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新入社員にかける言葉

新しいメンバーが増えた職場。雰囲気が変わって好きです。お互いに「どんな人だろう」と思いながら、距離をつめるあの感じ。

社会人になってから15年以上経つと、逆に「こんなこと言ってはいけない・・」と、言葉を選びながらコミュニケーションをとる自分がいます。これも細々と働いてきたからこその成果かもしれない。

新人さんとは共通点(とくに運動系)があると嬉しい。それから、自分が受けたイヤな経験だけはさせたくないと思う。

今月は新人さんと接する場面が多かったので、私なりに、健康管理の視点も交えて「新入社員に何か声をかけるとしたら」をテーマに記事をお届けします。

すぐに覚えられなくても大丈夫です

私がまず新人さんに求めるのは、新しい場所で安心して働く経験を積むということです。「早く覚えて」なんて絶対に言わない。

なぜなら私自身、すぐに覚えられなかったからです。今なんてもっと覚えられない。「聞くのは2回まで」とか言う先輩、周りにいませんか? 同じ仕事、同じ職場で数年以上働いていれば覚えていて当然です。

そういう先輩は、新人さんが出来るようになればそのぶん自分が楽できるという視点が抜けています。

すぐに仕事を覚えようと頑張るのは良いのですが「また覚えられなかった・・もうイヤだ」という落胆を防ぎたい気持ちがあります。やる気や才能に満ちあふれている人が自分の出来なさに心を打ち砕かれ、自信喪失や不安を抱く。とてももったいないですね。

指導者が大まかな流れを伝えたつもりでも、初めて見る人にとっては難しいものがあって。職場に慣れてくると忘れがちですけどね。あと、マウントとりたい系、言葉がそっけない指導者はどこにでもいて、ときに相手に全く配慮がなかったりします。

そのような指導者は過去の家庭教育や職場でそのように育てられてきた可能性もあるため、指導を受ける側は淡々とこなしましょう。淡々とやり過ごすことも職場の荒波を乗り越える訓練だと思って、後から自分にご褒美をあげる。

私は「分からなかったら100回まで聞いていいよ」と言っています。実際、去年この言葉を言ったら涙浮かべられたので、指導している人は是非試してみてほしい。

また、新人さんの場合、突然の電話当番や来客の対応、上司からの声かけなど注意力が散漫になる出来事が多いです。そのため、注意機能が思った以上に消耗し、疲れてしまう要因になるのではないでしょうか。

注意機能とは認知機能(高次脳機能)の1つです。注意機能には主に4つの種類があります。
持続性注意:続けられる力
選択性注意:見つけられる力
配分性注意:同時に何かを行う力
転換性注意:切り替える力

仕事の性質にもよるでしょうが、「自分でもできる」「これからも頑張れそう」という思いを大切にしてもらいたいな〜と思います。

家に帰るとグッタリしてないか

パッっと見では体力がありそうに見えますがよくよく聞いてみると「帰宅したあと何も出来ないぐらいグッタリしている」ということがあります。いわゆる気疲れです。

もし聴けそうなら、帰った後の様子をさりげなく尋ねてみるのも良いかもしれません。食事も食べずに寝てしまっていないか、夜更かししていないか、はたまた無理して勉強していないか、等。

繰り返しますが、慣れない仕事と通勤はエネルギーを思ったよりも消費するんですね。自己を過大評価して、落とし穴にはまらないようにしたいものです。

ここで参考になるツイートを貼っておきます。仕事と育児は比べられないかもですが、新しい仕事に就いたとき、バックグラウンドアプリが動いていると考えたらその気疲れに納得がいくはずです。

休養とは

セルフケア

会社生活に慣れてくると、体力があるうちはつい「これぐらいは」とか「少し我慢して」無理をすることが出てくる。無理は続かず、かえって能率が落ちることもありますね。新しい環境となって3〜6か月ぐらいになると悪い意味での慣れが出てきます。

たとえば1時間集中したら10分休む、きのうの睡眠時間が短かったら今日は早めに寝る。自分が休む条件や習慣も意識的に作ることが大切です。休養もトレーニング。大切なのはこまめに自分を振り返ること。

実感を込めて言うと、年とともに無理がきかなくなるんですよ。突然、帯状疱疹になっちゃったり突発性難聴になったり。はたまたギックリ腰になったり。そんな方もお見かけしてきました。

慢性的に疲れていると麻痺して疲れていることを自覚できないなんてことも。

帰ってから自分の勉強時間、あるいは自由時間を大切にするあまり睡眠を削る方も珍しくありません。最近、とくに問題だなと感じるのは寝る前の動画視聴ですね。

先ほど申し上げた注意機能のように、脳には色々な機能があって、機能回復をはかっているのが睡眠です。疲れた脳を糸で例えると睡眠によってぐちゃぐちゃになった糸を解きほぐす、そんなイメージです。

睡眠を軽視せず、ある程度時間を決めて強制的に寝ることが大切。休日、ゴロゴロして過ごすのも気力の回復に良いと思います。ただし「休養」となると、ゴロゴロする以外に何か英気を養う活動が必要となってきます。

さいごに

「すぐに覚えられなくても大丈夫」「体調はどうか」など、新入社員にかける言葉をご紹介してきました。新入社員に教えているようで、自分が教えられていることも多いのです。

ちょうど6〜9月頃は梅雨や暑さで体調を崩しやすい時期でもあります。積極的にコミュニケーションをとって、楽しく働ける職場を作りたいですね。


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