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これがひとつのマイルストーン。お腹いっぱいの「地域でウェルビーイングに暮らす体験ツアー in 飛騨高山」について石原侑美といけかよが語り倒す!

こんにちは、いけかよです。

去る2024年3月20日、3泊4日のスペシャルなツアーが、岐阜県飛騨高山で開催されました。
これまで、フィンランドで2回ツアーを実施してきたエラマプロジェクト。今回は、飛騨高山に生活拠点をおく代表の石原侑美が、自ら暮らし、さまざまなものを見て聴いて感じているその地域を舞台にしたスペシャルなプログラムを作り上げました。

その名も「地域(ローカル)でウェルビーイングに暮らす体験ツアー in 岐阜・飛騨高山」。

さまざまな体験を通じて「学び」をお届けしているエラマプロジェクトですが、今回のツアーはエラマプロジェクト7年の歴史のなかでもひとつのマイルストーンともいうべき特別なものとなりました。
もちろん、すべての経験がスペシャルで唯一無二ですが、どうやら代表の侑美さん的には今回の経験をしっかりじっくり記録として残しておきたいという強い衝動があったようなのです。

ということで、本メディア「よむエラマ」の編集長のわたし、いけかよと侑美さんとの対話を、臨場感そのままにお届けしたいと思います。


人生の分岐点に立つ人が集まった

いけかよ
今回のツアーのきっかけは?

ゆみ
高山市の地域課題解決プランのコンテストがあるからそれに応募してみませんかっていわれて、提案したのがこのツアーでした。内容は言ってしまえば「移住体験ツアー」なんですが、地方創生は移住だけじゃなくて、いかに関係人口を増やすかが大事だから、それを組み込んだツアーということで、高山市から奨励賞をいただいたので実施に至ったという感じ。

でも、もっと個人的なところで言うと、私がフィンランドに行って自然の素晴らしさを知った、そして高山にも移住して4年経った。そこで体験してきたことを、ごく一部ではあるけど4日間にぎゅっと凝縮して体感してもらうことで、私の地元愛を呼び起こすことにもなるだろうし、参加者さんが「自分もこういうことをやりたい!」って思ってもらえるようなツアーにできたらという思いもあったんです。

いけかよ
なるほど。実際やってみての手応えはどんな感じでした?

ゆみ
やっぱりやる直前まで「これでいいんだろうか」とか「人集まるかな」とか「ツアーが目新しすぎてみんなイメージ湧かないかな?」とかいろんな不安がありました。でも「ウェルビーイング」という言葉はいま注目されてるからいけるんじゃないかという一縷の望みも持ちながら、できる限りのことをやって。

そして、参加者は女性6名。20代から50代まで幅広くて、東京、三重、大阪、富山、愛媛、あとは岐阜からと、いろんな地域から来てくれたんです。

結果、やってみて、フィンランドまで行かなくても国内で、飛騨高山でこれだけの素晴らしいものができるんだっていう確信を得られました。それは直前まで不安だったから自分なりにベストを尽くしたからこそ。
そして参加者さんから返ってきた反応がほんとうにみんな喜びに満ち溢れていて…!ツアーの最後にはやっぱり半分以上の人が自分のために浄化の涙を流すんですよね。

それは自分の人生に向き合えているということと、やっぱり人との出会いがあったから。飛騨高山で活躍するいろんなキーパーソンに出会ってもらったんですが、その人たちも性別も年代もバックグラウンドもさまざまで、その出会いのなかで参加者さんたちはどんどん自分の内側に目を向けていったんです。
こういう「内省」ができるプログラムを、国内でもできるんだっていう強い確信を得られました。

いけかよ
そうなんですね…!じゃあ、今回のツアーの目的としては「飛騨高山に移住します!」って言ってもらうこと?

ゆみ
を、やめたんです。そういうプレッシャーのもとでやるのは違うなと思った。だから目的は「地方で豊かに暮らすことを考える」とか、「地方都市においてウェルビーングな社会作りを考える」とか、移住までとはいかないけど地方を拠点に活動したいと思ってもらえるようなものにしたんです。

いけかよ
じゃあ本当に関係人口っていうのがキーになるんですね。

ゆみ
そう。高山市さんも「関係人口を増やしたい」ってすごく言っていたし。

いけかよ
参加者さんたちはどんな思いで参加してくれてたんでしょう?

ゆみ
それがいろいろでめっちゃ面白くて!

ひとりはもちろん「ウェルビーイング」って言葉に反応されて、フィンランドの専門家からそれを学びたいっていう人。

もうひとりはフォルケホイスコーレ(19世紀にデンマークの農村を中心に発達した民衆の民衆による民衆のための成人教育機関。「人生のための学校」などと表現されることもあり、その価値やあり方が近年注目を集めている)的なプログラムを日本のいろんなところで参加している人。このプログラムはフォルケホイスコーレ的なものだと認識して来たそう。

他にも「以前飛騨高山に来た時にとてもいい場所だと思って、インスタを見てたらこのツアーを見つけたから、内容はよくわかりませんけれども申し込みました」っていう方もいたり(笑)。

いけかよ
いいですね。フットワーク軽い!

ゆみ
そうそう(笑)。そういういろんな観点のいろんな層の人が来たっていう感じでした。
でも共通項があるとしたら、やっぱり今が人生の分岐点だとご自身の中で思われてる方が来たような感じではあったかなと思います。

いけかよ
そこ、フィンランドツアーの参加者さんと似てますね。

ゆみ
そう!そこがすごく面白いなと思った。

スペシャルな「地産地消」

いけかよ
それで今回のハイライトは?

ゆみ
それ選ぶの難しいですよね…。
まず、初日に雪がすっごい降って、私たちが泊まった太陽の家なんて50cm積もったんです。飛騨の人からしても3月にこれだけ降るのは珍しいと。「大丈夫かな、予定変更しなきゃいけないかな」って思ったんだけどもうみんな喜んで!他県の人は雪なんか見ることないからみんな舞い上がっちゃって、喜びに満ちてたのは雪があったからっていうのはあると思うんです。
だからもういきなりハイライト(笑)。

雪が降るだけで荘厳な空気に。同じ日本とは思えない異国感。

いけかよ
そうなんですね!もういきなり(笑)

ゆみ
そう!太陽の家は、やっぱりみんな最初入った瞬間「うわー!」ってなりましたもんね。

いけかよ
あそこは場の持つ力がすごいですよね。

ここが「飛騨にゅうかわ太陽の家」。なんともいえない不思議な空気に包まれている、エラマプロジェクト御用達の施設。

ゆみ
そう!だから今回プログラムを多くを太陽の家でやれたことも大きかった。自然や木の匂いにずっと触れ続けながらやれたから。とにかく外でみんな雪で遊びまくって、めっちゃ楽しそうっていうのも良かったんですよね。

あとは、ごはんにこだわったこと。
もう一つのこのツアーのテーマが「地産地消」だったから、地産地消のものを食べようと。
この、食がめっちゃみなさん喜んでいただいたところで。

いけかよ
食はすごく大事!!普通の旅でも食ってすごい重要度高いですもんね。その土地でしか食べられへんもんって絶対食べたいし。

ゆみ
ですよね。
プログラムの中で、ワークショップが大事なことはわかってるけど、でもやっぱり喜びを味わいたいわけですよ。ワークショップがあるから食の喜びがあるし、食の喜びがあるからワークショップの喜びもわかってくるっていうことで、こだわったんですよね。

地元ならではのジビエ料理がもてなされました。これは高山で捕れた鹿肉。愛媛からの参加者は「こんなおいしい鹿肉食べたことない!」と感動していたそう!

いけかよ
うんうん。しかも作り手からじっくり話が聞けるっていうのもいいですよね。

ゆみ
そう。それぞれでクリエイティブに飛騨の地産地消をやっている人たちにお願いしました。その人たちに、自分の人生の話をしてもらって、そのひとりがEarth to Tableの河野美紗ちゃん。

フリーランスシェフの河野美紗さん。オランダのアムステルダムで地元レストランと都市農園&食廃棄プロジェクトに5年ほど携わったのち、現在は飛騨地域で、「五感に響く食体験」と「地域コミュニティ」をテーマに、店舗をもたずに料理と食企画を行っている

ゆみ
なんで飛騨でEarth to Tableをやってるか、オランダで何を見てきたのか。それを踏まえて食と農のコミュニティを飛騨でどうやって実現してるかという話をしてくれた後に、その美紗ちゃんが作った料理を食べるという。
しかもそれがおいしいっていう単純な味覚だけじゃなくて、聴覚や視覚でも、そして美紗ちゃんが体験した飛騨のこともオランダでのことも疑似体験した上で食べてるような感じ。だからおいしいもの以上の咀嚼があって、お腹いっぱいになったっていう感じでしたね。

こちらが美紗さんによるスペシャルディナー!

ゆみ
そして、我が家、石原家にも来てもらって、お義父さんお義母さんもいっしょに宴会して。カブを採ってきてそれをオーブンで焼いてただ食べるとか。

いけかよ
めっちゃいい!!もうお腹すくー!

ゆみ
ははは!でしょ?お腹空くでしょ?そうなんですよ(笑)


石原家にて。素朴だけどすべてに心がこもっている、どんなミシュランよりも尊い食卓
こんなカブが石原家の畑では採れるんです
もちろん食以外のプログラムも。飛騨高山在住の花のプロ、alp_gardenさんによるお花のワークショップ
地元の野生の草花を使ってのフラワーオブジェづくり!これもひとつの地産地消
エラマプロジェクトオリジナルククサを使ってそれぞれ思い思いに作りました!きれい!

これが本当にやりたかったこと

ゆみ
参加者の1人は石原家の宴会のときにお義父さんと「私はずっと長女としてきょうだいとかお父さんお母さんの面倒を見て…」っていろいろ話されてて。そのときにお義父さんが「もうあなたの道に行ったらいいんだよ」って言うんです。それがね、彼女にとっては、他人からなんでもない温かい言葉を言われたからこそ、すごく心にぐっときたらしくて。
でも、温かいからこそ、全てのプログラムが、食べ物も建物も会う人も含めて全てが素晴らしいすごく非現実な空間にいるからこそ、自分のネガティブなところが出てくる瞬間が本当に辛かったと…。
これは他にも言ってる人いたんですよね。

いけかよ
そうなんですね…。

ゆみ
前に飛騨高山でリトリートをやった時もそういうこと言われた人がいて。
リトリートでも今回のプログラムでも自分の人生を振り返ってもらうワークはやるんですが、やっぱりそれをしてるとトラウマが出てくる人ももちろんいたりするんです。それに、トラウマを克服してしてるつもりだったけど、あまりにも美しい、いいものを食べるから、ショック療法のリバウンドじゃないけどそういう感覚に近いものが出てくるような…。

いけかよ
たとえば普段、ジャンクフードばっかり食べてて、こんな美しい食べ物があるのに自分はなにやってんねやろみたいな気持ちになる感じでしょうか?

ゆみ
近いかもしれない。ジャンクフードばっかり食べてて体にいい野菜を食べると、逆に体にぶつぶつができるみたいな、そういう感じ。

いけかよ
好転反応的な?

ゆみ
ああそうそう!まさに好転反応。しっくりくる言葉だと思います。

いけかよ
気持ちの好転反応がいっぱいあったわけですね。

ゆみ
ありましたね。みなさんそれぞれのレベルでそれぞれにあったみたいで。

いけかよ
なんかちょっとわかるような気がする。聞いてて胸が痛むなあ。

ゆみ
そう。わかる人はすごくグッとくると思う。
それが一番わかったのが、ツアー最終日に太陽の家で最後の振り返りをした時に、やっぱりみんなそれ(好転反応)が「あったんだー!」っていう涙があふれて。逆に「やりたいこと見つかったんだー!」っていう喜びの涙の人もいたし。それぞれのその振り返りがそれぞれで作用し合ってましたね。
ツアーが終わって高山駅で解散した後、まだ名残り惜しい、話し足りない、もっと語りたいっていうので、その後1人以外はみんなそこで一緒におそば食べて(笑)。
他にもツアー終わってから改めて飛騨にもう一回来てくれた人もいてね。

でも、これまでも飛騨でリトリートを何度かやってきたけど、今回違うのは本当に関係人口になりそうな人たちがいるっていうこと。これからどんどん具体的なつながりが増えていきそうなんです。今回つながりができて、そこからまたどんどん別の関係人口が生まれそうな要素がある。
だから、今回のプログラムで自分の人生を共有するからこそ、思いっきり自分の「やりたい」っていう気持ちを信頼して出してもらえてるんだなっていうのをすごく感じます。関係性が深く強くなるからこそ、長く関係性が続くような感覚になるというか。

それぞれ自分に向き合う参加者たち

いけかよ
ゆみさんの作ってるプログラムって、「ツアー」だけどでもなんかちょっとレイヤーが違いますよね。

ゆみ
そうですね、旅なんだけど学びの要素がしっかりある。それは深い対話を自分の中でやるようなプログラムですね。

いけかよ
そうだと思います。適切な言葉を見つけるのがすごく難しいけど、トリートメントな感じがするんですよね。そういう要素がすごく強い。

ゆみ
だからこそ、参加する人は怖い部分もあるのかもしれないですね。自分がどうなっちゃうのかな?って。
美しいものに触れて、雪だったのもあってよけい非現実感が増してて。それもあって今回は余計にみなさん内省モードになれたのも確か。雪があることですごく深い対話が生まれたのは間違いないかなって思います。

なにより今回は、本当に来たいと思って来てくださった人しか来てない。「どんな感じやろ?」じゃなくて「行くんだ!」っていう決意を持って来てくださった方ばっかりだった。エラマプロジェクトで、こんな満足度の高いプログラムができるんだっていう自信になったツアーでしたよ。

いけかよ
そうなんですね。フィンランドよりも国内ツアーの方が参加者はやっぱり勇気がいるのかもしれないですね。

ゆみ
そうですね。海外行く方が皆さんイメージできるし、いっぱいお金貯めていくぞって気になるんだけど、国内って行きやすいって思うからこそ、ハードルは高いんですよね。

いけかよ
海外だったら、なんかとりあえず飛行機乗って行くだけで、もう達成感あるでしょ?
でも国内って、やっぱり自分がある程度のお金とか時間とか、ペイしたものがあるんだったらなんらかのリターンはほしいって思うから、なんにも面白くなかったなんて絶対いやですもんね。否が応でも何かを得て帰ろうと思ったら、国内の方が自分の感性をもっと研ぎ澄ませないといけないし、特にゆみさんが作るこういうプログラムではすごく自分と向き合わされると思うし、心の柔らかい部分もすごい刺激されるし。それは結構タフな経験だと思うわけですよ。

ゆみ
そうですね、いい意味でも悪い意味でも。悪い意味っていうのはちょっとネガティブな感情に陥ることもあるかも、っていうところだけですけどね。

いけかよ
そう。でもそれは多分人生においては避けて通れないとこですよね。そういう意味でも、ゆみさんのつくるプログラムはトリートメントっぽいんですよね。

ゆみ
トリートメント。リトリートではなくてトリートメントね(笑)。

いけかよ
言葉遊びみたいだけど!(笑)
でも、トリートメントもデトックスするでしょ?コリをとったり汗を出したりとか。ケアをして悪いものが出るからすっきりするわけだし。ってなると、悪いものがどこにあるのかわからないと出せないし。悪いもの出さないと気持ちよくなれないし。ってなったらやっぱりトリートメントの要素が強い。それが自分の中にあると思うからトリートメントしたいわけでしょ?

ゆみ
ああ、そうだと思う!それはあるのかもしれないですね。
ああ、だから、これが本当にエラマプロジェクトでやりたかったこと。まさにこのツアー!
人生も見つめてるけど自分の次のアクションも、ちょっと「やりたいな」って気が起こってるような状態。これを日本でやれた!

いけかよ
うんうんうん。だから、2Dの人が3Dになる瞬間に立ち合うみたいな。

ゆみ
あーー!そう!そういうことです!

いけかよ
それがいわゆる分岐点なわけですよね、人生の。

ゆみ
で、思ってるだけじゃなくて行動するっていうのが大事ですよね。2Dから3Dの行動。
これを継続的にやっていきたい。私の拠点が高山にあるから高山でやってるけど、拠点になる方がいらっしゃればどこでも。軽やに、いろんなとこでやれるっていうふうになれるといいなって思います。

いけかよ
そうですよね。それぞれの土着の人がそれぞれの土地に愛情を持って。

ゆみ
あ、そう!愛情を持って、が大事!地域に対する愛情があればできる。

いけかよ
素晴らしくない土地なんかどこにもなくて、全ての土地が素晴らしいわけですもんね。
あたしも初めてフィンランドに行った時に、日本のことすごい考えてた。
今回のツアーの参加者の人が「自分の地元のことを知りたくなった」って仰ってたって言ってたけど、それと同じだなって。それぞれの土地を比較する意識もあったりはするけど、高山もフィンランドもすでに地域ブランドがありますよね。何もかもが美しすぎて圧倒されるけど、なんか、それだけで終わりたくない自分もいるんです。フィンランドが素晴らしくて日本が駄目っていうのは違うはず!みたいな。

だから、やっぱり幸せと不幸せみたいなこともそうなんですが、やっぱり人間って比較で相対的にしか物事をジャッジできないでしょ?そのものだけでも十分美しいんだけど、これがいかに美しいかっていうのをわかろうと思ったら、比較する対象がないとわからなかったりする。多分こういうふうに場所を変えることで、自分の土地と高山の比較で地元の素晴らしさをわかっていくんだろうなって。

ゆみ
ああ、そうですね。それはそういう指標になるような場所を訪れることによって、ああ、ここがいいなって、じわじわと来る感覚になるんでしょうね。

いけかよ
だと思います。あと自分自身の心の中の部分でも、来る前と来てからの心の変化が比較になりますよね。

ゆみ
そうですね。

いけかよ
それでいろんなものがあふれてきた人もいたんだろうなと思います。だから、自分の中の汚い部分が辛かったみたいなとこも、多分そこだと思うんですよね。

ゆみ
うんうんうん。それはあると思います。そう、だから、これがエラマでやりたかったこと!1つの完成って感覚ですね、これは。

焚き火を焚く仲間をつくりたい

いけかよ
ゆみさん的には、このプログラムで参加者さんたちにどんなものを持ち帰ってもらいたかったんでしょう?

ゆみ
そうですね…「持ち帰ってもらいたい」があるとすれば、仲間得た!みたいな感覚かな。
今回は、自分が普段いるところでモヤモヤしてる人たちが来たと思うんです。
例えば、飛騨とはまた別の田舎で暮らしてるけど、やっぱり地元では自分のやりたいことは絶対に広がらないっていうモヤモヤ感とか。
自分はこれを頑張ってやってきてるけど、本当にいいのかなとか。

そんなモヤモヤ感を持ってきた時に「あ、この場にいる人たちだとなんかこのモヤモヤが共有できる」って思えるような…。本当にずっと日本社会とか政治の話とかしてましたもんね(笑)。
でも、それは文句じゃなくて「モヤモヤを置く」っていう感じでした。私もモヤモヤしてるけどあの人もモヤモヤしてるんだなってただ出し合うだけ。
でも、集まればちょっとは光もあるかもしれないっていう希望というか、そういうものが私が持ち帰ってもらいたかったことかなって思います。

で、私がやりたかったことは、そういう仲間がほしかったんですよね、多分。飛騨高山でやる人ももちろんそうだけど、日本中で、それこそ「地域で暮らすウェルビーイングな暮らし体験ツアー」みたいなものを、それぞれの地域でやってもらえるような仲間がほしかったんだろうなって思う。

いけかよ
なるほど。「フィンランド教育を全部学ぶコース」やった時も仲間がほしかったって気づいたって言ってましたもんね。

ゆみ
そうですね。なんかやっぱり仲間ほしいんやな、私。

ゆみ&いけかよ
あはははは!(笑)

ゆみ
でもそれが社員とか主従関係とは違う。本当に横の繋がりで仲間がほしいというか…。多分それがすごく強い想いだとは思います。

いけかよ
なるほど。仲間を集めて侑美さんが作りたい理想の世界っていうのはどういう世界なんでしょうね?

ゆみ
そうですね…。それこそ、絵的に言うと日本列島の真ん中の飛騨高山に焚き火が上がってて、富山、大阪、和歌山、名古屋、北海道とかでも焚き火してて。オンラインでもいいし、リアルでもいい。みんな焚き火囲んでゆるっと、お酒とかコーヒーとか飲みながら語れてる世界でありたい。それを実現したいなっていう、本当にそれだけ。
それが別に24時間じゃなくても、そういうふうな瞬間があったら、いつもいがみ合ってるかもしれないけど焚き火の前だったら仲良くなれるみたいな。

いけかよ
休戦する感じですね。

ゆみ
あ、そうそう!休戦もできる。そういう焚き火を囲むみたいな世界になるといいなって。一瞬でもいいから。定期的にそういうことできる世界があるといいなっていう感じ

いけかよ
なるほど、焚き火。焚き火をすること自体はすごくシンプルなことですよね。でも「いい焚き火」をしようと思ったら下準備とかすごい大変ですよね。

ゆみ
そうそう。前提を共有するとか共通言語を持つとかね。

いけかよ
価値観も違っていいけどぶつからないように受け入れる体制がいるし。
そしてまず平和を愛している人たちじゃないとダメだろうし

ゆみ
ほんとそうですね。

いけかよ
そういう文化作りをしてるんですよね、エラマプロジェクトは。

ゆみ
Exactly.そういうことでございます。

(対談ここまで)

いかがでしたか?
今回のツアーは、侑美さんご本人にとっても、エラマプロジェクトにとっても、特別なものだったのだなということが少しでもおわかりいただけたのではないでしょうか。
同時に、つねに試行錯誤と模索を繰り返して進歩しているエラマプロジェクトの真に迫る様子も感じていただけるととても嬉しいです。
もし、わたしたちに共感していただける方がいらしたら、いつでも遊びに来てください。そしてあなたといつか焚き火を囲める日がくれば、こんなにうれしいことはありません。

これからのエラマプロジェクトにも乞うご期待、なのです。

では、また!

Text by いけかよ(よむエラマ編集長/エラマプロジェクトCPO)


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