ゆっきー@薬を出さない女医ママ

薬に頼らない、健康な人を増やす! 医師として15年以上の経験から予防医学の知識と健康に…

ゆっきー@薬を出さない女医ママ

薬に頼らない、健康な人を増やす! 医師として15年以上の経験から予防医学の知識と健康になる情報を伝えます。 現役内科医。2児のママ。

最近の記事

薬を出す医師の本音

病院に行くと、どんどん薬が増えていくと思ったことありませんか? 最近はポリファーマシーと言ってたくさん薬を飲んでいることが問題視されるようになってきました。 患者側からすると、お金のために医師は薬を出したがっていると思われることがありますが、 実はお金儲けをしたくて薬を出す医師はあまり居ません。 そんな医師の本音をちょっとお伝えしたいと思います。 薬をたくさん出しても医師の収入は増えない 薬を多く処方したからといって病院の収入が増えるわけではありません。 むしろ

    • 漢方薬の正しい飲み方

      薬局に行くと、いろんな漢方薬が売っています。 薬局で買ったり、病院で処方されたりして飲んだことが多い方も多いと思います。 でも、漢方薬の効果を十分に発揮するためには飲み方にコツがあるのを知っていますか? 実は普通の西洋医学をメインに勉強した医師は知らない人も多いので、是非覚えておいてください。 漢方薬の正しい飲み方 私が漢方診療科の先生に教えてもらった正しい飲み方は ①空腹時に飲む ②〇〇湯はお湯に溶かして飲む ③美味しいと感じる漢方薬を飲む ということです。

      • マイクロプラスチックの害

        プラスチックは私たちの生活の一部として、なくてはならないものになっています。 でも、プラスチックが環境に与える影響は深刻ですよね。 環境汚染を改善する試みが行われていますが、 なかなか使用をやめられないというのが現実だと思います。 そんな中、プラスチックが体内に蓄積するという恐ろしいデータが発表されました。 マイクロプラスチック、ナノプラスチックという小さな破片がペットボトルの水の中に存在していることがわかっています。 それは体内には吸収されず、排出されると考えられ

        • 風邪薬は出したくない

          今日診察した患者さんに 「風邪ひきそうで心配だから、お守りで風邪薬が欲しい」 と言われました。 以前診てもらっていた先生に出してもらっていたとのこと。 でも、いろいろと説明をして、諦めてもらいました。笑 風邪薬って実はあまり飲んで良いものでもないんです。 風邪薬の正体 風邪薬は「総合感冒薬」と言われる薬の俗称です。 総合感冒薬には ・解熱鎮痛薬 ・抗ヒスタミン薬(鼻炎薬) ・鎮咳去痰薬 ・気管支拡張薬 などが入っています。 解熱鎮痛薬は熱を下げたり、痛みを抑える

          糖尿病になりやすい食習慣

          早食いをしたり、間食をすると血糖値が上がりやすく、太ると一般的に言われています。 実際、欧米での研究では、朝食を抜く、早食いをする、間食をするといった食習慣が2型糖尿病の発症と関連するとわかっていますを 2024年4月の学会誌に日本人での大規模なコホート研究の結果が発表されました。 興味深いのはBMIによって、糖尿病のリスクとなる食生活が違っていたのです。 約13万人を対象とした10年間のコホート研究 2008~18年に健診を受けた糖尿病罹患歴のない12万8,594

          疲れている時に摂りたいもの

          なかなか疲れが取れないとき、食事で疲れが改善したらいいなと思いませんか? 疲れた時に摂ったほうが良い栄養素はいくつかありますが、 現代人で不足しやすいビタミンB1に今日は注目してみたいと思います。 疲れた時に摂りたい、ビタミンB1 ビタミンB1は、今から100年以上も前に、日本人が米ぬかから発見したビタミンです。 ビタミンB1は、水に溶けやすい水溶性ビタミンで、体の活動の源となる糖質の代謝に欠かせない栄養素です。 食事で摂った糖質は体内で酵素の働きによりエネルギー

          疲れている時に摂りたいもの

          自律神経を乱しやすいタイプは?

          現代社会では多くのストレスを感じやすいですよね。 その対処がうまくいかないと、自律神経のバランスが乱れ、 倦怠感や抑うつ症状など、様々な不調が起こります。 自律神経を乱しやすい人のストレスの受け止め方は、大きく2タイプに分けられます。 その特徴に当てはまる人は考え方のクセを改善するとストレスを軽減できるかもしれません。 自律神経を乱しやすい「神経症タイプ」と「過剰反応タイプ」 ①神経症タイプ ささいな出来事や人間関係のストレスに強く反応し、ストレスを大きく膨らませてし

          自律神経を乱しやすいタイプは?

          16時間断食で死亡リスクが増える?!

          1日のうち、8時間の間に食事をするという「16時間断食」が今でも流行っていますよね。 短期的には効果のあるというデータもありますが、それが実は体に良くないんじゃないかという報告が、2024年3月に米国心臓協会から発表されました。 断続的断食は心臓血管死リスク上昇と関連する 食べ物を摂取する時間を1日8時間未満に制限した群と一般的な12〜16時間にわたって食べ物を摂取する対照群と比べたアメリカの2万人を超える観察研究で、心血管死リスクが上昇したことが明らかになりました。

          16時間断食で死亡リスクが増える?!

          小顔になりたかったら胃を整えて!

          胃が悪いと顔が大きくなるって知ってますか? 寝ている間に顔が大きくなる、ある原因が起きているかもしれません。 それは、「食いしばり」です。 夜中に食いしばりが起こる原因 実は、70%の人に食いしばりが起きています。 食いしばりの原因の一番はストレスです。 日中にストレスが多いと、交感神経が優位になります。 普通は睡眠中は副交感神経が優位ですが ストレスが多いと夜中の眠りが浅い時間に交感神経が興奮し、食いしばりが起こります。 食いしばりでは食事中の3倍、100

          小顔になりたかったら胃を整えて!

          コーヒーをやめたら頭痛がなくなる!?

          コーヒー好きな人で頭痛持ちの方、いますか? 実は、私はそうでした。 でも最近、頭痛から解放されたんです。 その一因が、「コーヒーをやめること」だったんです。 その理由についてお伝えしたいと思います。 コーヒーを飲むと頭痛が起こる理由 コーヒーを飲んで頭痛が起こる理由は2つあります。 一つはカフェイン、もう一つはマグネシウム不足です。 ①カフェインの弊害 カフェインには血管を収縮させる作用があります。 そのため、血管が収縮して起こるタイプの頭痛の原因となります。

          コーヒーをやめたら頭痛がなくなる!?

          疲れが取れない人におすすめの入浴法

          毎日忙しくて仕事が取れない人、いませんか? 特にパソコンなどデスクワークで目が疲れている人におすすめの解消法があります。 入浴の時間にできるので、タイムロスもなくて、私もよくやっています。 おすすめの入浴法 それは、真っ暗にしてお風呂に入ることです! 「闇風呂」とも言うことがありますね。 私は体を洗ってから、浴槽に浸かる時に電気を消して暗くしています。 子どもと一緒に入る時は真っ暗は嫌がるので、脱衣所の電気はつけて、浴室の電気は消しています。 お風呂を暗くする

          疲れが取れない人におすすめの入浴法

          信頼できる医師とは?

          昨日の記事で、私が考える医師の選び方をお伝えしました。 では、信頼できる医師とはどういう医師なのかをお伝えしたいと思います。 信頼できる医師は「きちんとコミュニケーションのとれる先生」 私が思う信頼できる医師は「きちんとコミュニケーションのとれる先生」です。 当たり前だと思うかもしれませんが、実はできている先生は多くないんです。 「きちんとコミュニケーションがとれる」とは、 ・患者や患者家族の話をきちんと聞く。 ・患者の思いや不安を否定しない。 ・患者がわかるように

          現役医師がすすめる医師の選び方

          皆さんは何を基準に医師を選んでいるでしょうか? 有名な先生に診てもらいたい 家から近いところがいい 待ち時間が少ないところがいい 薬をすぐに出してくれる所が良い 先生の人柄がいいところ 優しい先生が良い いろんな選び方があると思います。 どんな選び方も間違いはないのですが、医師を10年以上やってきて思う医師の選び方をお伝えします。 一番の決め手は信頼できること かかりつけ医を選ぶ上で一番大事なのは、「その先生が言ったことを信用できるかどうか」です。 医師にはいろん

          現役医師がすすめる医師の選び方

          抗菌薬と胃薬の併用が死亡リスクを上げる?!

          普段から胃薬を常用している人は、注意したいデータが発表されました。 なんと、胃薬の一種であはランソプラゾールと抗菌薬のセフトリアキソンを併用すると、死亡リスクが上がるというのです。 ランソプラゾールとセフトリアキソンとは? ランソプラゾールとはプロトンポンプ阻害薬(PPI)という胃薬です。 胃潰瘍や逆流性食道炎に対して処方されますが、脳梗塞や心筋梗塞後の血液をサラサラにする薬(抗凝固薬や抗血小板薬)と一緒に出されることも多い、とてもありふれた薬です。 セフトリアキソ

          抗菌薬と胃薬の併用が死亡リスクを上げる?!

          子どものコロナ感染の後遺症は親の学歴や後遺症の有無が関係する?!

          コロナ感染後に後遺症で苦しんだ方もいると思います。 子どもは大人よりも症状が軽いことが多いので、あまり取り立たされませんが、 スウェーデンで、子どものコロナ感染後の後遺症についての大規模研究の結果が発表されました。 興味深いことに、親の学歴や後遺症の有無で子どもの後遺症の頻度に違いが見られたんです。 小児におけるCOVID-19罹患後症状(後遺症)のコホート研究 この研究は、スウェーデンの2つの地域の6~17歳の小児を対象とし、2020年1月31日~2022年2月9

          子どものコロナ感染の後遺症は親の学歴や後遺症の有無が関係する?!

          明るい部屋で寝ているだけで太る

          皆さんは寝ている時は真っ暗にしていますか? 豆電球をつけて寝ていたり、明るいままうたた寝してしまう人もいると思います。 実は、寝るときの環境ってすごく大事なんです。 寝るときの部屋の明るさが、肥満と関連があるという研究結果があるのです。 部屋の明るさと肥満リスク 2019年に行われた10年間の追跡調査のコホート研究によると 部屋の明るさのと肥満のリスクの増加に関連性があることがわかりました。 体重が5kg増えるリスクは、真っ暗で寝る人を1とすると 豆電球…1 街

          明るい部屋で寝ているだけで太る