埋もれ忘却

まただ
また
、

ノックも無しに砂は肌に纏わり付き
その度に冷たい眼差しで振り払う

初めて歩く光の海

覆う空はただただ黒いばかりで、
鼓膜には少しの旋律と

昨日を歩く貴女への冥福を...

死の瀬戸際と波打つ音
暖灯と奇形の風
ガラス越し瞬く間に消える
赤色の雲

夜風に揺蕩う心

こうしている間にも
わたしはあなたを忘れてしまう
忘れてしまえる

そしてまた

明くる日も
明くる日も

この夢に殺される。

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