16時間断食で死亡リスクが増える?!

1日のうち、8時間の間に食事をするという「16時間断食」が今でも流行っていますよね。

短期的には効果のあるというデータもありますが、それが実は体に良くないんじゃないかという報告が、2024年3月に米国心臓協会から発表されました。

断続的断食は心臓血管死リスク上昇と関連する


食べ物を摂取する時間を1日8時間未満に制限した群と一般的な12〜16時間にわたって食べ物を摂取する対照群と比べたアメリカの2万人を超える観察研究で、心血管死リスクが上昇したことが明らかになりました。

この結果は、全集団においても、心血管疾患(CVD)患者群またはがん患者群においても同様でした。

この研究では「その再現性を確認する必要があり、本当に16時間断食が心血管死の原因であることを証明することはできない」としていますが、
「特に既存の心疾患やがんがある患者が、摂食する時間が8時間であることと心血管死との間に正の関連があることを認識することは重要である」と記載されています。


食事の時間より質が大事

この研究では食事の時間を制限することと筋肉量が関連していることがわかりました。

食事時間を1日8時間未満に制限している群では、12~16時間の標準的な摂食時間の群と比較し、除脂肪筋肉量が少なかったんです。

除脂肪筋肉量の減少は、心血管死のリスク上昇と関連するので、結果的に8時間に制限している群で心血管死がリスク上昇しているように見えたのではないか、とも考えられます。

また、8時間未満に制限したグループで喫煙者が多かったり、男性が多かったり、調整が必要だという意見もあります。

まだ検討が必要な研究ですが、流行りに飛びつくことは危険かもしれないということを念頭においておくといいと思います。

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