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ローマの日々 [Daily Romans]

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ローマ人への手紙を日々少しずつ、ゆっくり味わい、瞑想する旅をします。
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#人生

25.ローマ1:28-29 呪われている思い、してはならない事々

25.ローマ1:28-29 呪われている思い、してはならない事々

神の律法は、殺人、姦淫、窃盗などの悪行を禁じています。しかし、罪の問題はもっと深く、罪深い人間の心から生じているのです。人間は「神を知ることに価値を認めなかった」からです。それが「罪」の本質なのです。

私の人生を支配するにふさわしいのは誰? 私の人生を支配するのは私自身でしょう?

でも本当は、私たちは神の被造物であり、この神をパートナーとしてともに生きるべき存在なのです。それを、自分の意志が神

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15.ローマ1:13 実を得るために

15.ローマ1:13 実を得るために

パウロがローマに行きたいと願っているのは、ほかの異邦人たちの間で得たように、あなたがたの間でもいくらかの実を得たいから、と言います。

その範はマケドニアとコリント(ギリシャ、使徒20:1-3a)の教会でした。彼らは 神に身を委ね、使徒パウロとの働きに身を委ねようとしたのです(2コリ8:1-5)。

この節の「あなたがたの間に実を得る」とは、パウロがローマ人たちに、まず神に身を委ね、次に神の意志に

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14.ローマ1:11-12 共に励ましを受けたい

14.ローマ1:11-12 共に励ましを受けたい

パウロがローマに行きたかったのは、「御霊の賜物を幾らかでも分け与え」たかったからでした。

パウロに直接会うことが、ローマの教会に影響を与えるのでしょうか?

彼らの交わり、交流において、贖いを成し遂げ更にいつも共にいて下さる主を信じ、愛しているパウロの人格が明らかに伝わるはずなのです。

でも、パウロ自身は、自分の信仰が教会の人々の信仰よりも優れているなどと思っているわけではありません。パウロも

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12. ローマ1:8 神への感謝

12. ローマ1:8 神への感謝

“まず初めに” パウロは “私の神”に感謝する、と言います。パウロにとって、神は個人的な親しい関係のあるかたなのです。 “ローマの教会の神” も全く同じはず。でも、パウロは、神との個人的な信頼関係をとても大切にしていることを言い表さずにはいられなかったようです。

なぜ、パウロは神に感謝しているのでしょうか。

ローマの教会の信仰が全世界で語り伝えられているから、です。そんなに素晴らしい信仰だった

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ローマの日々第I部 (2) ローマ来訪・福音宣教拡大への熱望

ローマの日々第I部 (2) ローマ来訪・福音宣教拡大への熱望

ローマ1章8−17節

パウロがローマの聖徒にこの手紙を書いた目的に入ります。

福音がパウロの人生を神の恵みに生きるようにすっかり変えてしまった、その大きな恵みを自分だけのものにはしておけない、との気持ちが溢れ出ています。

当時の世界の中心地であったローマにある教会が全世界に目を向けて働きかけられるように励ましを与える力を持っているのは、神の義を啓示している福音でした。

11.ローマ1:7 神に愛されている聖徒たち

11.ローマ1:7 神に愛されている聖徒たち

パウロの手紙はローマにもたらされ、教会で読み上げられます。その人々に向けて、ここで最初から恵みによる神からの召しと聖さを強調しています。

一般には、「聖徒(あるいは聖人)」は信者の中でも非常に特殊な人物を指して使われます。けれども、パウロはすべての信者を「神に愛され」ている人々として、また「召された」者として、さらには「聖徒」とされた人々として同じ目線で見ているようです。

どのようにして私たち

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10.ローマ1:6 ユダヤ人ではない人々~異邦人

10.ローマ1:6 ユダヤ人ではない人々~異邦人

手紙の宛先であるローマの教会の人々は「異邦人の中に」あると言われています。もともと聖徒とも呼ばれることがなかったわけで、神の御言葉に聞き従う生き方も知りませんでした。

パウロが強調して繰り返し記憶を新たにしようと明瞭に語っていることは、その異邦人であった彼らが召し出されてキリストに属する者になったこと、つまり神の国の聖徒となったことです。

このことに確信を持てていないと、この世の考え方に流され

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9.ローマ1:5b 信仰の従順

9.ローマ1:5b 信仰の従順

使徒の務めはすべての民を導くことです。唯一の神が公平にすべての人々に向けて恵みを賜っているからです。慈しみに満ちた神はこの「良い知らせ」を用意してくださっています。それは、すべての民が信仰の従順を持つためでした。

ある人が主に従順になるためには、どうしたらいいのでしょうか。それは、その人が主の権威と恵を信じて認めることによります。従順になろうと頑張ることではなく、信じることで心に従順さが生まれて

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8.ローマ 1:5 恵みを受ける

8.ローマ 1:5 恵みを受ける

贖われ、イエス・キリストを主と告白し、さらには神の福音を宣べ伝えるために召されたパウロは、非常にはっきり、すべての民族にこの神の福音を伝えなければならないと理解していたのです。

パウロが本当に恵みを自覚していたのは、自分が使徒として召されるには決してふさわしい者ではないと分かっていたからです。それは、パウロが以前はキリストの教会を迫害していたからでした。

そんな人物が、神に愛されるなどというこ

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6.ローマ 1:3 神の子

6.ローマ 1:3 神の子

神の約束のすごいところは、この世に対して神が「神の子」を与えることです。もしそれが神ご自身の約束ではないなら、起こり得ないことです。

確かなことは、人間が神に対してそれを求めたのではない、ということ。神が定めていたのは、ダビデの子孫としてこの世に生まれてくる子が神の子だ、ということでした。

人間の側からすると、至高で至聖の神が肉の弱さを持つ人間になるなど、ありえないと思ってしまいます。もちろん

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4.ローマ 1:2 約束された福音

4.ローマ 1:2 約束された福音

パウロは自己紹介でイエス・キリストのしもべ、次に神の福音をのべ伝えるために召されて選び出された、と言いました。福音(ふくいん)とはどういう意味でしょうか?もしその意味がはっきりしないままでは、福音にふさわしい生き方もできません。

"福音" の意味は、 ”良い知らせ”。その内容があらかじめ神によって約束されていたことでした。

良い知らせとして伝えられた事柄は、たまたま起きたものなどではなく、神が

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3.パウロ、福音を伝えるために選び出された 1:1c

3.パウロ、福音を伝えるために選び出された 1:1c

パウロの自己紹介の3つ目は、(原典では)「神の福音のために選び出され」です。

選び出された、というのは、他とは区別された、他とは違う者という意味。

他のものとは全く違う神に召しだされたのですから、パウロ自身、他の人たちとは違う点があって当然。何が違っていたかといえば、なにより、キリストに属する者とされていたのと、さらに、生きる目的が、神の福音を伝えるために特別に備えられた使徒だ、ということです

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