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【1分フィクション】

90
1分以内で読み切り可能なフィクション作品集。 2022年1月より週1本追加しています。(2024.4時点) 追記:2024年度は不定期更新
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2023年2月の記事一覧

夕暮れロマンス

夕暮れロマンス

橙色の景色に包まれて

あなたの横顔を見ると

感情がよくわからなくなった。

煌めいて、美しいその横顔を

私だけのものにしたい。

凛々しくて、自信に満ち溢れた出立ちに

私の背中を預けたい。

河川敷から見る夕焼けに

私のあからむ頬がリンクする。

あなたはもうすぐ行ってしまう。

手の届かない、私の知らない世界へ。

あなたにとって華々しい幸せ。

そのはずなのに。

私の隣であなたは笑

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ルールと正義

ルールと正義

馬鹿みたいにルールを守って、
真面目に暮らしてきた。

でもそれを褒められることなんてない。
ただ、当たり前のこととして鎮座する。
そして私はルールが守れない人たちを嘲笑した。
だってルールは正義だから。
従えないなら、くたばるのみ。
だったはずなのに。

ある人がルール破りをした。
みんなが皆、指を差し、嘲笑い、怒る。
それでもルールを破り続け、反抗するその人に
相応の処分が与えられた。
その人

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日々は愚痴

日々は愚痴

「片付けも料理も掃除も全部私がやってて…」

友達が彼氏の愚痴。
不平不満、でも全部自分でやってしまう彼女。

「なんでこの学校はボランティアが義務なの?」

朝5時、待ち合わせ。朝5時半集合。
車の中で不平不満を垂れる同級生。

「見てるだけで、イライラする」

中学の部活動。来るけど練習に参加しない仲間。
その姿に腹が立つチームメイト。

毛色の違う不満たち。

溜め込むよりずっと健康的だと

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朝焼けの高速道路

朝焼けの高速道路

スンとした匂い。

キリッとした空気。

午前6時半。

冬の空はまだ藍色を取り残していた。

愛車に息を吹き込み

あの場所へと向かう。

休日。

街はまだ目覚めていない。

スムーズにすいすいと、道を通り抜けていく。

おっ。ここを右に曲がって…

ETCのバーが開き、加速する。

今朝の光は

燃えるような橙でもなく、
スポットライトのような眩しさもない。

そこにあったのは

薄ピンクに

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