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念願の高尾山の山頂でのおにぎりは何があっても想像以上に最高だぁ!!

2時間少し前、高尾山登山道入口でひとり、不安とワクワクの空気をまとい
歩き出したわたし。

高尾山山頂でおにぎりが食べたい・・・

それだけの理由で初のソロ登山に挑み、地獄の坂道をクリアし、
とうとう・・・とうとう・・・

やった〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!!
頂上だぁ!!!!!!

見たかったよ、この文字を。
登ったんだ。下から、歩いて本当に登って来たんだ・・・
超インドアで登山とは無縁のわたしが…

じ〜ん・・・

しばし感動にひたり・・・たいところだが、なんせ大人気の高尾山。
人がすごい!小学校の遠足の団体が記念撮影をしていたり、カップルで
自撮りしていたり、大賑わいである。

これは、1人でひたっていられる場所ではない。
ササッと山頂看板を写真に収め、とっとと場所をあけた。

ふ〜、やれやれ・・・と人の多い山頂看板を後にし、
山頂の景色を見たいなぁと、ひらけている場所に移動すると・・・

あ、富士山だ!

青空の下、高尾山から見た富士山はとっても美しくて感動!
なんなら普段の倍以上にキラキラして見えた。

今日の富士山のそばには、まぁるい雲がポワンと浮かんでる。

はぁ〜・・・カワイイしキレイだし・・・
素晴らしいじゃないか・・・と、しばし見とれる。

なんでだろう。
富士山を見るとむっちゃテンションが上がる。
ああ、日本人だなぁと感じた。

大変な思いをして登頂した後の、この景色は最高のご褒美だ。

ありがとう!高尾山!
ありがとう!富士山!

しばし素晴らしい景色と気持ちの良い秋の風を堪能し、
いよいよ今日のメインイベント。おにぎりである。

さて、シートを敷いてゆっくりおにぎりを・・・とあたりを見渡す。

う〜ん・・・なかなか良い場所が無い。
どこもかしこも満員御礼状態である。
なんと階段にまでシートを敷いてお弁当を食べている人もいる。

困った・・・

わたしの今回の登山の目的はおにぎりを食べることだっていうのに
食べれそうなポイントが無い。

どうしよう・・・
こんなに遠足の子達が多いとは想像していなかった。

平日なら少しはすいているだろうなんて考えは甘かった。
思えば秋は遠足のシーズン。この状況はあり得る事だったのに。
ぬかったわ。ホント。

高尾山山頂でおにぎりを諦めるか?

いや、それは無いでしょ!おにぎり食べたさにせっかく
ここまで登って来たのだ。あんな大変な思いをして。

探すぞ。おにぎりスポットを!
ちょっと下側に行ってみよう・・・とワイワイ賑わっている場所から
少しくだってみる。

あ!
あそこ!ポツンと1つ、ベンチがあいている!ヤッタ!

誰かに座られない様にと、トトトトと若干早足でベンチに向かう。

気分的には猛烈ダッシュでベンチを確保したいところだが、
必死な形相で駆け寄る姿をたくさんの方々にさらけだすのは
なんとも恥ずかしい。まだ恥じらう年頃らしいと自分でおかしくなった。

ふぅ〜・・・無事おにぎりを食べる場所を確保!
良かった〜とホッと胸を撫で下ろす。

と、お隣のベンチには外国人さんが座っている。
Tシャツに短パン、サンダルだ。

おお〜〜!
この軽装で登って来たんだ。すごいなぁ〜と感心。

向かいのベンチでは女子が1人でランチ中だった。
この人も、もしやソロ登山女子?
あたりに同行者らしき人は見当たらない。
きっとわたしと同じソロ登山だ。

「あなたもソロ登山なんですね。私もなんですよ」と
心の中で語りかけてみた。エスパーだったら、ここで素敵な交流が
生まれたことだろう。残念ながらその能力はわたしには無いので
とりあえずリュックを膝の上に乗せた。

と言いつつお仲間が目の前にいるのは妙に嬉しい。
嬉しさはかなり爆発していたが、平静を装いリュックの中に
手を突っ込む。多分、顔はニヤついてた。←コワイ・・・

さぁ!いよいよ待ちに待った今日の主役、おにぎりの登場である。

ああ・・・この夢の時がやっと今・・・やっと今、来たのね!
胸がいっぱいになっているのがわかる。
リュックの中でわたしの手が今日の主役の姿をとらえた。

ん?

え?

・・・・・・・・・つぶれてた・・・・・・見事に・・・

なんじゃゴラァアア!?もんの、ヘンテコな形である。

ガーーーーーーーーーーーーーーーーーーン・・・

水筒に潰されたか・・・
ごめんよ、おにぎり・・・わたしのおにぎり・・・

でも大丈夫。ギュッ、ギュッ、ギュ!と握りなおせば、ホラ!ごらん。
三角おにぎりの復活だよ♡

あれ、海苔の位置が変になった・・・汗

それでも美味しいのは、おにぎりの懐が深いところ。
いっただっきまーーーっす!!

ああ・・・
山頂で食べるおにぎりって、なんでこんなに美味しいんですか・・・

また梅干しが疲れた体に沁みるわ〜・・・最高!
しあわせすぎる〜!

ふと見ると、隣の外国人さんはクッキーを食べている。
なんともオシャレである。

お国が違うと山のお供も違う。面白いもんだと、日本人のソウルフードの
おにぎり(梅干し)をモグモグ食べながら考えていると、
「ヤッホ〜!ヤッホ〜!」と小学生軍団が山の向こうに向かって叫んでいる。

ヤマビコさんか。
わたしも小さい頃やったなぁ〜。懐かしいねぇ。

「ヤッホ〜!ヤッホ〜!」

・・・・・・・・・

耳をすます。

・・・・・・・・・

何も聞こえない。

「ヤッホー!ヤッホー!」頑張る小学生軍団。

・・・・・・・・・

やっぱり何も聞こえない。

すると近くにいたカップルのうちの彼女の方が
「わたしがここからヤッホーって言ってあげようか」と言った。

彼氏は「ええ?」とドン引きしていたが、わたしは、それは名案でしょう!!と
思わず彼女を尊敬の眼差しで見た。

位置的には山向こうからではなく小学生軍団の背後から、
「ヤッホー!」がかえってくるという、ある意味怪奇現象的だが
その意見にはおおいに賛成である。

なんなら一緒に「ヤッホー!」とやりますか!と、申し出たいくらいである。

結局、彼女は彼氏の「変な人って思われるよ」という意見を尊重して、
ヤマビコさん役を辞退していたが、そのお役目、ワタクシが引き継いでも
宜しいでしょうか?とお伺いをたてたい気分だった。

そんな事を考えているうちに、飽きてしまったのか諦めたのか、小学生軍団の
「ヤッホー!」ラッシュは消えてしまった。とても残念な事である。

そんなこんなで今回の登山の目的の山頂おにぎりも食べ終わり、ヤマビコ役も
無くなり、さて、この後は・・・

実は山頂の他に行きたいと思っている場所があるのだ。
前々から楽しみにしていた場所。

リュックに荷物をまとめ、ワクワクでそこに向かうことにした。

・・・ヤマビコ役、やりたかったな。

山頂での唯一の心残りだった。

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