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日本のポテンシャルに期待

ポテンシャルは一億分の一ぐらいしかない自分ですが、日本のポテンシャルには期待しています。

位置エネルギーの話

ポテンシャルというと、僕は機械工学専攻だったら「位置エネルギー(Potential Energy)」を思い浮かべますね。

位置エネルギーは、物体がある位置に置かれているときに、重力によってもたらされるエネルギーなのですが、そこから地球に向かって落ちるときに運動エネルギー(Kinetic Energy)に変わるのです。

例えば、落ちていく物体が何かにぶつかった時に、そこで発生する破壊エネルギーはその場所での運動エネルギーなのです。
落差が大きいほど、その場所でのエネルギーは大きくなります。

落ちれば(動けば)運動エネルギーに変わるし、落ちなければ(動かなければ)位置エネルギーのままです。それがポテンシャルというものです。
運動エネルギーの源は「位置」であり「落差」です。

当たり前だと思っていても高い位置にあるもの

「日本終わってる」と盛んに言いたがる人もいるのですが、確かに経済は終わってるかもしれません。

でも、経済というのは人間が活動した結果の運動エネルギーみたいなもので、それがうまく行かないということは、動き方が悪かったのですね。
位置自体は、もともと高い位置にあったのです。

ここでいう「位置」とは「資源」と言った方が分かりやすいかもしれませんね。鉱物資源とか経営資源とかいうところの「資源」です。

1. 観光

コロナで低迷していましたが、収束しつつある今は、再び持ち直してきています。
もともとは、新しい産業が生み出せないから観光資源に頼ろうとして、政府が主導してキャンペーンを展開したのが「観光」です。
つまり観光産業は日本経済にとっての新しい生命線でした。

日本の古来から続く自然やその景観、長く育まれた文化、などは非常に位置エネルギーが高いということを、グローバリゼーションのなかで日本は知ったと思います。
そして、それを活用してビジネスにしようと考えたのがコロナ前の状況でした。うまく行きかけた時に、コロナが来ました。

2. 農林水産

日本には放置された森林が沢山あるのです。国有林なのでしょうか?
森林は、メンテしなければ美しく安全に維持できません。
かつて、住宅などの使用する木材を得るために、大量に杉や檜を山に植えました。あれは自然に生えたものではなくて、人間が意図的に植えたものなのですよ。日本の山林は、もともとは広葉樹林だったのです。

現在では、その杉や檜が使われないまま放置されている森林が沢山あります。杉の花粉は国民病の原因となっています。

日本には使われていない山林、農業用地、漁場がおそらく沢山あるのだと思います。
みんなそういうのは当たり前と思っているでしょうが、砂漠ばかりの国から見れば、本当に羨ましいところに住んでいます。

(それじゃあ、砂漠の国に住んでいる人は、不幸せで満たされないかというと、そんなことはないでしょう。楽しくやっていると思います)

3. その他

大きくは上記2分野ですが、他にもコンテンツ産業とか、スポーツ産業とか、いろいろあると思います。

過去のイメージから意識を脱却させなければ

本当に、パラダイムシフトがちゃんとできていません。
産業構造が変わってきているのに、相変わらず同じ産業に人材を留めています。

技術立国に囚われすぎている

1980年代までの「技術立国」のイメージを今だに持っているリーダーがいます。工業などの第二次産業で立国すると思っているリーダーです。

確かに、第二次産業が全て古いわけではなく、農業改革はこれからの産業となり得ますが、少なくとも「工業」に躍起になる時代ではありません。

工業技術以外に、素晴らしい技術力は日本に沢山、あるのです。
そこにもっと目を向けなければなりません。

最終的には経済は経済学者には解決できない

経済の繁栄にとって必要なことは

  1. 位置エネルギー

  2. 運動エネルギー

この2つです。
いかにポテンシャルをキープしつつ、それを運動エネルギーに変えることです。
つまり「資源」に目を向けない限り、新しい経済の発展は無いということになります。経済学をいくら追求しても、資源開発はできません。

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