微熱

通過儀礼としての君より
深層の海を泳いでいる

自覚は無くともネクタイを締め
アスファルトに溺れていく様は
とてもじゃないが見るに堪えない

これは軽蔑では無い
寧ろ心からの賛辞と言えるだろう
はたまた"御苦労様"か?
焼け 息絶える。

凍てつく月、
シンフォニックな夜風が空を切って
置き忘れたiPodよりも偶像崇拝

早足で見上げる雲と
暮れ泥む刻にもう少しだけ
生きる意味を問うていたい
古傷の理由なんかより
溶け込む体温に溺れたい

フィクションの加害者はそう言い放ち
君を連れ去る訳でも無く
夢見 明日も檻の中___。

死の擬似体験と川のせせらぎ
サクソフォンの濁点
息を吐く事がまるで逆流の様に
親指を吹き飛ばし
部屋の眩しさに嫌悪感を抱く

Lofiには無罪

胸焼けには生の実感を

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