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【毒白】食うか食われるか!?逆マウンティング攻撃はまだまだ続く

新年度恒例の行事、授業参観・懇談会・PTA総会がセットで行われた。

幼馴染Fちゃんと2年連続で同じクラスになり喜ぶトラとは裏腹に、私はかなり憂鬱。
ただでさえ苦手な人が多い私だが、中でもFちゃんの母親(以下Fママ)は苦手中の苦手なのだ。

そんな私は、授業だけちょろっと見るつもりで職場を抜け出し学校へ。
というのも、最近のトラは「授業参観には来ないで」と言うくせに、本当に行かないと「結構たくさんの親が来てたけど」などとへそ曲がりなことを言う。

そこで人出の少なそうな時間帯を狙って行ったつもりが、こともあろうか真っ先に遭遇したのが天敵Fママだった。

またもや私のネガティブ感情が引き寄せてしまったか?とメゲそうになるも、生徒玄関で鉢合わせてしまっては引き返すわけにもいかず。
とっさに「会社から直行してきたからお手洗いに寄ってくね」とでも言えば良かったと気づくも、時すでに遅し。
そういった機転がさっぱり利かなくなっている自分が歯痒いばかりだった。

さて会えば必ず一撃をかましてくるFママは、今回も抜かりなかった。
教室に向かう階段を上りながら彼女はこう言った。

「進路調査、トラちゃんはどの高校を書いたの?」

デリケートな話題をズケズケ振ってくるところは相変わらずだ。

だがその手の話は想定内。
授業参観に行くと決めたからには返しのパターンは幾つか準備してある。
幸い進路調査の提出期限はGW明けだったはず…

そこで私は、

「えっ、そんな調査があったの?
知らなかった。」

ととぼけてみた。
そして話題を逸らすべく、

「毎日スマホばっか見て喋ってくれないし、進路のことを言うと機嫌が悪くなるしで話し合いにならないのよ。(これは事実)」

と言うやいなや。

「えぇー?トラちゃんに限ってそんなことないでしょ。
お宅みたいに優秀な子はどんどん上の高校に行ってくれないと、ウチみたいな下の方が詰まるから困るわ。」

と来た。
へりくだりを装い実は攻撃するという彼女の得意技、逆マウンティングである。

へりくだり合戦で彼女に勝てるわけがないのにうっかり愚痴った私もバカだった。
だけど"困るわ"って、言い方…。
つくづくヤな女。

トラの話では、Fちゃんの成績はトラと同じくらい。
最近はトラよりも高望みな高校名を口にしているとも聞く。
部活が同じなので2人の仲が良いのは確かだが、Fちゃんはテストの点数や成績の話になるとあからさまにライバル心剥き出しになるのだと、他の部活ママさんから聞かされたこともある。(能天気なトラは多分気づいてない)

また勝ち目が薄いのに生徒会長や部長に立候補(どちらも落選。ちょっといい気味)したりするあたりも、負けず嫌いで見栄っ張りな母親由来のDNAだなと思ってしまう。

もっとも、Fママにとって私は噛みつきたくなる人物なのだろう。
私も顔を見るたびイラッとする人がいるから分かるが、それってたぶん理性ではどうにもならない捕食と被食の関係なのだ。

だから彼女の攻撃をかわすには、極力遭わないようにするほかない。
なのに避けたつもりがしょっちゅう遭遇してしまうのは、捕食者としての彼女のパワーが強すぎるのだと思いたい。

近所という運命にある以上、中学までは辛抱しようと決めていた。
自分があの親子を苦手というだけでそんなことを願うなんてと思いつつ、どうかFちゃんと同じ高校に行かないでくれと祈り続けはや10年。
今年はとうとう受験生だ。

しかし現実問題、わが県の高校数は私の時代からほぼ半減しており、更に学力や通学距離で絞られる高校は片手以下。
その選択肢の少なさを思うと、あと1年の辛抱じゃ済まないのでは?と、嫌な予感しかしない私なのである。

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