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【軽貨物】完全感覚クレーマー#01_ガチでレベチな団地妻(本編)

▼概要

閲覧頂き誠にありがとうございます。
ドラトーク運営、note担当:濱田 崇裕(ハマダ タカヒロ)でございます。

今回の記事は、運送業におけるドライバーの「体験談」に関する発信でございます。

先日公開した記事の続編となりますので、まずは以下の「序章」をお読み頂ければと存じます。
尚、「▼本コーナーをお読みになる前に」という箇所は、本コーナーの趣旨が詰まっておりますので必ずご確認下さいませ。

それでは、本編をお楽しみ下さい。

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▼クレーマー情報

それでは、早速エピソードを語っていきたいのですが、まずは今回の主人公(クレーマー)の情報から公開していきましょう。

クレーマー情報
・コードネーム:団地妻(だんちづま)
・住まい:5階建てエレベーター無しの団地の最上階
・推定年齢:40~50代
・特徴:圧倒的に不完全な居留守をかましてくる
・理不尽度:9点/5点

・備考:その年のクレーム・オブ・ザ・イヤーの受賞不可避

私がコードネーム:団地妻(以下、彼女と略す)に配送するところから、物語が始まります...


▼ご注文はお水(40L)ですか?

あれは非常に暑い夏の日でした。
午前中配送指定の「彼女」のお住まいに到着し、伝票で配送物を確認しつつ、配送先に伺うために建物を物色していました。

伝票の荷物内容を把握し、建物の構造を理解するにつれ、私は「絶望の足音」が聞こえて参りました。
「まさか...エレベーター無しの団地だと...?」
まあ、この配送物でエレベーター無しだと、絶望するのも無理はありませんね。
個人のお客様への配送する物の中で、頂点に君臨するほど厄介な水(40L)を彼女が注文していたからです。

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しかし当時の私は体力に満ち溢れており、明らかにトップレベルにキツい現場なのですが、何故か余裕ぶっておりました。

強敵を前にする「テニスの王子様:越前リョーマ」ばりに、「ふーん...やるじゃん」という感じで澄まし倒していました。

ただまあ、やっぱめちゃくちゃ重いんですよね、水40Lって奴は。
「水40L」に対して、「奴(やつ)」と呼称したくなるほどに重いんですよね。

当時は「水20L」が一箱単位でしたので、二箱運ぶことになりますよね。
私は非力でございましたので、一箱だけしかエレベーター無し5階まで運び切ることができず、2往復しました。
汗だくで息も絶え絶えになって、もう動けないくらいキツいんですよね。

運ぶ前は「ふーん...やるじゃん」と澄ましていましたが、流石の私も疲れ過ぎて、運び終えた後には「ふーん...もう一歩も動けないじゃん」という風にしか澄ますことができませんでした。

そしてようやくお届け先の扉の前でインターホンを押し、お呼びしましたが、一向に出てくる気配がございません。

「おいおいマジか...午前中指定なんちゃうんか...」
「しゃあない、不在票を出してまた来るか...」
上記のように思いながら、また必死に水40Lを軽バンまで運び直し、せっせと不在票の作成を始めました。


▼ご注文はお水(40L)でしたね。

「この一件で相当に時間をロスったから、急がななぁ...」と思いながら不在票を記載し、建物1階のポストに投函しようとしました。
すると、上空からめちゃくちゃ視線を感じました。
まるで不在票を入れることを全力で阻止するような視線を感じました。

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そこで上を見てみると、私が水を運ぼうとした建物の部屋の箇所にとある女性(団地妻)が立っているのです。
「おん?あの人...」
「いや...待て待て...まさか居留守か?」
「いや、全くメリットが無いからな...一旦呼びかけてみるか...」
上記のような不安を感じながら、「すみません!水をご注文された方でしょうか?お届けに参りました!」と大声で呼びかけてみました。

しかし、呼びかけに対し返事は頂けませんでしたので、携帯電話に電話してみました。
すると彼女は恐らくでしたが携帯を取り出し、部屋に入っていきました。
ただ、なぜか携帯の着信には一切出て頂けませんでした。

「これは不在票を入れてそのまま出ると、どえらいことになりそうや...」
「なんかわからんけど俺にはわかる、やばい予感がビンビンしてやがる...」
上記のように思った私は、心の底からあのキツい配送をすることが嫌でしたが、再度彼女のお住まいに荷物を持って伺うことにしました。

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流石に二度目の配送になりますので、ほぼ脚も腕も詰んでいましたね。
全力で酸素を確保するために必死に呼吸をしていましたが、南極の空気を吸うてるみたいに喉がバカになってましたね。

ただ私は確信しました。
やはりさっきの位置的に、確実にあの女性は部屋にいらっしゃったのだと。
この角度、このポジション、この眺め...全ての事情を把握した私に、もう何も恐れるものはございませんでした。

「ああ...ようやく苦労が報われる...」
「見たかお前らぁ!今度こそ...俺の勝ちやっ!」
そんな思いを胸に、再びインターホンを押し反応を待ちました。
しかし、一向に出てくる気配がありません。

「待て待て、一体何が起こってるんやw」
「こんなバキバキに明るい時からファントム出現させんなよw」
疲れ果ててバグっていた私は不覚にも笑ってしまいましたが、扉の前で電話をしても居留守を貫き通し、一向に出てくる気配がございません。

流石に対応しきれないと判断した私は、もう不在票を入れて帰ろうと思い、また下に降りて不在票を書き始めました。
そして、不在票を入れようとしたその瞬間、またあの視線を感じます。
そうです、彼女がまた全く同じ位置から私を見続けているのです。

「ちょおほんま、なんで俺をそんな見ることができんねんw」
「笑わせんなや、絶対に注文者の団地妻やんw」
上記のように思いつつも、私の直感が警鐘を鳴らしているため、どうしても無視できません。

また同じように大声で呼びかけ、電話をしました。
しかし、やはり期待を裏切らない安定のシカトをかましてきます。
今回こそは不在票を入れると自らに強い暗示を掛けて諦め、次の配送先に向かうことにしました。

すると団地妻がいた場所を出発してから、10分後くらいですかね。
しっかりと請負元の責任者に「クレーム入ってるで!」と詰められましたね。

「どちら様からのクレームでしょうか?」と伺うと、「団地妻さんって方からやな!」と回答を頂けました。

クレーム内容としては以下で、非常に理不尽でしたね。
・在宅しているのに不在票を入れてくる
・なんか良くないと思う

「いや、早すぎるやろ不在票の確認してクレーム入れるまでがw」
「全力で階段降りて不在票取りに行って、ドライバーを特定して請負元に連絡入れたやんw」
「なんか良くないと思うんですよねって、何が良くないかくらいはせめて教えてくれよw」
一人で爆笑しながらそう思いつつも、謝罪の連絡をするために電話を差し上げましたが、やはり電話にはお出になられませんでした。
俺のこと嫌いすぎるやろ、まじでなんでやねんw

結局、請負元の責任者にはご理解を頂けたので、団地妻への水の配送には別のドライバーさんが後日対応して下さいました。
そのドライバーさんも「なんかあなたって良くないですよね。」って配送時に言われたそうですが、荷物をお届け頂いたので本当に感謝をしております。


▼さいごに

今回の記事はいかがでしたでしょうか?

今回ご紹介を差し上げたような事例はかなりの稀なケースではございますが、何卒配送員に対していつもの5%でもいいので優しく対応を頂けると嬉しい限りでございます!

本記事が配送ドライバーの皆様にとってのお楽しみとなり、お役に立たてたのであれば幸いでございます。

ドラトークでは、もっと面白い投稿やお役立ち情報が掲載されておりますので、一度利用してみて下さい。

皆様と一緒に軽貨物運送業界を盛り上げて、ドライバーに就業される方の幸福度を上げていきたく存じますので、応援を何卒宜しくお願い申し上げます。

今回は以上となります。
閲覧頂きありがとうございました。

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