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永谷研一著(2018)『月イチ10分「できたこと」を振り返りなさい』ダイヤモンド社

できないことよりもできたことに着目することが重要

2018年4月に購入していたのに読まずに積読状態にしておりました。先程、無事に読み終えた次第です。パラッとめくって、簡単に読めそうだったので、仕事の昼休憩に読んでみました。

最初に事象を振り返るというのは反省ではないと説いています。其の上で重要なのは自己肯定感であり、それは深層心理につながっているとのこと。そして失敗やできなかっとことを責めるのではなく、むしろできたことに焦点を当てることで、自己肯定感を高めていくことが本書の肝になっています。故にできなかったことは無視してもよいという思考です。

そのできたことをメモなり日記なりで記録していくと、自己肯定感が醸成され、ポジティブに物事を判断しながら進捗できるということが意図されています。その上で自分のありたい姿、すなわち自分の理想や目標のイメージを持つことで、自身の自己肯定感が、そこにむけて醸成していくという仕掛けです。

逆に著者は失敗の振り返りは一時的な変化しかもたらさないといいます。最終的には否定、不安、逃避を選択しがちになってしまう。逆に自己肯定感は自己承認されているため、適度な不安がプラスに働き、さらに自分を高めようとする意欲が湧き挑戦する方向に向かうと説いています。

このような自己肯定感のもとでの判断ができるようになれば、今度はゼロベースで自分の行動を振り返り、そもそも何のためにやっているのかという目的をはっきりと認識し、自分自身の目的化にして、小さなことからでも始めて見る。その際に曖昧な言葉に注意する必要があり、例えば、活性化させる、発展させる、キャッチアップしていく、強化する等の言葉や、心がける、意識する、頑張る、気を配る、努力する等の感情的な言葉も具体的な行動として何をするのかを明確にすることが大切であると解説しています。

また目標に対して「…しない」という表現は習慣化されにくいので、これらの言葉をワクワクする言葉に変換して「…する」に置き換えると、その行動を続けやすくなるとのこと。

本の内容はシンプルに語っていますが、実際にやってみると妙に納得するのかも知れません。読者はついつい本に書いてあることには納得するけれど、それを自分のこととして実際にやってみるのは億劫になるものです。最初は失敗しても良いので気を楽にして一度トライしてみることが本当は大切なのかも知れません。振り返りは大切にしたいですね。

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