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ここがタメになった「明日の幸せを科学する ダニエル ギルバート」1/①

ハーバード大学の教授が幸せについて述べています。 人間はなぜ予測するのか? 幸せの感じ方には錯覚があるのはどういうことなのか? これらを分析しながら「幸せを感じる」とは、どういうことなのかを述べています。 人間は未来を予想したがるものなのですが、うまく使えば幸福感を上げることができるというのが面白かったです。娯楽にお金をつぎ込んで幸福感を得るのが難しい時代になったので使いこなせるようになりたいです。 最後のオチが、幸福を感じるかどうかは身近な他者との比較で決まるということな

    • ここがタメになった「働かない アリに意義がある 長谷川英祐」1/①

      研究者がハチやアリなどの集団行動をする昆虫の仕組みを説明するのですが、それにからめて人間の社会を例えるのが面白いです。 アリでも人間でも、働き者は2割であるという法則があります。働き者が疲れた時に交代するためそうなるのですがそれでも多い印象です。そこにさらに社会の仕組みにタダ乗りしほとんど労働しないのも加わるため実際はもっとサボっている割合が高いです。そのあたりの説明を数字を用いてしっかりと論じてくれているのでとても納得しやすいです。 そこまで理論ですが、社畜の自分には体

      • ここがタメになった「一度読んだら絶対に忘れない 世界史の教科書 経済編 山﨑圭一」1/①

        経済の観点から世界史を見て覚えやすくするのが特徴の本です。貨幣経済が一般化して「金で物事が解決できる」とみんなが信じるようになったのはここ100年くらいなので、それ以前の社会の動きが全て経済で説明できるというのは無理があります。しかし大半の説明はあっているので読んで学習する価値はあると思います。 銀が通貨の基準になっていた西暦1500年代に、世界有数の銀産出国である日本が国際貿易に乗り出したら突然銀の流通量が増えました。それで銀の希少価値が失われたのが面白いです。 金や銀を

        • ここがタメになった「人類史に輝く古代都市はなぜ消滅したのか?アナリーニューイッツ」2/②

          4つの古代都市を調査し、その滅亡の理由について書いています。実際には決定的な証拠がないため「資料から予想されること」を主に記述しています。 都市の滅び方がそこまで悲劇的ではなく、数百年栄えて気候も変わってきたしヨソに引っ越そうという感じで移住していく感じなのが意外でした。もちろん粘って住み続ける人もいたのですが少ない。 アンコールワットは自然に隠された幻の古代遺跡とされて、発見された時奇跡の発見とされました。実際はそれ以前に外国人がちょっとずつ来ている。王族は塔を建てていっ

        ここがタメになった「明日の幸せを科学する ダニエル ギルバート」1/①

        • ここがタメになった「働かない アリに意義がある 長谷川英祐」1/①

        • ここがタメになった「一度読んだら絶対に忘れない 世界史の教科書 経済編 山﨑圭一」1/①

        • ここがタメになった「人類史に輝く古代都市はなぜ消滅したのか?アナリーニューイッツ」2/②

          ここがタメになった「人類史に輝く古代都市はなぜ消滅したのか?アナリーニューイッツ」1/②

          4つの古代都市を調査し、その滅亡の理由について書いています。実際には決定的な証拠がないため「資料から予想されること」を主に記述しています。街の様子に関しても、予想であり確たる証拠は得られていません。 SDGSに限らずどうやったら衰退を防げるかということに関心があります。過去に繁栄した古代都市をみれば衰退の原因が見れると思い調べてきました。だいたい環境破壊です。ただし都市によって原因が少し違う。この本は4つも都市をとりあげてくれてるので参考になると思います。 チャタルヒュユ

          ここがタメになった「人類史に輝く古代都市はなぜ消滅したのか?アナリーニューイッツ」1/②

          ここがタメになった「日本人の勝算 デービッドアトキンソン」2/②

          日本に30年住んでいる著者が日本の経済不振の不思議さを研究する本です。 不振の理由探しとして努力が足りないなどの精神的な意見が出がちなのですが著者は一切それらを否定し、否定する理由まで論理的に述べるのが面白いです。 流行のビジネス本を読みながら勉強会と称してみんなで集まり盛り上がるより、会社で生産性向上について冷静に向き合えという厳しい著者の主張が心に残りました。ネットで著者が毛嫌いされているのはこれかもしれません。 ☆感想 日本軍は兵士は有能で指揮官は無能といわれてました

          ここがタメになった「日本人の勝算 デービッドアトキンソン」2/②

          ここがタメになった「日本人の勝算 デービッドアトキンソン」1/②

          日本に30年住んでいる著者が日本の経済不振の不思議さを研究する本です。 不振の理由探しとして努力が足りないなどの精神的な意見が出がちなのですが著者は一切それらを否定し、否定する理由まで論理的に述べるのが面白いです。 流行のビジネス本を読みながら勉強会と称してみんなで集まり盛り上がるより、会社で生産性向上について冷静に向き合えという厳しい著者の主張が心に残りました。ネットで著者が毛嫌いされているのはこれかもしれません。 ☆感想 日本人は読み書きから計算まで基礎がしっかりできて

          ここがタメになった「日本人の勝算 デービッドアトキンソン」1/②

          ここがタメになった「メモの魔力 前田裕二」1/①

          メモとありますが、昔から行われている「他の人から教わったことをその場で書き留めるためのもの」ではありません。思いついたことや感じたことを書き留め、スピーチやプレゼンなどで利用する文章の参考にするためのものです。就活で言われる自己分析ノートに近いと言えます。 場を盛り上げるためのスピーチを上達させたいならとても有効と思います。ただしそういう場は少ない。活用できる人はそもそも少ないのではないかと思いました。 著者はメモで能力向上してきたと主張しますが、これだけ膨大な文章を思い

          ここがタメになった「メモの魔力 前田裕二」1/①

          ここがタメになった「世界で一番住みたい 島 崎山克彦」1/①

          フィリピンの離島 カオハガン島に住みながら宿泊施設を運営し、 島民たちと文字通り 国づくりをする話です。 主に自然の美しさを称えた紀行文を添えた写真集となっています。自然の写真がすごくきれいでした。 著者はホテルのオーナーでしかないのですが、この島とそこに生きる人たちがとても好きなので環境破壊しすぎないよう新しい産業を試行錯誤したり島民用の保険制度を作ったり子供達の進学の手伝いをしています。仕方なく世話をしているのではなく「させてもらっている」と言います。島の人たちが平和に

          ここがタメになった「世界で一番住みたい 島 崎山克彦」1/①

          ここがタメになった「プログラマーは世界をどう見ているのか ひろゆき」2/②

          プログラミングを全く知らない人向けに HTML と JavaScript をコードを書いてもらう本です。 プログラマーはコードを入力する時間よりもそれ以外の時間の方を重視します。それはなぜなのか本を通して説明しています。問題解決をいかに効率的に行うために重要なことだからです。 教えている内容自体はプログラミングの解説サイトや本と同じなのですが、専門的な用語がわかりやすい言葉に全て置き換えているので今まで生理的嫌悪感があった人でも読めるようになっています。時々挟まれているコラ

          ここがタメになった「プログラマーは世界をどう見ているのか ひろゆき」2/②

          ここがタメになった「プログラマーは世界をどう見ているのか ひろゆき」1/②

          プログラミングを全く知らない人向けに HTML と JavaScript をコードを書いてもらう本です。 プログラマーはコードを入力する時間よりもそれ以外の時間の方を重視します。それはなぜなのか本を通して説明しています。問題解決をいかに効率的に行うために重要なことだからです。 教えている内容自体はプログラミングの解説サイトや本と同じなのですが、専門的な用語がわかりやすい言葉に全て置き換えているので今まで生理的嫌悪感があった人でも読めるようになっています。時々挟まれているコラ

          ここがタメになった「プログラマーは世界をどう見ているのか ひろゆき」1/②

          ここがタメになった「科学のあらゆる疑問に答えます ミックオヘア」2/②

          科学雑誌ニューサイエンスのコラムに掲載されていたものです。 読者が質問を投稿して複数の人間が回答出すというものです。なぜ白髪になるのかといった根本的な科学の疑問を答えてくれます。回答者によって分析の仕方が違うのでそれを比べるのも面白いです。 Google 検索で調べ物をすると大抵答えがわかるのですが、なぜその答えになるのか深いところまで説明されません。この質問コーナーは物理的、化学的な観点で根本的なところまで説明してくれるため応用力がつき、自分の言葉で説明しやすい利点がありま

          ここがタメになった「科学のあらゆる疑問に答えます ミックオヘア」2/②

          ここがタメになった「科学のあらゆる疑問に答えます ミックオヘア」1/②

          科学雑誌ニューサイエンスのコラムに掲載されていたものです。 読者が質問を投稿して複数の人間が回答出すというものです。なぜ白髪になるのかといった根本的な科学の疑問を答えてくれます。回答者によって分析の仕方が違うのでそれを比べるのも面白いです。 Google 検索で調べ物をすると大抵答えがわかるのですが、なぜその答えになるのか深いところまで説明されません。この質問コーナーは物理的、化学的な観点で根本的なところまで説明してくれるため応用力がつき、自分の言葉で説明しやすい利点がありま

          ここがタメになった「科学のあらゆる疑問に答えます ミックオヘア」1/②

          ここがタメになった「ラーメンの歴史学 バラククシュナー」1/①

          ラーメンの誕生の経緯と日本の食事情を調べながら紹介し、日本人がラーメンに熱を上げる理由を追求した本です。 ーーーーーーーーーーーーーーー いろいろな論文や資料を引用していますが無理やり結び付けている感が強くて、どこに向かっているかわからなくなってくるイマイチな本でした。 ラーメンが流行る前から日本は麺が浸透している、戦前あたりから日本に移住する中国人が増えて中華料理およびラーメンが広まり改良がさかんになる、食料不足が続きすぎておいしさ追求できるようになったのは1960年代

          ここがタメになった「ラーメンの歴史学 バラククシュナー」1/①

          ここがタメになった「繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史」6/⑥

          人類は10万年かけて急速に文明を発展させて人口増加していきました。 分業による専門化で効率が上がり科学が進んで いきます。世界中で人類がお互いに依存しあうほうが発展が速いです。自給自足する方向に社会が向かうと効率が落ちて社会全体が少しずつ衰退していきます。古代国家などは都市ごと崩壊していきました。 著者は経済が科学を発達させたと考えています。なぜそう考えたのかをこの本で説明しています。ビルゲイツおすすめ本に選ばれました。 ーーーーーーーーーーーーーーー アフリカでは電線の盗

          ここがタメになった「繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史」6/⑥

          ここがタメになった「繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史」5/⑥

          人類は10万年かけて急速に文明を発展させて人口増加していきました。 分業による専門化で効率が上がり科学が進んで いきます。世界中で人類がお互いに依存しあうほうが発展が速いです。自給自足する方向に社会が向かうと効率が落ちて社会全体が少しずつ衰退していきます。古代国家などは都市ごと崩壊していきました。 著者は経済が科学を発達させたと考えています。なぜそう考えたのかをこの本で説明しています。ビルゲイツおすすめ本に選ばれました。 ーーーーーーーーーーーーーーー 産業革命で農村から

          ここがタメになった「繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史」5/⑥