「noma」が揺るがす食と生 -「食べられる」と出会うということ
ある秋の日、研究室の友人がキノコ狩りに行かないかと誘ってきた。オーフス南部の郊外、広大な森林に覆われている人類学キャンパスの近辺には、不思議なキノコが独自の生態系を形成しているのだと彼は言う。たしかに思い返してみれば、バス停脇に立つ木々の根元や芝生の端に、地中から生える奇妙な物体を目にしたことが幾度かあった。だけれど、キノコを狩ってどうするのだ?じっくり観察するのだよ。この辺りには変わったキノコの種が多いからね。食べられるのかい?どうだか。食べられるものもあるかもしれない。約