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「光る君へ」で高専志望が揺らぐ娘、夏のオープンスクール申込完了

娘トラの志望校は、ファーストコンタクトである高専になるのでは?と密かに予想をしていた私。

ところが中3になったとたん
「高専はあまり乗り気じゃなくなった。
普通の高校もひと通り見てから考える」

と言い出し、志望校選定は白紙の状態に戻ってしまった。

というのも、夏のオープンスクールに私立を含め4~5校訪問するよう学校から案内があったのだが、予想通りどこに申し込むかで大いに揉めたのだ。

てっきりもう一度高専に参加するものと思った私は、
「電車通学ができるかちゃんと確認したいし、念のため寮も見ておきたいから今回はお母さんも高専についていくからね。」

と伝えたところ、トラは

「高専は去年行ったからもういい。
それよりもっと他の高校に参加したい。
元々中2で高専に行ったのは、1つでも先に行っておいて3年でたくさん参加したかったからだ。」

と言うではないか。

ならばその「他の高校」はどこなのか?というと・・・

①県立A高校

由緒正しいナンバースクール。
別名”某大附属中学附属高校”と囁かれるトップ校。
実際には附属高校ではないが、某大附属中学出身者が内部生みたいに多いらしい。(詳しくは下の記事をどうぞ)

トラがここを選んだ理由は、単にHちゃんがオープンスクールに参加するから。
つまりお伴である。
聞くところによると、Hちゃんの今の成績ではかなり無理があるのに、A高校OBの母親(Hママ)が母校を受けろと譲らないのだそうだ。

ちなみにHママのDQNぶりはこちらの記事をどうぞ。

②県立AB高校

A高校と肩を並べるこちらもトップ校。
立地が良い(と言ってもわが家からはAもABも片道1.5時間)ため、倍率は高め。
附属中学出身者つまり中学受験経験者が多いA高校の方が難関と見られがちだが、実は例年不合格者が多く出るAB高校の方が合格最低点が高いという噂。

トラが選んだ理由は、これまた幼馴染のFちゃんが参加するから。
ただしFちゃんも周囲からは高望みし過ぎと囁かれている様子。
昔から親子共々プライドが高くて見栄っ張りなのだ。

ちなみにFママの逆マウント攻撃についてはこちらをどうぞ。

③県立B高校

AとABはかつて御三家と呼ばれていたが、近年は大手塾が名付けた"四天王"の括りがあるとかで、四天王にはこのB高校が入る。
トップの1割はAやABと同じような上位大に進学するものの、下位1割はFラン大や専門学校という自称進学校。

隣の市にあり通学がしやすいことや学力に見合うこと、先輩や友達が多いという理由から、トラの本命は高専でなければこのB高校になるものと思われる。
最終的にはHちゃんやFちゃんもB高校に落ち着くのでは?という嫌~な予感もしている。
私の2大天敵ママとは離れられない運命なのか・・・?!

④県立Z高校

遠方の高校だが、トラが所属する部活競技が進学校の中では強い。
偏差値がB高校と同レベルということもあり、どうしても参加したいとトラが希望。
県内とはいえ文化や言葉が違う地域で、学区制が存在した頃は他学区だったため、とにかく情報が少ない。

心理的にも地理的にもよその高校というイメージだったが、今回真面目に調べてみると通学時間はAやABとあまり大差なかった。
ただしこれはあくまで理論上。
通学時間帯の電車の接続は良いものの、日中は接続が1時間に1本とかのレベル。
休日の部活や補習ではかなり不便を強いられると覚悟せねばならない。
当然オープンスクールは一緒に行く友達がおらず、夫婦どちらかが同伴する予定。

最終的な志望校にはならないと思うが、天敵ママ達から離れられるという超個人的な理由から、全力で推したいのが本音!

⑤私立X高校

特進クラスから芸術・スポーツコース、フリースクールに近いコースまでを備えたマンモス私立校。
トラの部活競技はそこそこ強く、トラは部活体験会にも参加する予定。
この地域の多くの中学生が滑り止めとして受ける高校のため、オープンスクール専用バスが出る。(給食も出る!)

近年は有名大の指定校推薦狙いで特進クラスへの専願者もいるようだが、特進クラスは部活が実質不可能だというもっぱらの噂。
もしトラが県立高校に落ちてX高校に通うとなると、勉強を取るか部活を取るかでかなり悩ましいこととなる。
「だからぜったい落ちるわけにはいかない」とは本人の弁。

・・・という全5校のラインナップで申し込んできたらしい。

オケ部があるからと私が勧めていたM高校が無いのはまぁ許す。
高専を外してきたのも想定外だったとはいえ仕方がない。
しかし友達が参加するからという理由で、興味のない(学力も足りない)AとABで2校も埋めてきたのがムカつくったら!!


そんなある日、私はどなたかのnoteで高専フェスなるものが開催されることを知った。
東京と大阪の2拠点で開催されるとのことだ。

そこで私は、一縷の望みをかけトラを誘ってみた。
だがトラは

「行かない。
高専はあんまり乗り気じゃないって言ったでしょ!
実はさ、今の時点で専攻を決めるの嫌なんだよね。
理科は好きだけど、『光る君へ』を見てたらやっぱ古文とか歴史をもっとやりたいなって思ったし…。
だいたい東京は期末テスト直前、大阪は引退がかかってる試合の直前だから無理!」

だそうで。

断られるのは想定内だったものの、まさかの大河ドラマで心境の変化があったとは思いもよらず、新鮮な驚きであった。(少し嬉しい)

そんなわけで、高専は既に選択肢になく普通高校に心が傾いているわが子。

オープンスクールで「ここだ!」と思う高校と出会うのか、それとも「ここは無いな」という消去法になるのかは分からないが、夏休み明けには第一志望校を決めてしまうことだろう。

母としては、文系有利な平安時代ならいざ知らず、古文漢文不要論さえ出ている昨今、最後に笑うのは高専進学者なのに・・・と残念な気持ちはある。
3年後に、なぜもっと高専を強く推さなかったかと後悔する自分がいるのも分かっている。

しかし教養こそが人生を豊かにするのであり、「あぁ、これ古文で習ったやつだ」としみじみ思える人生も良いではないか。
・・・そう自分に言い聞かせ、子の選択を見守るしかない母なのだった。


こちらはトラが「学校で習ったやつ!」と目を輝かせていた”香炉峰の雪 いかならむ”の名場面。


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