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第61回 「できる」と「する」のちがい

みなさん、こんにちは。
英文法学び直しCafeへようこそ。


第56回からずっと
助動詞 can について
学んできましたね。

今回は、
can を使う際の注意点について
お話ししたいと思います。




☆これまでの復習☆


助動詞とは、
話し手の主観考え判断気持ち)を
動詞に付け加えることばです。

第56回 助動詞って何?より

助動詞には
いろんな種類がありますが、

有名なものは
次の5つです。

① can
② will
③ may
④ must
⑤ should

第56回 助動詞って何?より

can には、
大きく分けて
4つの意味があります。

① ~できる(能力)
② ~してもよい(許可)
③ ~であり得る(可能性)
④ (Can you ~?で)~してくれませんか(依頼)

第57回 can の使い方①より


助動詞 can疑問文は、
can を前に出すだけ
作れます。

第58回 can の使い方②(疑問文)より

Can Mina swim?
美奈は泳げますか? 

 → Yes, she can.    
   はい、彼女は泳げます。 
 → No, she can't ( = cannot ).   
   いいえ、彼女は泳げません。

第58回 can の使い方②(疑問文)より


「 can not 」と分けて書かず、
cannot 」と1語で書くのが
正式とされています。

cannot の短縮形は
can't です。

第59回 can の使い方③(否定文)より



「話せますか?」は失礼な質問


時と場合によっては、
Can you ~?」と聞くのが
失礼になる場合もあります。


たとえば、

「あなたは日本語を話ますか?」
を直訳すると、

Can you speak Japanese?

ですが、

これは相手に対して


お前は日本語を話す能力があるのか?


と、能力の有無を
問いただしているので、

相手と場合によっては
失礼になります。


言語に関しては、

Do you speak Japanese?

「あなたは日本語を話ますか?」

のように、

「できる」か「できない」か
ではなく、

「する」か「しない」かを
聞く
方が、

相手が不快にならないので
無難です。



できるけど、しないこともある


そもそも、
「できる」けど「しない」ことって
ありますよね。

やろうと思えばできる能力はあるけれど、
やらないと選択していること。


たとえば、
ペーパードライバーの方々。

運転免許を取ったから
運転しようと思えばできるけれど、

何らかの事情や考えがあって
運転しない人も、
たくさんいます。


料理をする能力はあるけど、
忙しいから自炊はしない方も
多いですね。


国や地域によっては、
3つくらいの言語を話せることが
当たり前だったりもします。


そんな人でも、
ふだん使う言語は決まっていて、

「話せる」けど
「話さない」
言語も
あることでしょう。


私自身も、
英語だけでなく
ドイツ語やフランス語、
イタリア語、韓国語など、
複数の言語を話せます。


でも、
日本で暮らしているので
日本語と英語以外は
ほとんど使う機会がありません。


話せるけど、話さない。


みなさんにも、
「できるけど、しない」ことが
いくつかありますよね?


「しない」から「できない」へ


しかし、中には

「できるけど、しない。」と
しないでいるうちに

だんだん能力が衰えていって
「できない」に
変わってしまう
ことも
あります。


運転や運動、楽器の演奏など、

久しぶりにやろうとしたら

「あれ?できない!」と
驚くこともあるでしょう。


筋肉も、
使わないと衰えますよね。

病気や怪我で入院したり
身体を動かさない状態が続くと、

筋肉がやせ細って
歩くのも大変になります。

(そうならないように、
リハビリを受けるんですよね。)


語学も、同じです。


せっかく習得しても、
使わない期間が長くなると
使えなくなります。

せっかく単語や文法の
知識をつけても、
使わなければ、
忘れてしまいます。

声に出して言ったり
誰かと話したりしないと
口や顔の筋肉が衰えて

いざ話したいときに
うまく言葉が出てこなくなります。



「する」から「できる」へ


逆に、

「する」ことで
「できる」ようになる
ことも
多いですね。


最初はできなくても、
失敗しながら練習を続けることで、
語学はできるようになります。


今はまだ、
できないかもしれない。

でも、とりあえず
やってみる。

一回だけやって
やめるのではなくて、

とりあえず続けてみる。

なかなか成果は見えなくても、
自分を信じて
やり続けてみる。

すると、あるとき

あれ?私、意外とできるかも。

と、自分の成果に気づきます。



語学の階段


長い階段を一段ずつ
のぼっていく
ことと、
語学は似ています。


のぼっている最中は、
頂上がなかなか見えなくて
苦しさばかりを
感じるかもしれません。


それでも、あきらめずに
のぼり続けて、

ふと後ろを振り返ってみると
自分が今までのぼってきた階段が
下に長ーく続いています。


ずいぶん高いところまで
のぼってきたんだなぁ

驚くことでしょう。


語学の階段は、
一段ずつしかのぼれません。

どんなに足が長くても、
早く先へ進みたくても、
一足飛びにはのぼれません。

エスカレーターや
エレベーターも
ありません。


自分の足で一段ずつ、
踏みしめてのぼっていくしか
ありません。


でも、もし
途中でつまずいたら、

数歩もどって学び直せば
また元の位置から
のぼれるようになります。


語学の階段は、
果てしなく続きます。


どんなに長く学んでも、
頂上にのぼりつめることは
おそらくできません。

たとえネイティブスピーカーでも
その言語の全てを知り尽くすことは
不可能です。


私たちが国語辞典や
漢和辞典の全てを
暗記していない
ように。


英語のネイティブスピーカーにも
英語について知らないことが
たくさんあるはずです。


言語とは、そのくらい
奥が深いものです。

自分なりの目標を立てましょう


でも、頂上にたどりつけなくても
いいじゃありませんか。


0か100かの白黒思考や
完璧主義にとらわれず、

他人と比較もせず、

自分なりの目標を立てましょう。

自分はどのレベルまで
のぼりたいのか?

どのレベルまでのぼれば、
自分の望みがかなうのか?


自分で目標を立てて、
そこを目指して一歩ずつ
のぼり続ける。


自分より高いところにいる人や
自分より速くのぼれる人を見ても、
あせらない。


ときどき、後ろを振り返って
自分の成長を喜ぶ。

今の自分の実力で
できることや方法を考えて
とにかくやってみる。

trial and error試行錯誤)」で
少しずつ、英語を
身に付けていきましょうね。




いかがでしたか?

今回は、

can を使う際の注意点や
「できる」と「する」のちがい、
語学の階段について

お話ししました。

次回は、
2つめの助動詞 will について
解説します。


また読んでいただけたら嬉しいです。


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私の励みになっています。

最後まで読んでくださって、
ありがとうございました。


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