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転生したら古代ローマだった!?もしアナタが古代ローマに行ったらどうなる?

最近は異世界転生が流行っていますね。
あなたもいつ転生するか分かりません。そしてその行き先がもし古代ローマだったら。

いざ古代ローマに転生したりタイムワープしても慌てないよう、古代ローマの現代と似ているところ、違うところを知っていきましょう。
なお今回は西暦1世紀ごろの帝政期のローマ市に飛ばされたとします。

1、とても静か

あなたはコロッセウムの前の大きな像の前に立っています。
当時の世界最大の都市の都心に立っているのに、恐ろしく静かです。鳥のさえずりくらいしか聞こえません。風の音もよく聞こえます。

これは深夜ではなく真昼間のこと。人々は多くはありませんが、そこそこ通行人がいます。
馬車の音ひとつなく、まるで地方の大きな自然公園の奥に立っているかのごとく静かなことに驚くでしょう。

都市に「音」が宿ったのは今からわずか150年程度昔の、歴史ではつい最近の話です。
クルマ、電車、電子音や広告、遠くからも聞こえる何かの機械の音。ほとんどの町の音は近代以降に作られたものです。

だからローマ帝国の大都市は至って静か。馬車を含む車両も昼は通行禁止なので、人の話し声以上に大きな音は起きえないのです。
もちろん市場に行けば活気を味わうことはできるでしょう。しかしひとたび店に入れば、不気味なほど静かです。

店内BGMもないし、機械音も、冷蔵庫の音もなく、窓は狭いため大通りの音もほとんど入らず薄暗いです。

2、腹を壊す

ローマの食事は不衛生です。転生したばかりだと、まず水すら飲めません。
現代人は徹底的に滅菌された食事をとっていて、さらに日本は水すらも飲めるという世界でも珍しい国です。

そんな化学的に衛生管理され、1秒でも賞味期限が切れたら廃棄しているような国の人間が、ローマの水を飲んだら3日間は寝込みます。
仮に遠方の綺麗な水源から引いた水だと言っても、生水には変わりなく日本人なら半数近くは腹を壊すでしょう。

その世界で最も綺麗な水すらまともに飲めないのが日本人。

そしてローマ市を流れる川は、排水がそのまま行われ、庶民は生活用水もそのまま使用する現代のガンジス川スタイル。

化学薬品が垂れ流されているだけ、ガンジス川のほうが汚いのでガンジス川で慣らした人ならイケるかもしれません。

そんなローマの川ですが、化学薬品が垂れ流されることはなくてもふつうに危険なものは流れ出ています。

ローマにはSDG'sなんてものはありません。意外にも彼らは再生不可能なプラスチックのように使い捨ての容器を日々消費して捨ててゴミ山を形成していました。

アンフォラなどをはじめとした陶器は、土に還ることがほぼなく、ゴミ山は積み重なるばかりで問題になっていました。

そのゴミ山は死体や人もそのまま捨てたりする場所なので、どう考えても衛生的ではありません。

3、臭い

ローマ時代には香りをどうにかする措置はほとんどありません。冷蔵庫もないので動物はそのまま生きたまま売られていたり、あるいは半分腐っています。
彼らは魚も使用しますが、魚の醤油や発酵食品は保存にこそ適しているとしてもとても臭いです。
生魚の匂いに慣れた日本人なら比較的マシかもしれませんが、それ以上に色々と生々しい匂いがします。

人々は風呂に日々入っているというところは、他の地に転生するより比較的マシかもしれません。
しかしそれ以上に町は生々しい匂いで溢れています。

洗剤がないので当時の人々は尿で服を洗っていたし、公衆トイレには壁もありません。大も小も、お隣が見える状態でします。
というよりむしろ会話しながら長時間トイレに居座ることもあるカフェスタイルです。

4、暗い

街灯が生まれたのはローマの時代から1000年以上後のこと。ろうそくも高い時代なので、とにかく夜は真っ暗だし、昼でも暗いです。

高層化したローマの都市部では、広場でない限り夕方になるとすでに街路は暗いです。ローマの建物は5〜7階建が普通な上に、道はとても入り組んで狭く、しかも舗装もされていません。

パレスチナにはコンクリートの高層難民キャンプがありますが、あちらのほうが幾分かマシなくらいです。

夜は治安も悪く、そもそも夜にふらふらしていると警察に補導されるし、住所不定の人は生活保護も当然なく逮捕されてしまいます。ローマに住むなら必ず住所が必要です。

それはなんとなく現代でも似通ったところがあります。都市生活という点では、共通点も意外とあったりします。

家の中も暗いです。貴族の家でももちろん真っ暗です。
どんなに贅沢な暮らしをしていても、光源はろうそくしかなく、シャンデリアも無い時代です。

イメージとしては山奥のキャンプでろうそくと火だけで暮らす感じです。

昼でも建物の中は薄暗く、夜ともなれば真っ暗です。
こういう状態なので、日が沈んだら飲み屋に行くか、あるいはとっとと寝るしかやることはないでしょう。

いかがでしょうか。今回はローマと現代の似ていそうで似ていない意外な点にスポットを当てました。
別の記事ではローマと現代日本が似ているところも紹介します。

すべて読んで、いきなりローマに転生しても大丈夫なように備えましょう。


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