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■大河ドラマ『光る君へ』第30話を深掘りしたい人のための参考本

えりたです。
今日は大河ドラマ『光る君へ』第30話をより深く堪能できる道標となる本のご紹介です。

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第30話では、伊周さまが3年も経つのに、粘り強く呪詛っているのに衝撃をうけたり、公任さまの首筋やサンタマリア晴明の雨乞い儀式にこの上ないエモさを感じるなど、煩悩まみれな視聴を余儀なくされました(え)

そんな素朴な感想を5000字に渡って書き連ねた記事がコチラです。

ではでは、今週の参考本のご紹介にまいりましょう。


■学問をするということ

第30話では、公任さまの四条宮でまひろっちが講師となり、和歌の会が催されていました。そこでまひろっちが話していた「和歌の本質」『古今和歌集』の序に書かれています。

■『100分de名著 古今和歌集』について
■渡部泰明 著
■NHK出版
■2023年11月発行
■600円(tax in)

「和歌」というと、どうしても国語のテストで技法を答えさせられた(だから苦手)、背景の説明なしに口語訳しただけではわかりにくい(だから苦手)、みたいな感想を持ちがちです。

ですから、直接『古今和歌集』を読もうとはなかなか思えません。ですが、こちらの100分で名著シリーズのテキストでは、『古今集』の面白さや奥深さを的確に教えてくれます。

『古今和歌集』の扉を開くにはちょうどよい本です。しかも、それが1000円以内で手に入るお手ごろさ! 本屋さんのNHKテキストコーナーで見てみてくださいね。

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さて、もうひとつ「学問」つながりの本をご紹介します。

道長どんと倫子さまが、学問好きな一条天皇に行成どんの手による『新楽府』を献上していました。

『新楽府』は、唐の詩人である白楽天の詩です。

■角川ソフィア文庫/ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
■下定雅弘 編
■2010年12月
■800円+tax

こちらの本では、中国の大詩人であり、日本にも大きな影響を与えた白楽天について、その生涯を伝える共に代表的な漢詩を紹介しています。ビギナーズ・クラシックス本には『新楽府』も収録されています。

もうすぐまひろっちが彰子さまのもとへ女房として出仕します。『紫式部日記』にもあるのですが、まひろっちが彰子さまに講義するのも『新楽府』です。予習のようなカタチで、内容をさらりと見ておくのも面白いのではないでしょうか。

■国風文化というもの

さて、大河ドラマ『光る君へ』が描くのは平安時代中期です。昔習った記憶をたどると、その時代の文化は「国風文化」と呼ばれていました。

では、その「国風文化」とはどういうものかと問われたとき、存外答えにくかったり、手繰り寄せた記憶で「『国風』というからには、やっぱり『和風』なのかしら」と思ったり。わりと曖昧模糊としています。

そんな「国風文化」を具体的に説明してくれるのがコチラの本です。

■『紫式部と王朝文化のモノを読み解く 唐物と源氏物語』
■河添房江著
■角川ソフィア文庫
■2023年10月
■1180円+tax

河添房江先生という中古文学研究のエースな先生が、『光る君へ』の調度品や、人物たちの衣装、また『源氏物語』でそっと描写されるモノたちをわかりやすく教えてくださる本です。

また、その中で展開される「国風文化」についての説明は分かりやすく、また、私たちにとって新鮮に感じられるものでもあります。

この本については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

■まとめ

今回も3冊の本をご紹介しました。

今週はパリオリンピック放送のため、『光る君へ』はおやすみ。まひろっちと道長どんが逢おうとすると休みが入る説も、まことしやかにささやかれていますが(笑)

ちょうどお盆でもありますし、災害級の暑さも全国的に領域展開していますし。お家でのんびりと『光る君へ』関連の本と親しむのもよいのではないでしょうか。

その本を選ぶときに、この記事が参考になればとてもうれしいです。


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