薬を出す医師の本音

病院に行くと、どんどん薬が増えていくと思ったことありませんか?

最近はポリファーマシーと言ってたくさん薬を飲んでいることが問題視されるようになってきました。

患者側からすると、お金のために医師は薬を出したがっていると思われることがありますが、

実はお金儲けをしたくて薬を出す医師はあまり居ません。

そんな医師の本音をちょっとお伝えしたいと思います。


薬をたくさん出しても医師の収入は増えない

薬を多く処方したからといって病院の収入が増えるわけではありません。

むしろ、多くの種類の薬を処方した方が、病院の収入は減るように診療報酬が決まっているんです。

7種減ルールといって、7種類以上を処方した場合の
処方料が約31%(42点→29点)、
処方せん料が約41 %(68点→40点)
も低くなります。

なので、たくさん薬を出すメリットは病院にはありません。

ついでに言うと、何人患者を診ても、どれだけ薬を出しても、基本的に医師の給与は固定です。

だから儲けるために薬を出すわけじゃないということは知っておいていただきたいです。


専門が違うと減らせない

日本では疾患によってかかる科が変わります。

内科で胃薬や便秘薬をもらって、
整形外科で痛み止めもらって、
心療内科で睡眠薬をもらって、
耳鼻科で花粉症の薬をもらって、
など、いろんな科でそれぞれ薬をもらいます。

お薬手帳で重複がないかは確認しますが、

他の科から出された薬は減らせないし、
でも自分が出す薬は必要だと思ってるから処方する。

それが積もりに積もるとポリファーマシーになってしまうというのが現実です。

一方、海外では家庭医がいることが多いのて、どの科の疾患も家庭医が目を通し、量などを調節されています。


薬をやめたくない高齢者は多い

実は、医師は薬を減らしたいのに減らせないこともあります。

例えば胃薬を数種類飲んでたら、1つに絞りたいと思って提案すると、

「今がちょうどいいから変えないで」というのが高齢者は結構たくさんいます。

薬を飲んてると安心するという人も多いんです。

薬が増えてしまったのは医師のせいだけではない、というのもご理解いただきたいです。


 

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