編集Lily
画家仙石裕美と編集者Lilyの交換日記のようなもの。絵のレッスンを通じて考えたことを記録しています。
編集Lilyの日記のようなもの
生まれも育ちも大阪女の私が、大阪で自分の話をすることになった。 とはいえ、考え込んだ。自分の仕事の話、人生の話と言われても、そんなんほんまに聴きたいですか???…
リスペクトする思想家で作家の近藤康太郎さんが言った。 「Lilyの本ならおれが書いてやるよ。もう自分のことしか書かないと決めてるけど、一冊だけ特別。おれが書く」 ほ…
いちばん好きな芍薬の季節が終わり、それでも意外と寂しくないのは、すかさず百合が美しい7月だからだろう。 芍薬は思い切りがいい花だ。五月から六月の花屋に芍薬が並ぶ…
書店にいくと、うんざりする。書店に行くことが嬉しくて仕方がないというかつてはあった気分を失って久しい。原因ははっきりしている。書店が悪いのでも、本が悪いのでもな…
2024年7月18日 08:54
生まれも育ちも大阪女の私が、大阪で自分の話をすることになった。とはいえ、考え込んだ。自分の仕事の話、人生の話と言われても、そんなんほんまに聴きたいですか??? と。そこで、いつもみたいに手を動かしてみることにした。これが、おもしろかった。みんなもやってみると発見があるんじゃないかな。何をしたか?“あなたという人で一冊つくると想定した場合の目次を書き出す”これ。どんな人生も壮
2024年7月17日 08:00
リスペクトする思想家で作家の近藤康太郎さんが言った。「Lilyの本ならおれが書いてやるよ。もう自分のことしか書かないと決めてるけど、一冊だけ特別。おれが書く」ほんまかいな、ご冗談を。というわけでもないのである。私たちはいつも、仕事と関係ない話ばかりしてきた。近藤さんはなぜかよく私の考えをおもしろがって、そのたび「それ、ちゃんと書いたほうがいいよ。おれが読みたい」と言うのである。さりげない、
2024年7月15日 07:59
いちばん好きな芍薬の季節が終わり、それでも意外と寂しくないのは、すかさず百合が美しい7月だからだろう。芍薬は思い切りがいい花だ。五月から六月の花屋に芍薬が並ぶ時期、私は繰り返しそれを買い、家に飾る。嬉しい。とりわけ好きなのは八重の白い品種。まだ硬い蕾のものを選んでくる。頑なに握りしめたこぶしのように丸くて、ちゃんと開いてくれるのか心配になるものだけれど、扱いかたさえ心得ていれば、存外素直に威勢
2024年7月14日 09:10
書店にいくと、うんざりする。書店に行くことが嬉しくて仕方がないというかつてはあった気分を失って久しい。原因ははっきりしている。書店が悪いのでも、本が悪いのでもない。これは自分の問題である。かつてのサンクチュアリの捉え方がネガティブ転換したのは私自身の問題だ。仕事で本をつくっていると、担当書が書店でどう展開されているか気になる。企画会議に出そうと目論んでいる企画の「類書」(大嫌いな言葉だ)がどう