Misanthropy


目隠しで 歩く蜜の上を
最もらしい顔して無表情
息をしているだけ
日々をしているだけ

葉桜と夜の寒気に
整合性を感じられずにいる間に

消えた蝋燭の数を数えてみろ

両瞼を裂いて滴る現実が
水と油であるが故に、

僕達は気にも留めず
幾億の海へと
記憶の断片を踊り
売り捨てる

怒りにおける不純物が

脇に抱え続ける
他人への安い憎悪なら
アネモネが咲く頃
10まで数え 踏み潰せ

空を嫌う理由なんて
どうせ知る由も無いのだから

[ Blue mind. ]

サアカス團の空気人形
怒りを望む者
藁に染める薔薇
仏間に撒く種

床下を泳ぐ真夏の夢
愛しても尚、
揺れる陽炎に溺れて

柱時計は未だ直らない

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