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「自分の言葉」はどこからやってきて、どこへ行くのか

ここ最近、「自分の言葉」がでてくることが多い。きっと、外に出られない分、自分のなかを掘り進めているんだろう。

『自分の言葉でいってごらん。』
『自分なりの解釈をみつけるといいよ。』
『あなたの意見はなに?どうおもうの?』

いろんな人たちが「自分の言葉」でその大切さをおしえてくれたおかげで、僕もいくつかの「自分の言葉」をもっている。それを見つけることがとってもたのしい。


* * *


毎日の仕事が12~13時間だった時期は、「自分の言葉」なんてまったく出てこなかった。頑張ってた分、いろんな刺激があっただろうに。
むしろ社会人になったばかりは、誰にとってもとてつもない環境変化で、刺激というより環境が一変する。ぼくは営業だったけど、新人なんて商品の良さも悪さもぶっちゃけ何にもわからない。売れといわれたから売ってみるだけ。
だから、先輩がつかってる、なんとなく出来そうな人のフリができる言葉遣いがふえた。そうやって自信があるフリをしてると、お客さんは興味深そうにみてくれた。営業としてはよかった。でも、自分のこころは正直で、だれかのフリをするたびに、自分のなかに蓋がされていく。パタンパタンと、確実に蓋が積みかさなる。
「自分の言葉」を出そうとするどころか、埋めようとするもんだから、困りもの。

そういえば、毎週末、代わる代わるセミナーにいってた時期もあった。素晴らしい方々が革新的な内容をつたえてくれる。ステキな言葉がどんどん並んでいくけど、「自分の言葉」にはならなかった。
いろんな刺激があっただろうに、忙しくなればなるほど、情報が増えればふえるほど「自分の言葉」は出てこなかった。むしろ埋まっていった。


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それが今、すごい勢いではがされて「自分の言葉」があふれてる。
きっと「自分の言葉」は外には埋まってない。自分の中にあるんだ。
それは広い砂漠でオアシスをさがすようなイメージで、みつかると、こころに潤いがあふれてく。よかったのは、いろんな刺激を受けてきた分だけ、オアシスは多いし、その水が深くにあること。とても純粋で透き通ってること。しっとりと、こころを潤してくれる。

ぼくのこころを潤してくれた「自分の言葉」は、堰を切ったように止まらない。口からも、姿勢からも、どんどんあふれていく。だれかに伝えたい。考えに考え抜いた「自分の言葉」はきっと誰かを潤すだろう、そうおもってた。誰かに伝えた「自分の言葉」は、すこしだけ、その人を潤した。
でも、気づいた。その人を心の底から潤すのは、その人自身の「自分の言葉」だった。


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「自分の言葉」は自分を豊かにしてくれる。自分の礎になる。そして、あなたのこころを少しだけ潤すだろう。ぼくにとっての「自分の言葉」は、あなたにとっての「他人の言葉」。それを使おうとしなくていいし、そこまで気に留めなくていい。少しだけあなたを潤して、そしていつか、あなたの「自分の言葉」が聞けたらうれしい。

「自分の言葉」がひとつ増えると、人生のステージが変わったような気がするのは僕だけだろうか。自分の人生のステージを上げるのは自分だけ、自分を潤すのは自分だけ。なによりも自分を大切に、自分の人生に責任を持って生きよう。




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そういえば昔、孫正義さんが ” You are young! You are young!!” と何回も何回も叫んだあの瞬間は、ぼくの人生を変えた「他人の言葉」だった。
「他人の言葉」で人生のステージが変わった唯一の瞬間かも知れない。


2020年4月17日
しっぱいノート110日目
えだちゃん。
(写真は3年前にいったペルーの砂漠にあるオアシス  ワカチナ)

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