人々が
増えると研究者たちは考えていましたが、実際は心臓病による死者が
2割も減っていました。
当時は食糧難による配給制で、少食になったからと考えられています。

その後、アンチエイジングを研究する専門家により様々な動物実験が
行われて、カロリー制限をすると老化が防げる、健康になる、
寿命が延びるといった数々の報告が上がっています。
人間に最も近いサルでも、カロリーを制限する食生活で寿命が延びたとの
報告があります。

ウィスコンシン大学の研究チームが、実験開始から20年の歳月をかけて
観察した記録によると、摂取カロリーを70%に制限したサルは
8割が生きていたのに対して、カロリーを制限していなかったサルは
約半分しか生きていませんでした。
そして、カロリー制限したサルはガン、心臓疾患、脳委縮などの
加齢に関連した病気も少なかったそうです。



この研究では、腹七分の食事を続けたサルの生存率は、
お腹いっぱい食べたサルの1.6倍も増えています。
カロリー制限が寿命を延ばし、病気にも罹りにくくなることに強く関係して
いるということは、もはや明白でしょう。

霊長類(サル)の寿命を延ばしたり、老化を遅らせることが証明できた
ことによって、ヒトも習慣的に食べる量を抑えることで同様の効果を
得られると考えられています。

世の中には健康になれるサプリや、アンチエイジングの健康食品などが
毎日テレビで宣伝されていますが、最も優れた健康法は、
何も買わなくてもシンプルで簡単に取り組めるものなのです。

ヨガの教えには、腹六分で老いを忘れるというのがありますが、
病気せず長生きしたければ、成長期を過ぎた30代以降では、
なるべく食べないだけで良いということです。





老化防止の3原則

老いないための学問である抗加齢医学が確立されて、
日本でも抗加齢医学会というものが存在しています。
抗加齢医学会によって、老化防止の3原則が解明されていますので
紹介します。


1.カロリー制限

カロリー制限が老化を遅らせるということは、80年以上前から
研究者の間では知られていました。
世界の抗加齢医学では、【カロリー制限=長寿】が常識です。

しかし、その研究結果が私たち一般市民の耳に届くことが無かったのは、
世界の食糧市場を牛耳る巨大な闇の力が働いているのかもしれません。


2.運動

適度な運動が私たちの健康を保ってくれるということを、
既に多くの人が知っていると思います。
運動と言えば、ウォーキングやジョギングなどの汗をかく運動が
一般的ですが、制止する運動もあります。

ヨガがまさにそれで、静的運動と呼ばれる立派な運動です。
ヨガのポーズをとっている時、実は筋肉が細やかに律動しています。
普段使わない筋肉やインナーマッスルを動かすため、心身調和の回復には
理想的な運動です。
そんなヨガの教えに、運動不足は緩慢な自殺であるという忠告があります。


3.抗酸化

皆さんも知っているかもしれませんが、運動し過ぎたり、激しすぎる運動は
活性酸素を体内に多く発生させることになって、逆に老化が
加速してしまうことになります。

活性酸素は、細胞を酸化させて傷つけたり、死滅させたりするので、
老化は一種の酸化現象とも言えます。
このことから導き出されるのが抗酸化で、運動の仕方には注意して
野菜や果物などの自然な食品から活性酸素を除去する
栄養素(抗酸化物質)を積極的に摂取してください。





どこか納得できない西洋医学

現代医学の医者は、病気の原因が分かっていません。
嘘だと思うなら、是非医師に尋ねてみてください。
恐らく医師はこう答えるでしょう・・・・

「いろんな原因が考えられるから、これだ!とは言えない」

原因が分からないまま病気を治そうとしているのですから、これで本当に
病気が治せるのでしょうか・・・・。
東洋医学のお医者さんなら、「病気の原因は体毒です」と答えるでしょう。

現代医学を支配しているのは西洋医学で、そのルーツは
ドイツのウィルヒョウ医学です。
ウィルヒョウ医師は、以下のように断言しています。

「人体は機械と同じ物体に過ぎない」
「物体が自然に治るなどという神秘的な力は存在しない」
「病気やケガを治すのは、医師であり、医薬であり、医術だ」



生命には、常に正常な状態を保とうとする働きがありますから、
体のどこかに異変が起きると自分で修復する力があります。
私たちの身体に備わっている自然治癒力は、生命原理に無知な
近代病理学の創始者により真っ向から否定されました。

ですから、現代医学教育では自然治癒力については何も教えません。
現に医学生が学んでいるのは、生命理論を黙殺した誤った医学です。
そんな西洋医学は、今まで東洋医学(の知識)を排除してきました。
そもそも近代病理学の創始者は、病気の根本原因である体毒のことは
何一つ理解していないのです。





東洋医学の体毒とは?

東洋医学では、「万病の原因は体毒にあり」と明言しています。
体毒とは、身体に溜まった毒のことで、2つの体毒があります。
1つは食の毒で、もう1つは心の毒です。


・食の毒

食の毒とは、モノを食べることで口から体内に入る毒です。
その中で最も毒性が強いのは「過食」です。
体が代謝するスピードを超えて、どんどん食べ物が胃の中に入ってくると、
代謝しきれなかったものが老廃物となって体内に蓄積されます。

体のどこに溜まるかというと、まずは脂肪細胞に蓄えられ、次に肝臓などの
臓器にも溜まり、さらには体中の全ての細胞に溜まってしまいます。
汚れの溜まった細胞は弱くなっていますから、外から侵入してきた
バクテリアやウイルスなどに対処しきれなくなると、
体内で大量に繁殖してしまいます。

それらを倒すために白血球が動き出すのですが、その中でも顆粒球
(白血球の一部)が異物を貪食し、自らが発生させた活性酸素によって、
それらを殺して対処します。


・心の毒

心の毒の正体はアドレナリンです。
アドレナリンは怒りのホルモンとも呼ばれ、苦悩や不安、恐怖などの
ストレスを感じると、副腎から分泌されます。
それによって体は戦闘モードになり、筋肉の瞬発力を高めるために
脈拍、血圧、血糖などが一瞬で跳ね上がります。

昔の生活なら、アドレナリンが出ると瞬時に攻撃するか、逃げ出すことが
出来る力を発揮しますが、現代ではそうはいきません。
例えば上司から説教されたとき、体は敵に遭遇したのと同じ反応をして
脈が速くなり、イライラして血圧が上がります。

ここが野生動物の世界なら、攻撃するなり逃げ出すなり出来ますが、
そうする訳には行きませんので、とにかく我慢して
やり過ごすしかありません。
震えるからだ、滲む脂汗、やり場のない怒りというのは体にとって
大変ストレスですから、心の毒とはつまりストレスのことです。

以上の2つの毒によって病気が引き起こされます。





断食で病気を治す!

近年、ファスティングについての研究が世界中でどんどん行われています。
2010年、TIMESに「断食は、ガンと戦うベストな方法かもしれない」
という内容が掲載されました。

この記事の見出しには、
マウス実験でガン治療効果の加速を証明とあります。
食べないことは、特効薬の無いガン治療にも効果的なのです。
それでは、記事の内容を一部抜粋して紹介します。

「長期断食は免疫系のダメージを防止し、さらに免疫システムは
 血球細胞の生成を増進する」

「断食は、ガン治療の助けとなる造血幹細胞を産生する可能性を
 示している」

「抗がん剤の化学療法の代わりに、ファスティング療法をマウスに
 試みたところ、断食がマウスの乳がん、皮膚がん、脳腫瘍などの成長を
 遅らせることが立証された」

「どのケースでも、化学療法のみだと生存のマウスは皆無だった」



ファスティングをすることによって、
1.自己浄化
2.病巣融解
3.組織再生

この3つの効用に気づき、メスの要らない手術と絶賛する医師も
増えてきています。
ファスティングなら、体を傷つけて病巣を摘出する必要はないのです。

ファスティングが自然に病巣を消し去り、心身ともに健康体に修復して
くれることが分かってきているので、ロシアでは殆どの病院で
ファスティング治療を採用しているそうです。

少食・断食の医学的研究と有効性の証拠が、次々と報告されています。
これからも、あらゆる病気や老化現象に対して、食べないということの
有効性が解明されていくでしょう。





今回の内容は以上です。

何かしらの体調不良、病院へ行くほどではないけど気になる症状があると
いう人は、食事の量について意識してみてはいかがでしょうか。

食べないことのメリットを強調した世界的なベストセラー本として、
ライフスパンという本があります。
この本の中には、食べないということが私たちにプラスの影響をもたらして
くれるということについて、事細かに書かれています。



病院については、納得できない疑問が多くあります。

野生動物は病院がなくても大人に成長できるのに、なんで人間だけが
病院や薬を必要としているのでしょうか?
もっと言えば、縄文時代から500万年続く人類の歴史の中で、
なぜここ数百年の間に、薬というのが絶対必要なものに
なってしまったのでしょうか?

さらには、病気が治ったら患者が減るはずなのに、なぜどこの病院も、
こんなに毎日混んでいるのでしょうか?
病院がいつまでも患者で溢れているということは、病院へ行っても
病気は治らないんじゃないでしょうか?

・・・・、なんかおかしいな~

死ぬまで飲み続けなければならない薬(降圧剤など)があるということが、
そもそも納得できません。
薬は人間の自然な体を不自然に変えてしまうものですから、
これは不自然な体で死ぬまで過ごしなさいということです。

薬の害については何度かブログで題材にしていますが、
薬は毒ですから、飲み続けていい薬なんて1つも無い筈です。
それを、一生飲み続けろと言って処方する医者は、患者の病気を治そうと
いう気が無いのはもちろんですが、もはや頭おかしいレベルでは
ないでしょうか。

体調不良につけこんで、それをお金儲けのために利用している訳ですから、
病院に頼って体調不良が良くならないのなら、あなたはお金儲けに
利用されています。

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