Ephemeroptera//

羅列散文。

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記事一覧

序詩

透けた舌先に乗せた言葉で 君と遊泳 "存在証明"と称して風を切る 死に物狂いな炎天の街で 生き急ぐほどに吐いて捨てた 強がりな無神論者すら 手を合わせ縋る毎日 こんな日…

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9か月前
2

翠の血

君の中にある矛盾と空が 駆け巡る 翠の血 近未来的恐怖は世迷言ではなく 限りなく今日に近い明日 満遍なく染み渡る光は いつまで経っても理想像で 赤子の夢は所詮、 暗室…

故に蜃気楼

雨粒と成り 其処は彼となく薫る春の雨 左目にブレて差し込む陽の光 消える体温、虚しさと眠れ 日々は瞬き 枯れる風と缶珈琲の落下音 有線の耳元から 今日も音楽は鳴り止ま…

リンダの白昼夢

内蔵を抉り取られるような フラッシュバックも いま息をしている、それが全て 口を閉じていれば美化した記憶か 散漫な僕はまるで リンダの白昼夢 毎晩、既視感のある街…

1

Misanthropy

目隠しで 歩く蜜の上を 最もらしい顔して無表情 息をしているだけ 日々をしているだけ 葉桜と夜の寒気に 整合性を感じられずにいる間に 消えた蝋燭の数を数えてみろ 両…

微熱

通過儀礼としての君より 深層の海を泳いでいる 自覚は無くともネクタイを締め アスファルトに溺れていく様は とてもじゃないが見るに堪えない これは軽蔑では無い 寧ろ心…

Delusionist

衝撃波で目を覚ます 異星人の悲鳴でも受信してしまった様に eae、 違和感に淀む思考は 2秒も経てば忘れてしまう 叙情的な旋律と使用感のある明度より 神隠しの真実 梅田…

1

一体、此処までどうやって歩いてきたんだっけ?ぼんやりとしか、ぼんやりとしか。小銭で鯛でも釣った気でいたのか。見下ろせば起点。君は彼方。手に溶ける幻と昨日の事のよ…

4

海に残る心臓

眼を閉じて 潮が引くのをただ待ち続ける 朝も夜も 最早どうでもよく ただひたすらに 待ち続ける そのうち無機質な部屋にうんざりしてくる 神殺しのあまりの茶番さ加減や …

『少年』

「七色の虹を見た」と言い張る少年は、私が"虹は金色なのだ"と昔教えた事を信じて疑わない。それ以来、空には七色の虹ばかりが弧を描いている。

出鱈目

夏の死臭もしなくなり、 睡魔にも似た空腹感と いつの間にか伸びていた爪の長さでしか 心からの生を実感出来ないでいる。

埋もれ忘却

まただ また 、  ノックも無しに砂は肌に纏わり付き その度に冷たい眼差しで振り払う  初めて歩く光の海  覆う空はただただ黒いばかりで、 鼓膜には少…

神の真似事。

赦すという事を時に 愚かだと 思う事があります 皆に優しくあろうとする自分が時に 滑稽に 見える事があります 心半分 諦めているし もう半分は「 」 -羅列- 鍵穴…

2

毛細電線

情報過多情報過多 許容できる量は既に超えている 情報過多情報過多 許容出来る怒りもとうに過ぎている 親指の下上運動は残像を残す程に 本当に見たいものは見付けられまし…

5

腐乱と背後にあるCの視線

濡れた瞳 ガラスとマドンナ イカれた博愛主義に不平等な雨 斜めに傾げた首 へし折れば何もかもが誰の物? 愚かな口を開いて満たされるのは空腹だけ 5番街、冷めきったタイ…

アポトーシス

死者を身勝手に生かし その虚像に手を合わせ時に語らう事が 馬鹿馬鹿しく思えてしまう時があるのです 憤ってしまう時があるのです 生きている間に何をしてあげられたのか…

2

序詩

透けた舌先に乗せた言葉で
君と遊泳
"存在証明"と称して風を切る
死に物狂いな炎天の街で
生き急ぐほどに吐いて捨てた
強がりな無神論者すら
手を合わせ縋る毎日

こんな日々に誰が
こんな日々に誰も、

忘れ逝く記憶と温もりを
塗り重ねて離さない傲慢さが
自分を唯一愛せる方法で

冷たい風が肌に触れ 喉も乾く
歩道橋の揺れを感じる
腕を組み歩く老夫婦に視線を奪われ
点滅する鼓動

彷徨っている間に

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翠の血

君の中にある矛盾と空が
駆け巡る 翠の血
近未来的恐怖は世迷言ではなく
限りなく今日に近い明日

満遍なく染み渡る光は
いつまで経っても理想像で
赤子の夢は所詮、
暗室に垂れ下がるだけの青写真

悔いても尚、罅は広がり続け
モルタルで塞いでも
速度を落とす事しか出来ない
速度を落とす事しか出来ない

その薄情さに嫌気がさすも
祈りは時として灰色で
本心から剥がれぬ肌

故に蜃気楼

雨粒と成り
其処は彼となく薫る春の雨
左目にブレて差し込む陽の光
消える体温、虚しさと眠れ

日々は瞬き
枯れる風と缶珈琲の落下音
有線の耳元から
今日も音楽は鳴り止まない

リンダの白昼夢

内蔵を抉り取られるような
フラッシュバックも
いま息をしている、それが全て

口を閉じていれば美化した記憶か
散漫な僕はまるで リンダの白昼夢

毎晩、既視感のある街を彷徨っては
ここに残れたらとどれだけ...

筑紫口に群がる修学旅行生
深深とお辞儀をする君
雑に書き留めた無知の表れも
その瞬間には意味を成していた

木造の暗闇に息をのみ
光り輝く花弁が死にゆく頃

ルビーの肺はただひたすらに

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Misanthropy

目隠しで 歩く蜜の上を
最もらしい顔して無表情
息をしているだけ
日々をしているだけ

葉桜と夜の寒気に
整合性を感じられずにいる間に

消えた蝋燭の数を数えてみろ

両瞼を裂いて滴る現実が
水と油であるが故に、

僕達は気にも留めず
幾億の海へと
記憶の断片を踊り
売り捨てる

怒りにおける不純物が

脇に抱え続ける
他人への安い憎悪なら
アネモネが咲く頃
10まで数え 踏み潰せ

空を嫌う理由

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微熱

通過儀礼としての君より
深層の海を泳いでいる

自覚は無くともネクタイを締め
アスファルトに溺れていく様は
とてもじゃないが見るに堪えない

これは軽蔑では無い
寧ろ心からの賛辞と言えるだろう
はたまた"御苦労様"か?
焼け 息絶える。

凍てつく月、
シンフォニックな夜風が空を切って
置き忘れたiPodよりも偶像崇拝

早足で見上げる雲と
暮れ泥む刻にもう少しだけ
生きる意味を問うていたい
古傷

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Delusionist

衝撃波で目を覚ます
異星人の悲鳴でも受信してしまった様に
eae、
違和感に淀む思考は
2秒も経てば忘れてしまう

叙情的な旋律と使用感のある明度より

神隠しの真実
梅田の飛び降り自殺
破裂音
Raqqa
異国の旗

之らを忘るには、
2秒は寧ろ多過ぎるのだろう

"生きる為"と口を揃えて...

一体、此処までどうやって歩いてきたんだっけ?ぼんやりとしか、ぼんやりとしか。小銭で鯛でも釣った気でいたのか。見下ろせば起点。君は彼方。手に溶ける幻と昨日の事のような街風景に変化があるとするならば、ベランダの廃り様くらいだろう。前の住人が去った訳も今なら理解出来る。
少々胡散臭い気もする年下のアリアにいつも俯瞰から返事をする。これを優しさと呼ばない事はとうの昔に考えないようにした。端から優しい人では

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海に残る心臓

眼を閉じて 潮が引くのをただ待ち続ける
朝も夜も 最早どうでもよく
ただひたすらに
待ち続ける

そのうち無機質な部屋にうんざりしてくる
神殺しのあまりの茶番さ加減や
思い返す過去が決して多くない事にも...

そんな事を考えている間に
微かだがゆっくりと
そして確実に
大海が貴方を抱き奪ってゆく

土の匂い 煙立つ炎
揺らめき、凍え
崩れ落ちる

妄想家は西へ

あの日、機械音と共に感じた

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『少年』

「七色の虹を見た」と言い張る少年は、私が"虹は金色なのだ"と昔教えた事を信じて疑わない。それ以来、空には七色の虹ばかりが弧を描いている。

出鱈目

夏の死臭もしなくなり、
睡魔にも似た空腹感と
いつの間にか伸びていた爪の長さでしか
心からの生を実感出来ないでいる。

埋もれ忘却

まただ
また
、

ノックも無しに砂は肌に纏わり付き
その度に冷たい眼差しで振り払う

初めて歩く光の海

覆う空はただただ黒いばかりで、
鼓膜には少しの旋律と

昨日を歩く貴女への冥福を...

死の瀬戸際と波打つ音
暖灯と奇形の風
ガラス越し瞬く間に消える
赤色の雲

夜風に揺蕩う心

こうしている間にも
わたしはあなたを忘れてしまう
忘れてしまえ

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神の真似事。

赦すという事を時に
愚かだと 思う事があります

皆に優しくあろうとする自分が時に
滑稽に 見える事があります

心半分 諦めているし
もう半分は「 」

-羅列-

鍵穴の下で朽ち果てる蜻蛉の死骸
薄汚い海を泳ぐ遊覧船
肉片の転がる通学路
フェンスに絡まる真夏の蛇
愛する人のいない箱庭

小さな町の、

白い悪魔は
いつかのあの子を
救ってはくれなかったし

君の夢はもう叶えられない

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毛細電線

情報過多情報過多
許容できる量は既に超えている
情報過多情報過多
許容出来る怒りもとうに過ぎている
親指の下上運動は残像を残す程に
本当に見たいものは見付けられましたか?
落ちていくのは視力だけで済むといいですね
近いのは友の心ではなく
眼前拾伍cmのガラス片だけ、それだけ
ぬるま湯に浸かりながら眺める地獄を
現実と呼ぶ権利は持ち得ていません
残念ながら
幻聴から視線を逸らさず
不可逆に宿る尊さを

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腐乱と背後にあるCの視線

濡れた瞳 ガラスとマドンナ
イカれた博愛主義に不平等な雨
斜めに傾げた首 へし折れば何もかもが誰の物?
愚かな口を開いて満たされるのは空腹だけ
5番街、冷めきったタイルに耳を当て
泥まみれの正直者が今日もまた影と遊ぶ
何を憂うの?何を笑うの?
泳げない太陽は溺死を愛す

アポトーシス

死者を身勝手に生かし
その虚像に手を合わせ時に語らう事が

馬鹿馬鹿しく思えてしまう時があるのです
憤ってしまう時があるのです

生きている間に何をしてあげられたのか
その人から何を与えて貰っていたのか

生きていく為に都合良く忘れ捻じ曲げる

テレビで流れる数字には目もくれない癖に

馬鹿馬鹿しく思えてしまう時があるのです
憤ってしまう時があるのです

僕等に。