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心の奥底から好きだと思える人と一緒に

この世の中にはどれくらいのカップルがいるんだろう。人の数だけ出会いがあって別れがあって、いろんなドラマがあって、そうやってこの世界は成り立っている。どれくらいのカップルがいるか、それはもう私がわざわざ数字にしなくたっていいということはわかっている。


その中で、一体どれくらいのカップルが

心の奥底から本当に好きだと思える人と一緒にいるんだろう。

あなたは

私は

心の奥底から本当に好きだと思える人と一緒にいるのだろうか。


私は愛知県知多市という、まぁ今でこそウイスキーの知多で多少知られるようになったけど、基本的には田んぼと田んぼとコンビニと田んぼとあまりキレイではないに囲まれた田舎町で育った。私が育った家はいわゆる普通の一般家庭。父は公務員、母はパート。3つ上の姉と私。典型的な核家族。父と母は私が物心ついた時から特に仲は良くなかった。かといって、いがみ合っているわけではなかった。

でも子供の頃のことを思い出すと、そこには笑いというものが浮かんでこない。どうしても思い出せない。母は、テレビを見ながらごはんを食べるということをとても嫌っていたので家族の食卓のお供はラジオだった。(だからラジオDJになろうと決めたということもある)

とにかく家族で夕ご飯を囲んでいる時に、心の底からみんなで笑ったという思い出がない。ご飯の時だけじゃなくてどんなシーンにも笑いがない。覚えていないだけ?でも本当に思い出せない。どうやっても思い出せない。思い出せるのは、ラジオから流れてくる音楽と母が私の姿勢や箸の持ち方を注意している声。そして、父が何かをする度に小バカにするような母の小言。それしか思い出せないのだ。それでもまぁなんていうのか普通のいわゆる安定安心に包まれ育って高校を卒業すると同時に家を離れた。それからだいたい20年の月日が経った。生まれ育った家を離れて20年。建て直しはしたものの、まだ父と母は同じ家に2人で暮らしている。

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先日とある心理学のセミナーに参加した。そこでこんなワークがあった。

子供の頃に戻って、母親に父親にお願いや思っていることを伝えましょう

2人1組になって向かい合って、照明は薄暗くして、なんかセンチな感じの音楽が流れてきて


「あなたは子供の頃に戻りました。目の前にいる人はあなたの母親です。子供の頃伝えたかったこと、お願いしたいことを伝えましょう」


お母さん。私ね、思うんだけどお母さんはずっと気付いていたでしょう?お父さんのこと、心の奥底から好きって思えないんだよね。でも、それじゃダメだって何度もチャレンジしたでしょ。でもダメだったんだよね。ねぇ、お母さん別れてもいいんだよ。田舎だし噂になるかもしれない。私たち、子供のことだってあるかもしれない。生きていかなきゃいけないし、まさか実家に戻るなんて、だよね。かといって、お父さんを残して自分だけ誰かと幸せになるとか、それは難しいと思うよね。


でもね、お母さん。私ね、お母さんには心の奥底から本気で好きだと思える人と一緒に生きていって欲しい。

お母さん。私ね、お母さんには心の奥底から好きだと思える人と一緒に生きていって欲しい。


心の奥底から好きだと思える人ってもちろん図れるものじゃないけど、でもわかるんだ。心がいつも教えてくれる。これじゃない!って時はちゃんと知らせてくれる。それは、わかるんだ。

ねぇお母さん。どうしよう。心が苦しいよ。苦しい。

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まゆ。あなたには心の奥底から好きだと思える人と一緒に生きていって欲しいの。

私ができなかったことを。変だよね。自分でできなかったことを娘に頼むなんて。でも、本当にそう思うの。ねぇ。私と同じ思いを、まゆ、あなただけにはして欲しくない。

このワークで私がお母さんに言った言葉は、全て自分に返ってきた。私が言った言葉なのに。私が子供の頃の私がお母さんに言った言葉なのに。

心の奥底から好きだと思える人と一緒に生きていって欲しい。

お母さん。涙で目の前が見えない。見えないよ。


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