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てんかんと社会

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#てんかん

障害者雇用 会社の優しさに甘える

障害者雇用 会社の優しさに甘える

今の勤務先には、優しさが溢れている。

てっきり私が障害者だからだとか、てんかん患者だからだとか、そういう理由かと思ったら違っていた。

この会社はかつて、痛い思いをしたのだそうだ。

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以前の記事にも書いたように、部長はキャラが濃い。

この部長は何年か前に、人事部に配属されていたのだそう。

そのときに退職者がどんどん増えていくのを目の当たりにして、なんで辞めていくのだろうと彼は考

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障害者雇用 転職先のお仕事スタート

障害者雇用 転職先のお仕事スタート

前職の最終日。

バウムクーヘン、おしゃれなスープの素、有名パティシエのクッキー、薫り高そうなコーヒー、そして手紙やメールで個人的に送られてくるメッセージ。

色々といただいた。

帰りの電車の中で、泣きそうになった。

ありがたいことだ。

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そして3月1日は、転職先に初出勤した日。

自己紹介をしてくださいねと前もって言われていて、うんうん頭をひねったのだが特に何も出てこなかったの

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障害年金の申請書を精神保健福祉士さんが無料で作成してくださったお話

障害年金の申請書を精神保健福祉士さんが無料で作成してくださったお話

私は現在、障害厚生年金を受給しています。

てんかんの発作が起こったのは10年以上前ですが、障害年金を申請したのは数年前のこと。

障害年金の申請には初診日を明確に示すことが必須ですので、当時の病院に問い合わせて色々と申請のための書類を集めました。

それと同時並行で進めたのが、「病歴・就労状況等申立書」の作成です。

日本年金機構 (https://www.nenkin.go.jp/servic

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障害者 公共サービスのすばらしさ

障害者 公共サービスのすばらしさ

歳を重ねて体力が急降下しているのを実感し、毎冬やってくる腰痛を防ぐために腹筋と背筋を鍛えなさいと整骨院の院長に再三再四うながされ、ようやく重い(それこそ)腰が持ち上がった。

公営のスポーツジムである。

初回に登録は必要だが、特に月会費を払わなくても施設を存分に使うことができる。

敷地内には体育館とかプールとか道場とかもあって賑わいを見せているのだが、一番色んな人が集まっているだろう、トレーニ

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障害年金について 国に望むこと

障害年金について 国に望むこと

以前、企業に望むこととして、障害者雇用の給与アップを提示してみました。

今回は、国に望むことを書いてみます。

その視点のひとつとして、障害者が国から得る収入、つまり障害年金を見てみます。

障害者の収入としては、働いている人は給与のほか、公費として与えられる障害年金があります。(ただし審査はあるので全員ではないんですよね・・)

障害年金は非課税でもらえるから、大事な収入ではあります。

ただ

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障害者雇用 正社員登用?と私の生き方

障害者雇用 正社員登用?と私の生き方

ここ2週間、結論の見えない思考が頭の中をぐるぐると迷走していた。

というのも障害者雇用で働いてもうすぐ1年になるのだが、今後の方向性を見つめ直してみたら、思いのほか立ち往生してしまったからである。

今の会社は障害者雇用では契約社員の形態なので、賞与がないし企業年金もない。

それでも今の会社を受けたのは、障害者の正社員登用の実績があったから。

当初は私もそうなりたいなと思って志望したのだけど

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障害者雇用 通院は有給休暇で

障害者雇用 通院は有給休暇で

平日に通院しているのだけれど、今回はそれとお仕事についてのお話。

私はこれまで大学だの学校だのと、世間とずれた世界で働いていたのでよけいに常識についてあらためて知ったのだが、ごくごく一般的には有給休暇は勤務開始から半年経過したら付与される仕組みとなっているらしい。
(厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/14

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てんかん仲間のオフ会

てんかん仲間のオフ会

昨日、てんかん仲間5人でオフ会やりました(^^)

ご飯食べながら、検査はあそこの病院がいいよとか、医療費補助こんなのあるよとか、今の職場がちょっとツライからどうしようとか、なんだかトピックだけ見ると暗い気持ちになりそうだけど実際はそんなことなくて、大いに盛り上がって楽しかったです。

気がつくと3時間も経ってて驚くくらい、あっという間。

充実した時間を過ごすことができました。

なーんにも気に

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障害者雇用 日々つれづれ 人事部の天命

障害者雇用 日々つれづれ 人事部の天命

人事部は会社のなかで不満をもたれやすい部署だと、ある小説に書いてあった。

どうやら異動の公布のとき、その人が思い描いていた部署とは違う部署が告げられるたびに、人事部へ不満が沸き起こるそうなのだ。

だから人事部の人間は社内での居心地があんまりよくないのだという。

そんな部署だからなのか、社員さんたちに滲み出る特徴がある。

私は人事部への所属が初めてだったのもあるかもしれないが、今回配属されて

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障害者雇用 余談 日々のお弁当と夕ご飯

障害者雇用 余談 日々のお弁当と夕ご飯

平日は仕事から帰るとだら~っとお酒をのみながら野球を観るのが一番の楽しみなので、料理は週末の恒例行事と決めている。

日曜日に夫と2人で野菜だの肉だのを大量に買ってきてひたすらざくざく切って、どーんと鍋に入れ、トマトスープだの中華スープだのシチューだのを週替わりに作るのである。

何人家族なの? と思うほど大量に。

台所に夫とふたりで立って、だいたい私が切って煮込んであくを取り、夫が皮むき器で下

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障害者就労移行支援事業所に通っていたころのお話

障害者就労移行支援事業所に通っていたころのお話

今の会社に就職する前のこと。

テレビを見ながら将来のことをぼんやりと考えていて行き着いた結論は、幸せな老後の生活を送ることだった。

老後も安心して生きていくためには国民年金だけでは心許ないから(今後減らされるだろうし)、厚生年金をもらおう、そのためにまず、働かねば!と決意をあらたにして、

でも、てんかん患者で障害者だから体調も考慮したい

よし、それなら障害者雇用で長期でしっかりした収入を得

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障害者雇用 日々つれづれ 月例ミーティングでのフリースピーチ

障害者雇用 日々つれづれ 月例ミーティングでのフリースピーチ

人事部ではふだんそれぞれが動いていて、関係する話題の時はメールがCCで送られてきたり、個別で業務について直接話したり、ブレイクタイムには飼っているインコの写真を見せてくださったりする。

それはそれで充分にコミュニケーションが成立していることになるのだが、人事部では全体の情報共有などのために月に1度、定例ミーティングが開かれている。

その定例ミーティングのなかで欠かせない恒例行事となっているのが

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障害者雇用 うまく機能する上下の構造

障害者雇用 うまく機能する上下の構造

今働いている人事部は、障害者雇用の成功例だと思う。

というのも、組織がうまく機能していて、
総合職社員 → 障害者先輩 → 障害者下っ端(私)の順に指令が来て、
業務が終われば下から順に報告するという形態ができあがっているからである。

業務が発生すれば、まず総合職社員から障害者先輩に依頼が入り、
障害者先輩が総合職社員に「承知いたしました」メールを送ったうえで
障害者先輩が私に業務依頼を具体的

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