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【R18】部屋の電気を点ける ※少女更新中

『部屋の電気を点ける』※この物語はフィクションです。  SNSに精を出している。  自分からエッセイやブログ(略してエッセロと呼んでいる)の発信はしない。他人の投稿にコメントするだけ。その際は必ず前置きから書くようにしている。お陰で、これまで言いたい放題だった。 「うつ病を、克服するために、否定的な、コメントを、してしまう、こともありますが、ご容赦ください。……あなたの、ブログを、読みました。フォロワーが、伸びないことを、気に、病まれて、いるようですが、その、攻撃的で、高

    •   9  それがEX咲綾の、どこの部位かは分からない。だが、肉を巻いたしめじ———ボスカイオーラは美味だった。 「あの部屋絶対ダニいんだろ。絶対背中赤くなってるよ。だって痒いィもん。クソ。てか、写真見たけど、やっぱあんな女知らねぇ。咲綾って誰だよ」  助手席でブツブツ言いながら、背を搔く咲綾。羽つきサキュバス衣装にミニスカートを巻き、ヒョウ柄ブーティを履いている姿も見慣れた。相変わらず、今の咲綾は美しい…と、運転席の正樹は目を細める。そして、自らナイフとフォークをより深

      •  4  火曜の夕方。正樹はキャリーバックの中に道具と骨を詰めて持ち帰り、母と暮らす家でそれを砕き、粉末状にしてオムツに包みながら…咲綾の言葉を思い出していた。 「お前は母親を大事にしろ」 車の中、続けて咲綾はこう言った。 「母親を憎んでいる以上は、何をしたって自分が母親よりも小さくなったように感じるだけだってよ。なんか、ようやく意味が分かってきた」  あの美貌の男———新生咲綾が、EX咲綾を殺したのは間違いなかった。  そういえば「前はあんなにカッコよくて優しかったのに、たま

        • そろそろ書きかけの小説*2に戻る前に、リハビリがてら1つだけ碌でもない小説を投稿させてください。以前ココで少年漫画の原作用に書いたやつです。で、改めて少し読み返しましたけど、まぁ酷い内容っすね。余裕で成年向けだし。我ながら「ほんとこの馬鹿どうしようもねぇ」って感じ。

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        【R18】部屋の電気を点ける ※少女更新中

        • そろそろ書きかけの小説*2に戻る前に、リハビリがてら1つだけ碌でもない小説を投稿させてください。以前ココで少年漫画の原作用に書いたやつです。で、改めて少し読み返しましたけど、まぁ酷い内容っすね。余裕で成年向けだし。我ながら「ほんとこの馬鹿どうしようもねぇ」って感じ。

          1 ※仕上げ中

          『しあわせになる』序 「人を殺した。どうすればいい?」 『殺した? 誰をですか?』  男は正直に答えた。恋人…だった人だと。  突然切り出された別れの理由を知りたくて、バイトが終わった後をつけた。そのまま家の前まで行った。そこらの陰に車を駐めて「さて、どうしようか」悩んでいると、その人が徒歩で外出した。だから、再び後をつけた。  どうやら借りていた漫画の返却日らしく、近くのレンタルショップへと向かった。その駐車場で待ち伏せした。何も借りなかったのか、大して待たずに店から出

          1 ※仕上げ中

          第7話 莉愛葉、それと気付かず凜を眺めて絵里を想う……1/13(金)20:00頃 ※準備中

          ※準備中    8 じき、インター前から続く広い道を逸れる。 広い…と言っても二車線だが、歩道があるだけマシだろう。 と、すぐに やたら立派な外面の日本家屋。その門扉を押し開ける悠人。莉愛葉「ここ? 中まで入って」悠人「…はい」 チャイムを押すなり、摺りガラス戸の内に人影。玄関を開けて出迎える母親。母「——ええ? アンタ、何そのカッコ。またアウトレット? 電話しても出ないから、何してんのかと思った」悠人「……父さんは? 車ないけど」母「今日も「会合」だって。どうせ みんなで

          第7話 莉愛葉、それと気付かず凜を眺めて絵里を想う……1/13(金)20:00頃 ※準備中

          第6話 絵里、武と別れ桜とともに穂乃果のもとへ向かう……1/13(金)19:45~ ※推敲中

           東名高速・御殿場インター。  小さな料金所の前には送迎の一般車両が3~4台駐車できるスペースだけを設けた簡素なロータリー。付け待ちのタクシーも見当たらなければ灯も乏しい。  そこにある高速バスの待合室。  その中で独り座っている絵里。  横浜へと向かうものは既になく、バスタ新宿(新宿駅新南口)へ向かうバスを一本残すのみとなった。莉愛葉と別れて10分。と、3代目タコマが待合室の前に駐まり、クラクションを鳴らしていることに気付いた。 「遅せぇよ」待合室から姿を現し「莉愛葉帰っ

          第6話 絵里、武と別れ桜とともに穂乃果のもとへ向かう……1/13(金)19:45~ ※推敲中

          第5話 悠人、莉愛葉にストーカー扱いされる……1/13(金)19:30頃

           莉愛葉は23歳。  かつて莉愛葉の母・裕子(現在42歳)は娘を連れて歩きたがった。  確かに幼い頃から母娘仲は良好。大きな諍いもなく過ごしてきた。しかし、高校へ上がるなり莉愛葉は家でゴロゴロしてばかり。裕子が外へと連れ出さなければ碌に家から出ようとしない。  おかしい……と裕子。  従順すぎる。与えている小遣いの額に不満を漏らしもしなければ(外へ出ないのなら大した使い道もないが)高校教諭にも「真面目で直向きな生徒」と評価され、どうやら悪態一つついた試しがないらしい。  

          第5話 悠人、莉愛葉にストーカー扱いされる……1/13(金)19:30頃

          第4話 絵里と莉愛葉、バスの車内で再び悠人に出くわすも構わずイチャイチャする……1/13(金)19:30頃

           アウトレットモールの外れ。  そこに〝お直し屋さん〟へと向かう細い通路。  直し屋がある他には貸出ロッカーとトイレがあるのみ。  その隣、直し屋の手前にはラグジュアリーブランド『ルイ・ボスティーニ』が角店となっている。だが、硝子戸には「CLOSED」の札が掛かり、店内は既に暗く、ディスプレイの照明だけが眩しい。  と、通路の突き当り。「従業員以外立ち入り禁止」のゲートを開け……ゴミ袋を持った莉愛葉と、入金袋を持った絵里がモールへ姿を現す。  冬季は19時で閉館するモール内

          第4話 絵里と莉愛葉、バスの車内で再び悠人に出くわすも構わずイチャイチャする……1/13(金)19:30頃

          第3話 悠人、莉愛葉にコーヒーをもらい絵里におちょくられる……1/13(金)17:30頃

           1月9日をもって悠人の冬休みは終わった。  それまでの間に何度アウトレットへ足を運んだか分からない。  年始というのは専ら晴れる。別に服など買わずともモールを歩いて体に陽を浴び、すぐ側にある富士山を眺めるだけでも気分は好かった。  3学期が始まるなり、久しぶりに顔を合わせたクラスメイトは部活へ急ぐか、悠人には目もくれず土日の予定を立てた。表立って嫌われている訳ではない。だが、好かれない。誰の関心も惹かない。いや、正しくは見下されていた。  新年明けてもそれは変わらず自席

          第3話 悠人、莉愛葉にコーヒーをもらい絵里におちょくられる……1/13(金)17:30頃

          第2話 絵里と莉愛葉、悠人と邂逅……1/13(金)夕方カフェ

          「その頃にはもう刺されたヤクザの死体なんか転がってなかったけど」  と絵里。コーヒーを啜りながら続ける。 「2代目の頃の加賀尾にいた阿部隈川とかいう……今は自分の組の親分やってんのが藪千里と話つけて、3代目との抗争を手打ちにしたとかで」  聞いて「へぇ」莉愛葉は素っ気ない。  甘いコーヒーの好きな絵里がブラックのまま飲むのをただ珍しく思っていた。わざわざ用意した砂糖やミルクと一緒に絵里のルージュもテーブルに転がっている。 「赤羽で顏触ってるとき藪千里のお抱え多かったからさ

          第2話 絵里と莉愛葉、悠人と邂逅……1/13(金)夕方カフェ

          第1話 絵里と莉愛葉……1/13(金)夕方カフェ 

           ペイズリー柄のM65……色は白黒。  素材はピュア・モヘアのシャギー。  ライナーにブラック・クロス・ミンクファー。  それを揃いでゆったり羽織る手足の長い女が二人。  組んでいる脚の先にも揃いのソール靴……白黒のペイズリー柄ベルベット・スリッポン。シャープなトオからもイタリア製らしいのが見て取れる。  更にはリブパンツとシャツの総柄セットアップ、それを色違いで着用している。片方は赤、もう片方は紺を基調としたもので一見無地に思える。しかし、よくよく眺めれば……どちらもペ

          第1話 絵里と莉愛葉……1/13(金)夕方カフェ 

          『ラブファイター』 序……1/16(月)0:30

          ラブファイター 絵里にあやされ、胎児姿勢でまどろむ悠人。  悠人は実に14歳らしい体つきをしており身長こそ163cmと平均。だが、華奢な胴体には肋骨の形がまざまざと透けていた。そのせいもある。腕や腿は生白く、貧相なばかりで頼りない。そのせいもある。包皮の余った小さな性器のせいもある。莉愛葉には絵里の程よく肉付いた、それでいて見事にくびれた裸体のほうがひと回りほど大きく見えた。  カウチソファの上、悠人を壁際に追いやり———まるで恋人の寝顔を独り占めするかのように背を向けて横

          『ラブファイター』 序……1/16(月)0:30

          【あなたの小説待ってます】部屋の電気を点ける…について

          経緯  先日、僕の書いた『無限部活学園』感想文を著者である百壁ネロさんが、ご自身のTwitterで取り上げてくださいました。僕はTwitterをやっていないので気付くのが遅くなってしまい申し訳ありません。  なんか逆輸入的な気持ちで、自分が書いた言葉を俯瞰しましたけど……恐ろしいほど厨二病まる出しでビックリしました。「ひええ。公開処刑かな」とも思いましたけど、気持ちに嘘はないので書き直す気ないし、そんなことより喜んでいただけた模様で何よりです。  どうあれ、書くものすべて

          【あなたの小説待ってます】部屋の電気を点ける…について

          『無限部活学園』を読んで

          前置き  僕は自分が大好きです。  だから、吐いた言葉が自分の首を絞めないように、あんまり誰かを指差して「つまんねぇ…」とか言わないようにしています。というか、そうした作品を読んだところで、何かを思うより先に眺めた傍から忘れていきます。  例えるなら———僕は毎朝ジョギングします。途中の公園で体操します。そこで暑さにやられたミミズの死骸にアリが集っているのを見ました。 「膝が痛てぇ」  と屈伸しました。時計を眺めると、いつもより数分遅れで公園へ到着していたことに気がつきまし

          『無限部活学園』を読んで

          初めての海外旅行。野犬に追われ、パトカー呼ばれる。

           20歳で就職。21歳から本を読むようになりました。  22歳のときにお金が貯まったので、働きながら服飾の学校(日曜だけのキャリアスクールというお教室)へ通うようになりました。  以前から服に興味があったので、そのお教室にはキッチリ1年半通いました。そこでつくづく、自分には服の才能がないことに気付きました。ですが、既に「服屋になります。お前らみたいな一般人とは違うんで」な感じで会社を辞めていました。  さらには服の先生にも「身体と意識が乖離しちゃって……わざわざ奇抜な格好

          初めての海外旅行。野犬に追われ、パトカー呼ばれる。