糖尿病になりやすい食習慣
早食いをしたり、間食をすると血糖値が上がりやすく、太ると一般的に言われています。
実際、欧米での研究では、朝食を抜く、早食いをする、間食をするといった食習慣が2型糖尿病の発症と関連するとわかっていますを
2024年4月の学会誌に日本人での大規模なコホート研究の結果が発表されました。
興味深いのはBMIによって、糖尿病のリスクとなる食生活が違っていたのです。
約13万人を対象とした10年間のコホート研究
2008~18年に健診を受けた糖尿病罹患歴のない12万8,594例を対象としたコホート研究が行われました。
対象者を最長10年間追跡し、食習慣と2型糖尿病の発症の関係が検討されました。
対象とした食生活は
・朝食を抜くことが週に3回以上ある
・食べる速度が速い/普通/遅い
・夕食後の間食が週に3回以上ある
・就寝前2時間以内に夕食を食べることが週に3回以上ある
などでした。
また、BMI別(25kg/m2未満/超)にも検討されました。
その結果、
・朝食を抜く(ハザード比1.33)
・早食いをする(ハザード比1.96)
・夕食後に間食をする(ハザード比1.07)
・就寝前2時間以内に夕食を食べる(ハザード比1.08)
といった食習慣はどれも2型糖尿病の発症リスクを上昇させました。
BMIでリスクに差がある
これらの食習慣でのリスクはBMIか低い方が有意に上昇していました。
BMI 25kg/m2未満では、
・早食いをする(ハザード比1.61)
・就寝前に夕食を食べる(ハザード比1.09)
と、食習慣によってリスクが上がっていましたが、
BMI 25kg/m2以上では、
・早食いをする(ハザード比1.08)
・就寝前2時間以内に夕食を食べる(ハザード比0.94)
と食習慣と2型糖尿病の発症との関連が認められませんでした。
これは肥満でない人は食習慣が大きく関係して糖尿病を発症するのに対し、
肥満の人は食習慣よりもその体型である方が糖尿病に関係するということなのかもしれません。
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