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キャリアオーナーシップを意識しよう【後編】

前号「キャリアオーナーシップを意識しよう【前編】」では、「キャリアオーナーシップって何?」というシンプルな問いから、私自身の経験を交えて自律的キャリアの必要性について語りました。

今号では、個人レベルですぐにでもできる「キャリア開発プラン」の整理の一例を共有いたします。

目の前に控えるGW連休。
ふと自身のキャリアについてリフレクション(内省・振り返り)する方はアイディアの一つとして是非ご参考にしてください!


今日からでもできること

キャリアオーナーシップ  ー  個人では何をしたら良いでしょう?
 
自らのキャリアに対して主体的であるためには、世の中や組織の変化に適応しながら、オープンに何かを吸収し学び続けようとする「姿勢」や「向き合い方」がまずは大事だと思います。

そのためには、自身にまつわることに対する他者からの意見をオープンな心で傾聴したうえで理解・受容し、建設的にフィードバックを求めることが有効になってくることでしょう。
そう考えると、なんだか「コーチング」のプロセスとも似ていますね!
 

キャリア開発プランの整理の一例を共有します。
 
1.    自分の価値観・動機=
「仕事をする上で自分が大切にしたいこと」
をイメージしてみる
2.    自分が希望する将来のキャリアや役割
をイメージする
(1年後、3~5年後、10年後のように)
3.    自己認識の整理
をする
(自分の能力・強み・経験・成果の棚卸し)
4.    他者認識の理解
をする。例えば、職場での周囲の人、プライベートで近しい人に「自分ってどんな人?」って聞いてみる
5.    「2(未来)」と「3と4(現在)」の間のギャップ
を掴む
6.   
そのギャップを埋めるために必要なことを探る
例えば、「日々の業務で意識してみること(*OJT)」と「サポートが必要なこと(上司や会社からの支援、自己啓発など)」を整理してみる
7.   
それを上司にオープンに共有して「対話」の機会を創ってみる
 
*OJT = On the Job Training の略。実際の仕事を通じて、経験や育成・指導から、知識・技術などを身に付ける人財育成方法。


キャリアアンカー

「1.    自分の価値観・動機」については、「キャリアアンカー」という考えを参考にすることを私はお勧めしております。

「キャリアアンカー」とは、
キャリアの拠り所となる仕事に関する価値観です。
要は、「譲れない欲求」「何に充実感を感じているか」です。

「アンカー」、つまり船の錨(いかり)。
人生を「船旅」と捉えた場合、人はあちこちの港に立ち寄りながら長い旅を続けていきます。ある港に錨(アンカー)を降ろした際、なんだか心が落ち着く港があることでしょう。ここに長らく滞在したい、ここに辿り着くために人生航路を続けてきたような気さえもする。人には個々にそういう錨(アンカー)を降ろしておきたい港(価値観・充実感)があるのです。


キャリアアンカーは各種websiteで多くの情報がありますので、ここで敢えて長く説明することは控えますね。また、web無料診断も15-20分程度でクイックにできますので、一度試されることをお勧めします。

例として一つサイトを貼っておきます。
他にもご自身で使いやすいものを見つけてみましょう。


キャリアアンカーは8つあります。

ちなみにですが、私には顕著に高いキャリアアンカーが2つあります。
「純粋な挑戦」「奉仕・社会貢献」です。
起業家として自身の会社を立ち上げたことは「純粋な挑戦」が故。
自身の強み領域で社会貢献したい想いは「奉仕・社会貢献」が故。
根底にある譲れない「欲求」と「充実感」がここなんだと思います。

自身の人生航路の中での「譲れない欲求」「何に充実感を感じているか」を掴んでおくことをお勧めします!
ここぞというタイミングで航路の舵取りがきっとできることでしょう。


まずは「気軽に」

では、話を冒頭の「キャリア開発プラン」7つのステップに戻します。

上記7つのステップは、慣れればシンプルではありますが、初めてだと難しいことや自身でまだそこまで考えていないことも多いかもしれません。

よって、私の経験上での「気持ち的なアドバイス」をお伝えします。
 
<正解を求めすぎないこと>
そもそもキャリア・これからの人生ですので、一つの枠に収めることや人に左右されることではないはず

<自分は自分、自分らしく>
周囲にロールモデルや上手くできていそうな人がいても、指針にすることは大事ですが、何でも真似をしようと気負い過ぎないこと

<変わってもいいという考えで>
変化に適応し、自分のライフステージを受容して、キャリアも柔軟に変化していいと思えるようにする

<キャリアは流されることも大事>
主体的にキャリアをデザインすることと同時に、時には「流されること」も大事だと認識すること(=*キャリアドリフト

*キャリアドリフト = まずは流れに任せて様々な役割・立場を経験することも大事(例: 人事異動、上司の変更、組織変更など)。その中で、自分でも気づいていなかった価値観・能力・適正に出会うこともあり、それを経て少しずつ明確な意思を持っていくようになることも時に重要という考え方。そうすることで、人生の中でここぞというタイミングが訪れる時には、流れに逆らって、自分でデザインする道に舵を切ることができるという考え方。

<オーナーシップとは、周囲のせいにしないこと>
キャリアの流れの中で上手くいかないときがあっても、外的環境や周囲の人をエクスキューズ(言い訳)にしないこと

<常に 好奇心を忘れずに>
周囲の方のキャリア、世の中の動き、様々なものにアンテナを張り巡らせておくことは有益。そして何より、自身のライフとキャリアに対してワクワクする気持ちと共に「好奇心」を持ち続けましょう
 

これらのことを意識してみて、まずは気軽に頭の中を整理する時間を、気持ち的にもゆとりがある時に取ることをお勧めします。
 
GW連休にゆっくり会う友人・知人の方がいれば「自分ってどう見えてる?どんな人だと思う?強みって何があると思う?」とオープンに問いかけて、素直に傾聴してみることも、上記プロセス「4」の「他者認識の理解」として良いかもしれませんね。
 
GW連休がそれに最適!という方も少なからずいるかもと思い、このタイミングでこのトピックを2週連続でお話してみました。


ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。
 
EpoChでは、組織内での「キャリア対話促進」「1on1フィードバック促進」「キャリア開発プラン作成促進」含めた「キャリアオーナーシップ」にまつわる施策の導入やご相談も「組織戦略・人事戦略アドバイザリー」の中の一つとして承っております。

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それでは、お休みを取られる方は、
素適なGW連休をー!
 

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遠藤 亮介  | 個と組織の「可能性の unlock」を伴走するCHRO&コーチ
外資系17年(HRトップ 7年)とプライム市場上場企業 Global CHRO(最高人事責任者)経験の私が「誰もが独自性を強みとして持ち、新しい無限の可能性を秘めている」を自身のコーチング哲学に、2023年3月 起業をしました。サポートくださる方々と一緒に日本を元気にしたいです!

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