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#12【やってみよっ対話型鑑賞】変化に流される?変化を楽しむ?

オンラインで、絵画作品をおしゃべりしながら30分程度じっくりみていきます♪
作品情報は鑑賞の最後に紹介します。

目次


メンバー

今日のファシリテーターはStuartが担当♪

鑑賞スタート!

今日はこの作品を皆さんと鑑賞していきたいと思います。まず最初、1人でじっくりこの作品ご覧になってください。その後みんなで見ていきたいと思います。よろしくお願いします。

よろしくお願いしまーす!
(じっくりみる)

いかがでしょうか。そろそろ始めてもよろしいですか。まだもう少しお1人で見たいよって方いらっしゃいますか。大丈夫でしょうか。はい。じゃあ始めていきたいと思います。この作品ご覧になって気がついたこととか、気になったこと、考えたこと、第一印象でも結構です。どなたからでも結構なのでよろしくお願いしま~す。

はーい!

はい、遠藤さん。その後しずかちゃんお願いします。

はーい。えらい汚い水がどばーって流れてるなって思いましたw

きったね

汚い水っていうのはどこからそういう風に思いました?w

手前がちょっと緑っぽくて苔の色をしてますね。

ここの色が苔を思わせるような色をしていて、それがなんか汚いって感じですか。はい、ありがとうございます。
しずかちゃんお願いします。

はい。私は人が2人、すごい水流の中に立っててw、この人たちがすごく楽しそうだなと思って見てました!

楽しそう?

はい、男性の方は両手をこう広げて、どうだい!みたいなポーズをとってて、女性の方も帽子抑えながらだけど、きゃははー♪みたいな声が聞こえてきそうな、すごく楽しそうな2人ですw

ほんま楽しそう

楽しそうw そこからなにか感じることってありますか?

なんだろう、非日常のデートみたいな?w

おうw 非日常さっていうのはどの辺りからそう思いますか?

こんな水の中に服を着たまま入っているみたいなところが。別に水着を着ているわけでもないし、それがすごく非日常な感じ。日常的ではないですよねw

この濁流の中で楽しそうにしているのが、ちょっと普通じゃない光景みたいなことですよね。はい、ありがとうございます。他いかがでしょう。
はい。きーぼーお願いします。

遠藤さんは汚いって言わはったんですけどw 僕はぱっと見、草原に見えたんですよ、一瞬。しずかちゃんの話で2人が楽しそうっていうのもあって、風が吹いてる爽やかな草原に2人がいるみたいに最初見えてました。手前の右の辺りの緑がなびいてる草なのかなって。

むしろ草原であってくれ

なるほど。遠藤さんは汚い水に見えたんですけど、きーぼーにはこれは草原に見えたんですね。どの辺りが草原っぽいと思われましたか?

奥の方を見たら波しぶきの立ってる海だなって思ったので、やっぱり手前の流れのある緑色の部分は全面、絵の下半分ぐらいなのかな、このあたりは、線とかがなびいてる感じに見えました。

線がなびいているというのは、草原で草がなびいてるみたいな?

そうですそうです。はい。

草がなびいている草原で男女2人が楽しそうにしている風に見えてるっていうことですよね。はい、ありがとうございます。他、いかがでしょうか?
りえちゃん、どうぞ。

私は結構やばめな海みたいな感じに見えてて。女性の後ろ側に白い四角っぽいものが見えるから、

これのこと?

なんやこれ

それですね。そことそのまま左に行った辺りにも段差があって、そこに土台みたいなのがあるのかもしれないけど、そこに海が押し寄せてきちゃってるみたいな感じに見えるんですけど、でも、この2人の表情はやっぱり楽しそうに見えてて、吊り橋効果みたいな感じ。

吊り橋効果?w

吊り橋みたいな足場がゆらゆらしてる危険な状況だと、お互いを頼るから、恋愛感情が生まれちゃうみたいな。

あーはいはい、連帯感が生まれるみたいな。

そうそう。それで日常に戻ると「なんでこの人のこといいと思ってたのかしら?」みたいな感じになっちゃうんだけどw、今この2人は吊り橋効果中なのかなって。このテンションおかしいw

今やばい海って言ってくれたけど、この2人は結構危険な状況にあるっていうこと?

危ないと思いますよ!これは流されてしまう感じ。

で、この辺の(白い四角い部分)角張ったのが建造物か何かかもしれないんだけど、ここに覆いかぶさるように水が来ているという危険な状況で、吊り橋効果で楽しそうな2人。なるほど。ありがとうございます。他の方はどうでしょう。
じゃあしずかちゃん、その後きーぼーお願いします。

はい。ちょっとこの2人の服装に注目したんですけど、さっき水着じゃないしみたいなこと言ったんですけど、普通の服というよりはさらにおしゃれしている感じがして。男性の方は金ボタンみたいなのが胸元についていて、更にその上にコートか何か羽織っていて、帽子被ってる。で、女性の方も同じ色の紺色の服なんですけど、やっぱり上もジャケットみたいな、ちょっと形の綺麗なコートみたいなのと、ふんわりしたスカートみたいの履いてて、ちっちゃいバッグを持ってて、やっぱおしゃれしてる感じが。この場所よりはレストランとか劇場とか、そういう方が似合いそうな感じの服装だなって見えます。

綺麗な服と汚い水

どこかにお出かけするときの服装。男性の服装もそういう風に見えてますか。

そう。でももしくは制服みたいにも見えます。

制服も色々あるけど、例えば、どういう制服?

なんだろう?軍服?ボタンの留まり方が何かなっていう感じですね。

お出かけする時のお洒落っていうよりは、フォーマルな制服。 フォーマルも色々あるけど、軍服っぽくも見えてるってことですよね。

そうですね。

で、女性の方はどちらかと言えば、お出かけするときのおしゃれな服装。こんな危ない状況なのにとか、非日常なデートみたいな話もありましたね。ありがとうございます。
きーぼーお願いします。

今お話聞いてて、思ったより若い2人だなって思いました。最初髭の生えたおじさんなのかなって思ってたんですけど。アップにすると、思ったより目元もスッキリ綺麗で、シワとかがなくて、若い男女、青年と女性なんだなって思いました。

尊い

女性の方も若い感じがしますか。

そうですね。女性の方もツヤツヤのお肌に見えますw

顔の肌のツヤとかから若い2人という感じがしてるということですね。

そうですね。で、最初思ったのが、寒いとこなのかなって思いました。服装とか、白い陸みたいなのが氷みたいやなって思ったり。

あ、白い陸って?

海じゃなくて、なんか石ころみたいなんが転がってそうなところとか、2人が立ってるようなところ辺り、白っぽく見えるので氷みたいだなと思って。
2人の服装も結構しっかり服を着込んでるので、寒い季節なのかな。そしたら、めっちゃ冷たいんかなって思いました。

荒波やし濁流やし氷床みたいなんあるし風寒いし水冷たいし、なんかめちゃくちゃ大変な場所やな

なるほど、この辺の白いのが、水が凍って氷みたいになってる風に見えてて、寒い場所じゃないかなということ。服装も結構冬の服装じゃないかなっていうことですね。はい、ありがとうございます。
はい。遠藤さんお願いします。

はい!さっき、デートなんじゃないかっていう話があったんやけど、デートでもこんな両手広げて、手繋いで、きゃはははー♪みたいなんやるか?!と思ったら、デートっていうよりかは、「婚姻届、出してきました~!♡」とか、「大学、卒業しました~!♪」みたいな大きな節目を迎えた2人みたいな感じ?w ただのデートじゃないこれはw ネクストステージへ移る時の喜びのように見えてます。

おめでとう

あ~何かの節目とか記念すべき特別な日、みたいな感じがあるってことですねw

そうですね、なんか解放感があるのかな?

解放感。それは、この男性が手広げてるような感じとか?

そうですね!

なるほど。 今結構この人物について色々出てますけども、何か他に人物で気になるとこってありますか。 デートしてるとか、楽しそうとか、若いとかですね。あと服装が割ときちっとしてるとか。いや、もうこれはデートじゃなくて、もう本当に何かすごく大きな記念すべき何か出来事というか、節目を迎えた2人みたいな感じの話も今ありましたけど。

女性の腰にあるのってカバンなんですかね?カバンなんだろうな~って感じなんですけど、この波がすごい状況でカバン持ってるの不自然だな~って。まぁここにいるのも不自然なんですけど。

カバン持ってる場合じゃないでしょみたいなことですかね?今この状況っていうのはどういう状況に見えてますか。

やっぱり海のきわきわのところで、体ごと流されてしまいそうなものすごい 水が流れてきている。きっと波しぶきも立ってるから、風も強いんだろうなっていう。奥の白んでいるところ。

えぐい

すごい水の勢いもあるし、風も吹いてるし、濁流で流されそうな状況なのに、楽しそうな2人みたいな。ちょっと不自然なというか、ちょっとありえないような状況に見えてるってことですかね。
はい、しずかちゃん、お願いします。

男性の左足がちょっと前に出てるように見えてます。膝から上、腿の辺りがさっきアップにした時に片足前に出てるかなって思って。1歩出てるのかなと思うと、なんか歩いてる?歩いてるのか?この状況でってw

あ~この左足を前に1歩踏み出したみたいな感じ?

正気か?

そうそう、そうです。この濁流の中だと、踏ん張って仁王立ちとか、そんな感じを最初イメージしてたんですけど、1歩踏み出そうとしてるみたいな。

そうか、濁流なんだけど、濁流に耐えてるという感じではない?

そう、歩いて進んでそうな感じがします。

濁流にも関わらず、前に1歩足を踏み出してる。さっき、両手を広げて「わ~」みたいな話もあったけど、さらに歩を前に進めてるみたいな。

その辺ももしかしたら遠藤さんが言ってくれた解放感というか、流されてるというよりは自分で動いてるみたいなそんな感じも解放感っぽいのかな。

はい、遠藤さんお願いします。

やっぱりかなりこの2人とこの場っていうのものがちぐはぐしているので、しずかちゃんの言ってくれたとおり、2人は前に進もうとしているっていうところは、多分事実だと思うんですね。でも、2人がお互いしか見ていない、周りを見ていないっていうところがかなり盲目的だなっていうところもあって、なので周りの濁流とか、ちょっと冷たいような氷のところとか、大きな波しぶきみたいなところが現実。で、心象風景とは逆なのかな。状況はマジで大変なのに、二人はお花畑みたいな。そういうシチュエーションなのかなっていう気がしました。

濁流とか、波しぶきが二人の心象風景じゃなくて、現実。

そう、大変な感じ。

だけど、それに気がついてない2人みたいな?とういうことはどういうことなんでしょうね。

やっぱり、さっき婚姻届出してきました~!って話もしたけれど、2人がイメージしてる未来と現実、水の流れって絶えず変化するみたいなことを感じるので、そういう時代の流れだったり、そういうものにまだ気づいてなかったりとか?これから大変なことが起こるっていうことに気づけてなさそう。

激しく変化する時代と激しく燃え上がる恋心の対比よ

この水の流れが時の流れみたいなのを象徴しているのとはまた違う?これが現実の波とか現実の水って言う風に見えてるってこと?

あ~いや、これはこれで現実のメタファーですね。

あ~メタファーとしての。だからこの流れは時代の流れとか世の中の流れを表していると。だけどそれに気が付いてるか気が付いてないかはちょっと怪しげな2人ということですね。婚姻届を出した直後みたいに、今は幸せなんだけどちょっと盲目的になってるような感じが、周りの環境とちぐはぐさを生んでるっていうようなことですね。今までの話を聞いて、他の方どう思いますか。
はい、りえちゃんお願いします。

確かに周りが見えてなさそうな感じもあるんですけど、この状況がまた嬉しいみたいな感じにも見えてるw それで、この2人はやっぱり愛し合ってる2人のように見える。男性の服装は、私も制服みたいに見えてるんですけど、いいとこのお嬢さんと制服着て働いている人みたいな、ちょっと身分の差があったりして、結婚するのに反対されたりして。それがもう、北極とかの氷がもう全部一気に溶け出したみたいなぐらいの水の量で、足場も全てがすごい勢いで押し流されてしまって世界が作り変わるみたいな、その時、それがまた嬉しいみたいな。「これでやっと2人だけになれたね」みたいな。それぐらいの解放感を感じる。「やったー!」みたいな。「見てごらんよ~!もう全部流されたよ~!」みたいなw

相当なカタルシスですよねw

相当。だからこんな状況なのに、2人は結構しっかり立ててるのかなっていう感じはします。

例えばこの2人は周りの反対を押し切って結婚したとか、階級とか身分の差を乗り越えて一緒になったみたいな逆境が、この2人の気持ちを舞い上がらせているみたいな。

うん。しずかちゃんが言ってた男性のポーズとかがミュージカルみたいで、2人の愛を歌い上げてます!みたいなw もう、すごそうw この状況がまた、2人にとってはすごくいいことなのかなって。

最初に吊り橋効果という話もあったように、逆境であればあるほど、2人の愛は強くなるみたいな。

吊り橋効果なのかな?

この状況が見えててこの行動がとれてるとしたら、あんたら大したもんやで(誰)

はい、遠藤さん、どうぞ。

今の氷が溶け出すっていう話すごい面白いなと思って。この2人を取り巻く環境が身近な周辺の話っていうよりかは、さっき世界が作り変わるぐらいの規模っていう話をりえちゃんがしてくれたけど、大きく国が動く、政治的なことだったりとか、自分たちではどうしようもできなかったこと、個人の力ではどうしようもなかったぐらい大きな改革が起こったとか、それぐらいのレベルのものを感じてます。

あ~革命とかね。で、逆境を分かってて楽しんでるという話と、遠藤さんはどちらかと言うと周りの環境に実はまだ気がつけてない2人みたいな感じだったんですけど、そこの見え方って何か変化はありますか。

そうだな~。全てがゼロになっていくっていうことの中には、嬉しさはもちろんあるけれども、どこか不安というか不安要素みたいなものはついて回ってくるのかなっていう気もしてます。

リセットされてスッキリした感じと、これからどうなっていくんだろうっていう不安と両方あるみたいな?

不安っていうか、2人は気づいてないけど周りの環境に不安要素がまだあるってことですかね。

しずかちゃん、きーぼー、今のお2人の話を聞かれてどうですか。はい。しずかちゃんお願いします。

この状況がわかってて逆に楽しいというのはすごくわかるなと思って聞いてました。なんか私ちょっと水の一番右のところが丸くなってるじゃないですか?そこからさらにザバーって感じで水が流れてて、間欠泉みたいに水が吹き出してる風に見えるんですよね。で、結構な天変地異の感じがするので、周りの状況の荒さとか過酷さとか、とんでもないことが起きてるみたいな感じはここからも感じるなと思っています。
で、確かにハッピーそうなんだけど、水の部分がすごく多いじゃないですか画面の中で。それがちょっとやっぱり心細い気持ちにさせますね。 この2人は楽しそうでハッピーそうで解放されてるんだけど、水の量が多すぎちゃって、見てる方はちょっと心配になっちゃう。大丈夫かな、この2人みたいな。ここからもっともっと水が溢れてきたら、それこそ飲まれちゃうよみたいな、そういう気持ちにもなります。

ぼっこぼこに溢れ出てきてるな

この2人を見ている側がおもんばかるというか、大丈夫?って心配になってくるみたいな感じなんですかね。

あ~ちょっとだけ言ってもいい?右上から左下に向けてのこの水の流れがあるから、2人がこのあと前に進むと自然と左下に落ちていくみたいな未来が待っているように感じるからちょっと心配になるのかも。

下に落ちていくような感じ?

かな。平坦な道ではない。

なので、2人は幸せそうだけど、それを見てる僕らが心配、不安にさせられるみたいな感じに見えるのかな。
そろそろお時間なのですが、きたにさんもどうですか?

全然まとまらないんですけど、どっから言おう。そう、僕も右側の水が間欠泉みたいだなって思ってて。すごい濁流が溢れてるっていう感じと、そこの2人は若さ溢れる感じだなっていうのが、言葉として面白いなって思ってたのと、あと2人が進もうとしてるようには僕あんまり見えてなかったんですよ。ポーズしてるぐらいに見えるのかな。左足がちょっと確かに前に出てる感じがするんですけど、それはマツケンサンバでオッレってポーズしてる感じw

もうやめてよ~~wそれにしか見えなくなっちゃうじゃんw

そう、でもその方がしっくりくるw 周りの濁流であったり、荒波であったりっていうのは見えてはいるんだけれども、“だからどうした”っていう感じで、その流れや風すらを今ここで楽しんでるように見えるんだけれど、これを見てる人たち、僕たちとかからしたら、すごく心配だなっていうのは、親の目線みたいだなと思って。その目線もすごいわかるなっていう感じ。
あと、やっぱりこの人たちにとって、周りの波とかって、周りの環境っていう風に見ると、結局周りって社会と一緒やから、やっぱり社会や時代の流れっていうものと通じるのかな、メタファーみたいになってるのかなって思いました。

ありがとうございます。彼らにとってはそれはわかった上で、“それがどうした”っていう、この厳しい環境でもそれを受け入れて楽しんでる感じ。あと、最初面白いなと思ったのが間欠泉。それは地下からばーっとお湯とか水が溢れてくるような感じ?その感じとこの若さっていうのが重なって見えてるということですね。

そうですね、溢れ出てるっていうのは一緒な感じ。

人物で言うと溢れ出てるものってなんですか?

なんだろ、エネルギーなのかな。この状況を楽しむという。

むしろ楽しんでるぐらいの若さとかエネルギーとかが、溢れ出る水とダブって見えるんですね。

社会は社会で濁流が溢れて、変化していって、生まれていったりしてるのかもしれないけど、この2人は2人で、それにも負けないものが溢れてるのかな~とか想像します。

\POWER OF LOVE/

おもしろい。ありがとうございます。
りえちゃんお待たせしました。どうぞ。

ありがとうございます。水の流れの左下のちょっと真ん中寄りに1903年みたいなのと、署名みたいなのが書いてあって、その時代はちょっとよくわかんないんですけど、この水の流れにこの署名も流れてるように書いてあるなと思って。さっきこんな世界が作り変わるような状況で、この2人はこの後どうなるんだろうって心配してるみたいな話があったんですけど、私はあんまり心配じゃないなって、なんでなんだろうって思ったんですけど、それは私も流されちゃってるからなんだと思うんですよね。

わ~流されてる~

りえちゃんも流されている?

はい、この2人以外のものは全部流されて、この作品を書いた作者も、この1903年という時代も全部流されて、海原の中にこの2人しか残らない。もうそれが嬉しいっていう感じに見えるんですよ。今までの自分が生きてきた世界とか、そこに住んで関わってきた人とか、そういうものが全て流されているこの状況が、2人にとって最高っていう感じに見えるから。だから、2人しか目に入ってないみたいな話もあったんですけど、この作品を見ている私も流されて無くなるみたいな、そういう不思議な感じがあるなぁって。

残るのはこの2人だけで、それ以外のものは全て流されて消えてなくなってしまうみたいな感じに見えているんですね。この1903年という時代性みたいなのも気にしていただいたんだけど、1903年と今2024年で100年以上違うんだけど、流されてしまうものの中に、りえちゃんもいる。

もう全部、全部。私たちが普通にあると思っているものが全部、その価値観とかそういうものも全部流されるっていうこの状況が嬉しい2人。

今のりえちゃんの気持ちがすごく気になるんだけど、この100年以上前の作品と今の自分が繋がってる感じなの?それとも、こうやって流されてる状況は100年前も今も一緒で、りえちゃんは残る側じゃなくて、私は流される側みたいな感じで自分のことを見てるっていうことですか?

どうだろうな。ちょっと聞かれていることとずれるかもしれないんですけど、 この2人にとっては過去も未来もなくて、ただ過去が作り変わる、流されるっていうことだけが、この2人にとっての主観では、100年前も私も変わんないんですよね。別に違いはなくって、流されている今この瞬間、2人だけになるっていうことの方が大事。だから、私が見てそう思うっていうよりも、この2人にはこういう感情があるんだろうなみたいな。

うん、難しいなw 時間もあれなんですみませんw はい、今日はみんなでこの作品見てきたんですけど、すごく厳しい激しい状況の中で、楽しそうな2人っていう違和感というところからですね、この激しい濁流が何を表してるかみたいなことなど、色々皆さんとお話しできたかなと思います。これで今日の鑑賞は終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

おつかれさまでした~!!

今回鑑賞した作品

イリヤ・レーピン『What freedom!』1903年 179cm×284.5cm
カンヴァス・油絵 ロシア美術館

アフタートーク

最後のりえちゃんの話、僕結構わかった。同じじゃないかもしれないけど、僕たちもここの溢れ出てくる一部で、そこの黒いカスの1つみたいな感じでw いっぱい流れが湧き出て、どんどん流れて、100年間流れ続けてるうちの1つみたいな感じにも見えるなと思って。で、この絵の2人は100年経ってもこの絵としてここにいて楽しんでるなって思ったんですけど。

なんかでも映画の最後のシーンみたいな感じがするなって最後見てきて思った。りえちゃんの“全てが流される”みたいなこととか。で、この2人はそれが嬉しくてENDみたいなw こっから詰みあげていかなさそうな感じが、ぷつっと“これで物語が終わりです”みたいな感じがあって。

わかる。エンドロール来るよなこの後w

そうそう、この後ば~っとエンドロールで、ハッピーになってよかったねって思うんだけど、この2人のその後の生活とかは全然イメージできないみたいなw かと言って、悲壮感が別にあるわけじゃないしハッピーエンドなんだけど続きが無いみたいな。「2人が婚姻届出しました~」みたいなところから、「じゃあ結婚生活スタートしました~」みたいな、そういう始まりがないっていうか、なんか刹那みたいな感じかな。

それって、向こう側に水が流れてたら流れる先が見える感じやから未来を感じるのかもしれないけど、これは水が手前に流れてて、先が見えへんからそんな感じがするんですかね?

さっきのしずかちゃんが言ったのはなんとなく私も感じてて、この2人は映画の最後でハッピーエンドみたいに出てきそうなんだけど、見てるこっちはえっ、これハッピーエンドでいいの?みたいな感じw でも2人にとってはハッピーエンドなんでしょうねみたいなのがわかる感じ。

あ~~『哀れなるものたち』の映画を見た時にその感じがすごいした。本人にとってはすごくいい終わり方なんやけど、鑑賞者にとっては疑問が残るみたいな。

芸術の流れで言うと、ダダみたいな、破壊みたいな、そんな印象もちょっと受けて。そこから何か生み出される感じがしないから、自分がこんなにいまいちこの2人に共感できないのかなとか。なんだろなぁ、微妙なモヤモヤが残る感じがなんだろうなって思ってます。

不思議な絵やな。滅びの美学とかっていう感じでもないもんな。 二人だけの価値観みたいな。

でも、これもありなのかなみたいな感じはしてるんですよね私。ハッピーエンドで幸せの1つの形としてありなのかなみたいな。それに、私を含め周りの存在みたいなのがないから、モヤっとするのかもしれないんだけど、でも、滅びの美学ではないかもしれないけど、これも1つの生き方とか、美学とか、そういうものなのかもしれないなみたいな。他の人にはわからない。

すごく厳しい、激しい流れとか、風が吹いたりとかなんだけど、破壊とかのイメージがないじゃないですか。例えば建造物が壊れてるとか家が流されてるとかそういうイメージが一切ないんで、破滅とかは思わないのかなって。逆に流れに乗るっていうのもありかなとか。ウォータースライダ―みたいなw

陽気にもほどがあるw

あー、華麗に波を乗りこなす可能性はあるよなw

それくらいの若さは溢れてる、確かにw

いいな~~~なんかすごい羨ましいなって最初見た時から思ってた。

へ~どのへんが?

全部w

そうだよね、うらやましい。楽しそうだよねw 滑るように波に乗って水面を流れていったら楽しそうだな。

こういう人たちいるよねっていう感じもするw 謳歌してる感じ。でも、モヤっとするんですよ。それは私がこの価値観がわからないからなのかなって思わされる。まるで私たちのことなんか全然気にしてないような、流されてよかったぐらいに思ってそうな感じだからもやっとするけど、今の時代もすごくいろんなものが作り変わったりとかしている時代で、新しいものへの心理的な抵抗みたいなのって、やっぱり誰でもあると思うから、新しい価値観みたいなものに基づいて行動している人たちのことを見て、モヤっとしたりするけど、でもそれは私がその価値観をまだ理解できてないとか、頭で理解できたとしても気持ち的に乗っかっていけないところがあるとか、なんかそういう場面は結構増えてきたなっていう感じがあるから、きっと彼、彼女らは自分たちの共有できるしっかりした芯みたいなのがあって、それでここに立ってんだろうね、楽しそうに。みたいな感じもする。

わかる、TikTokとかBeReal.とかやってそう!

やってそうw ちなみにみなさんこの2人に絆を感じてはるんですかね?僕には2人の間はそれこそ吊り橋効果のような感じで、そんな長く続かなさそうに見えてるw

わかるわかるw 何かを乗り越えてきたみたいな感じはそんなに無いんですよね。

若さやな~w

ロミオとジュリエットの話って、若気の至りみたいな、大して会ったこともないのに一目惚れみたいな感じになっちゃって愚かな2人みたいなそういう解釈もあったりするんだよね。 それこそ私の感覚だと、人のことを愛する時に大事にしているものがあるけど、これはそうじゃなくて自分と相手の立場との吊り橋的な舞台が整っていることとかで、なんか好きになったりもするのかな。

それも確かに若さなのかも。例えば夜の高速でバイクの後ろに乗せてもらって送ってもらうみたいなw ちょっと私この人のこと好きかも…♡って思うようなそういうことかなって、酔っちゃうシチュエーションなのかなってw

でも、吊り橋効果が続く時もあるかもしれないしねw

2人はこの後、どうなるんやろなw でもさっきも話に出てたけど、未来ではなく今、この瞬間をめちゃくちゃ楽しんでいます!!!みたいな煌めきがやっぱりすごくパン!って目に入ってくるから、それを見て私たちが一体何を感じるのかっていうところが年齢とか経験によって結構変わってくるってのがおもしろい作品なんやな~って思った!

10年後にまた2人に会いたい

おわり

最後までお読みいただきありがとうございました!

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次回は来週9月3日(火)ごろにUP予定です。またぜひ読みにいらしてください♡

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