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欧州往復書簡

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このマガジンは、欧州のデザインスクールに修士留学をしている3人が、いま感じていること、考えていることを伝えあう往復書簡です。
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欧州往復書簡5 都市と地方の二項対立を超えて

欧州往復書簡5 都市と地方の二項対立を超えて

*このマガジンは、欧州の大学院に修士留学をしている3人が、いま感じていること、考えていることを伝えあう往復書簡です。

https://note.com/dutoit6/m/m86c2e398673d

ロラン・バルトはその著作『象徴の帝国』において、以後の都市論に大きな影響を与えた、「空虚な中心」というアイデアを包含した東京論を展開しています。

彼が描写しているのは、自らがその目で見た東京に存

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欧州往復書簡4 脱植民地のためのデザインの限界と、多元論的地方

欧州往復書簡4 脱植民地のためのデザインの限界と、多元論的地方

*このマガジンは、欧州の大学院に修士留学をしている3人が、いま感じていること、考えていることを伝えあう往復書簡です。

*執筆
森一貴(Kazuki Mori):フィンランド・アアルト大学修士課程Collaborative and Industrial Design
牛丸維人(Masato Ushimaru):デンマーク・オーフス大学修士課程Visual Anthropology
田房夏波(Nat

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欧州往復書簡3 サービスデザインと人の「変容」を考える

欧州往復書簡3 サービスデザインと人の「変容」を考える

*このマガジンは、欧州の大学院に修士留学をしている3人が、いま感じていること、考えていることを伝えあう往復書簡です。

*執筆
森一貴(Kazuki Mori):フィンランド・アアルト大学修士課程Collaborative and Industrial Design
牛丸維人(Masato Ushimaru):デンマーク・オーフス大学修士課程Visual Anthropology
田房夏波(Nat

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欧州往復書簡2 自他の境界と映像人類学について

欧州往復書簡2 自他の境界と映像人類学について

*このマガジンは、欧州の大学院に修士留学をしている3人が、いま感じていること、考えていることを伝えあう往復書簡です。

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黄色と赤茶色の家々が立ち並ぶSkagenという小さな街で、Anna Ancherというスケーエン派画家の絵画を眺めていました。バルト海と北海に挟まれた広大な砂浜と草原のある街は、19世紀後半から多くの芸術家が集い、様々な作品を世に出していったことで知られています。

彼女の

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欧州往復書簡1 私たちとまちのインフラストラクチャー

欧州往復書簡1 私たちとまちのインフラストラクチャー

*このマガジンは、欧州のデザインスクール(と言って良いのだろうか、)に修士留学をしている3人が、いま感じていること、考えていることを伝えあう往復書簡です。

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フィンランド・ヘルシンキ(正確にはエスポー)は最近ずっと曇り空が続いています。晴れたからといって出かけるほどの余裕はないのですが、笑 せめてまだ昼の長いうちに、もう少し青空を見せてほしいなあ、と思う毎日です。デンマークでは、ロンドンでは

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