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笑顔

起き抜けに、幸せな恥ずかしい気持ちを
抱きしめていた。

ああそうか。
変な夢をみたせいだ。

夢の中で私は両親と車に乗っている。
すると、カフェのようなコンビニのような
店に、学生時代の友人が居る。

その瞬間、私は隠れた。
友人を見ているだけで、なつかしく幸せだったから
相手の認識はどうでもよかった。

しかし、次の瞬間には、花が咲くような
太陽が刺すような、優しい本当の笑顔で
私に、全開で手をふる、友の姿が
夢を彩った。

冒頭で、変な夢をみた。

そんな失礼な発言を訂正する気持ちがわかないのは
照れ隠しと、本心だ。

なぜなら、友人はクールだから、あんなふうに
笑わないし、感情をさらけ出さない。

だから、余計に嬉しかった。

言葉は交わせない距離に居たけれど

その笑顔で伝えてくれたことは、痛いほど
心に突き刺さったよ。

「わたしは、あれから少しずつ
元気を取り戻しました。ありがとう」

そんなふうに想いながら、手を振り返した。


あれから、三年

君は、元気にしていますか?

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