襤褸襤褸(ぼろぼろ)になっても称賛されたものたち
終戦を知らずにグアムに28年間も潜伏をされていた元陸軍軍曹の横井庄一氏を御存じであろうか。
同氏が自然のものを利用して作られた衣服は非常に高く評価をされていた。それは繊維段階から作られたものであった。
ある日、博物館特設の日本のデザイン展に出掛けてみた。展示室にてはプロの写真家如きのおじ様が、私よりも沢山写真を撮っていた。「日本では最近、このようなものを身に纏っているのですか?」、などと訊ねられたら如何様に返答すべきかと危惧したが、さいわいそのような質問は回避できた。
以前、ドイツでギャラリーを運営している日本人の知人にこちらのモダンアート展の案内を送ったことがある。その案内書にて紹介されていた数々の展示作品の中で彼女が一番興味を示されたのは雑巾であった。
雑巾がアートと見なされる時代が訪れるとは凡人の私には予測は出来なかった。アートという名称にて洗礼を受ければあらゆるものがアートになり得るのであろう。
自家足袋の展示物から連想をした音楽と言えば、何故かこちら。
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