エロ過ぎタラバガニ

風俗レポートとか官能小説っぽいものとかを書いています。 *当ブログの記事は体験したこと…

エロ過ぎタラバガニ

風俗レポートとか官能小説っぽいものとかを書いています。 *当ブログの記事は体験したことをもとに書き起こしたフィクションであり、実際のサービス内容を保障するものではありません。

記事一覧

峠に佇む男

あれは、去年の夏、うんざりするような暑さに参りそうになっていたある金曜日に遭遇した話です。 私はバイク趣味でして、その日はS県で開催されるバイクの大会会場に朝一…

童話「新解釈・桃太郎」

むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。 ある日、おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくにいきました。 おばあさんが川でせんたく…

2023/09/21 立つ鳥跡を濁さず

一年住んだこの街での最後の夜。 私は友人らと宴席を囲っていた。最終夜にふさわしく、しんみりとした空気が漂っている。 この一年での思い出話に話を咲かせていると、自然…

吉作と凶作(2)

前編はこちら。 吉作がお市とけっこんしてしばらくしたのち、村はきせつがめぐって秋になっていました。 ここはある村の家。おとうさんとおかあさん、それに二人の子ども…

吉作と凶作(1)

むかしむかし、山奥のある村に、吉作と凶作という、ふたりの男がすんでいました。 吉作はたいへんなしょうじき者で、困っている人を見かけたら、すぐに助けてあげる心やさ…

2023/03/18 横浜港の黒い夜海

「今日飲み行こうよ」 ワンルームの自室で朝兼昼食のバナナを頬張っていた彼は、突然の愛美からのLINEに、皮を剥く手が止まってしまった。 振られた女からの突然の誘い。 …

2023/03/25 下北沢の幻影

東京 下北沢。 日本で一番といっても良いオシャレタウンに風俗が存在する。信じられない情報だが、私はひょんなことからこの情報を聞きつけた。 いつもの金曜日。私が地元…

2023/07/31 朝日と青菜と涙

マナミと付き合い始めて、はや3ヶ月が経とうとしていました。僭越ながら私は、冴えないキモ鉄オタの身であるにも関わらず、彼女を作るという偉業を成し遂げたのです。 マナ…

2023/03/XX 白い光の中に 40年の時を経て

2023年3月某日。 恩師の定年退職の聞いた私は衝撃が走った。中高6年間、担任としては実に4年間も私の多感な青春期の面倒を見てくださった先生が、今年度をもって退職すると…

2022/06/XX 信州の怪物

風俗不毛地帯、長野。 摘発が厳しいこの県では、風俗産業は死に絶えているに等しい。だが、そんな場所でも細々と生きながらえている店というのは存在する。 今回私がこの不…

2023/02/24 福岡で奏でた幻想奇想曲

うまい飯、うまい酒、うまい女ーーーー 三大うまいが揃うこの福岡の地に降り立った私は、飲み会という場で前者二つを成し遂げたうまい飯とうまい酒を同時に摂取し、一挙に"…

2022/11/11 諸行無常

25歳。晩秋。 冬の寒さが確実に忍び寄る11月中旬、私は足早に地元の繁華街へ歩いていた。今日は、ある意味決定的敗北を期した日である。というのも、マッチングアプリでの…

2022/10/29 名古屋で感じた、未知なる領域

10月最後となる土曜日。私は、今月最後の土曜日を満喫すべく、朝から大阪と三重、奈良と近鉄沿線に沿って一日移動をしていた。天気も良く、お出かけ日和だった今日は、西は…

峠に佇む男

あれは、去年の夏、うんざりするような暑さに参りそうになっていたある金曜日に遭遇した話です。

私はバイク趣味でして、その日はS県で開催されるバイクの大会会場に朝一で入れるようにするため、S県から遠く300kmぐらい離れた家を深夜に出発して愛車のバイクを西へ走らせていました。
眠気に耐えながらバイクを走らせること約1時間。私はK県にある峠に差し掛かっていました。土曜の日付を跨いだ直後という時間もあり

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童話「新解釈・桃太郎」

むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
ある日、おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくにいきました。
おばあさんが川でせんたくしていると、川上から、大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきました。おばあさんはおおよろこびでその桃を拾うと、家に持ってかえっておじいさんに見せました。
しかし、おじいさんはむずかしい顔をしていいました。
「こんな大きな桃、見たことない

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2023/09/21 立つ鳥跡を濁さず

一年住んだこの街での最後の夜。
私は友人らと宴席を囲っていた。最終夜にふさわしく、しんみりとした空気が漂っている。
この一年での思い出話に話を咲かせていると、自然この街を離れるのが堪らなく恋しくなった。私の短い人生の中で、かなり濃い1年だったように思う。そして同時に、思い出深いこの町で何か爪痕を残して旅立ちたくもなってきた。
「近くの抜きありマッサージ行かねえか?」
そんなしんみりした送別会の中で

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吉作と凶作(2)

前編はこちら。

吉作がお市とけっこんしてしばらくしたのち、村はきせつがめぐって秋になっていました。

ここはある村の家。おとうさんとおかあさん、それに二人の子どもがばんごはんを囲っています。
「おとうちゃん、ばんごはんはこれだけ?足りないよう」
子どもの一人が、おとうさんにむかっていいました。
「きょうはこれだけだ。がまんをし。」
おとうさんはにがにがしい顔をしていいました。
ほんとうはもっとた

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吉作と凶作(1)

むかしむかし、山奥のある村に、吉作と凶作という、ふたりの男がすんでいました。

吉作はたいへんなしょうじき者で、困っている人を見かけたら、すぐに助けてあげる心やさしい男でした。
いっぽう凶作はたいへんなどけちで、困っている人がいても、米つぶひとつも与えませんでした。

その年、山あいにあるその村は、たいへんな日でりにおそわれてしまいました。
川はめっぽう水が減って魚の一匹も泳がず、木は水ぶそくで腐

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2023/03/18 横浜港の黒い夜海

「今日飲み行こうよ」
ワンルームの自室で朝兼昼食のバナナを頬張っていた彼は、突然の愛美からのLINEに、皮を剥く手が止まってしまった。

振られた女からの突然の誘い。

「うん、いいよ。」
気づけば彼は、バナナを置いて、1分とおかず愛美への返信を送っていた。

つい数週間前、2人で出かけたドライブの帰りに、齢24にして彼の人生史上初となる女性への告白を敢行したのだが、あえなく断られてしまった。

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2023/03/25 下北沢の幻影

東京 下北沢。
日本で一番といっても良いオシャレタウンに風俗が存在する。信じられない情報だが、私はひょんなことからこの情報を聞きつけた。
いつもの金曜日。私が地元のピンサロでハズレを引いたところから話は始まる。パチンコの負けた気分を晴らすために行ったピンサロだったが、出てきたのは50代のババア。加齢臭とキツイ香水でいけるわけもなく、失意のうちに店を出た私は、ヤケ酒をと適当な店で酒を飲むことにした。

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2023/07/31 朝日と青菜と涙

マナミと付き合い始めて、はや3ヶ月が経とうとしていました。僭越ながら私は、冴えないキモ鉄オタの身であるにも関わらず、彼女を作るという偉業を成し遂げたのです。
マナミとは、ーー現代の若者としてはありきたりですが マッチングアプリで出会ったのです。私より少し歳下の彼女とはとんとん拍子に話が進み、付き合うことになりました。付き合った当時は、私も本当にうれしく ーー何年か前、マッチングアプリで出会った女に

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2023/03/XX 白い光の中に 40年の時を経て

2023年3月某日。
恩師の定年退職の聞いた私は衝撃が走った。中高6年間、担任としては実に4年間も私の多感な青春期の面倒を見てくださった先生が、今年度をもって退職するという。辛かったあの日も楽しかったあの日も、厳しさと優しさをもって私の青春に付き添ってくださった恩師を見送りたい。そんな思いは日に日に強くなっていく。気がつくと、私はもともと立てていた旅行の予定を変更し、地元までの新幹線の切符を購入し

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2022/06/XX 信州の怪物

風俗不毛地帯、長野。
摘発が厳しいこの県では、風俗産業は死に絶えているに等しい。だが、そんな場所でも細々と生きながらえている店というのは存在する。
今回私がこの不毛の地を訪れたのは、全くの偶然だった。単なる一人旅で、それも前日に決めた行き先として長野を選んだに過ぎなかったのである。勿論、そんな場所の風俗に行くなぞゆめゆめ考えもしなかった。
しかし、根が冒険心に満ちている私は、怖いもの見たさと云うか

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2023/02/24 福岡で奏でた幻想奇想曲

うまい飯、うまい酒、うまい女ーーーー
三大うまいが揃うこの福岡の地に降り立った私は、飲み会という場で前者二つを成し遂げたうまい飯とうまい酒を同時に摂取し、一挙に"福"を摂取できたのである。だが、遠路はるばるやって来てこの三大うまいを制覇しない手は無い。私は飲み会の後、風俗大好きの友人らと夜の街へ繰り出した。
我々は夜の中州商店街を歩きつつどの店にするか慎重に議論を進めた。洗体、SMクラブ、そして2

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2022/11/11 諸行無常

25歳。晩秋。

冬の寒さが確実に忍び寄る11月中旬、私は足早に地元の繁華街へ歩いていた。今日は、ある意味決定的敗北を期した日である。というのも、マッチングアプリでの異常行動を行っていた成果が実り、無事電話予定の女にマッチング解除されるという快挙を成し遂げたのであった。

この敗北は供養せねばならない。

そんな非モテバカの思考で、私はファミマで4万円をおろし、呼び出した友人の待つ居酒屋へ向かった

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2022/10/29 名古屋で感じた、未知なる領域

10月最後となる土曜日。私は、今月最後の土曜日を満喫すべく、朝から大阪と三重、奈良と近鉄沿線に沿って一日移動をしていた。天気も良く、お出かけ日和だった今日は、西は鶴橋から南は賢島まで、近鉄沿線の観光地を余すことなく訪れ、それぞれの地域で見られる体験を楽しんだ。
そうして夜。一日の締めとして、私は連れとともに味噌カツを食べるべく一路名古屋に向かっていた。
朝から近鉄で様々な場所を巡り、締めとして名古

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