ここがタメになった「メモの魔力 前田裕二」1/①
メモとありますが、昔から行われている「他の人から教わったことをその場で書き留めるためのもの」ではありません。思いついたことや感じたことを書き留め、スピーチやプレゼンなどで利用する文章の参考にするためのものです。就活で言われる自己分析ノートに近いと言えます。
場を盛り上げるためのスピーチを上達させたいならとても有効と思います。ただしそういう場は少ない。活用できる人はそもそも少ないのではないかと思いました。
著者はメモで能力向上してきたと主張しますが、これだけ膨大な文章を思いつきメモを作成できる人だからこそ向上できたのではないかと思います。
メモはたしかに重要なのですが、メモ作成に力を入れすぎて他の作業に力を注ぐ余裕がなくなる問題が昔からあります。著者は学歴職歴とも優秀なのですが起業後はぱっとした実績がない。コメンテーターをしながら活動しているだけに見えます。魅力的な話術を生かしてはいると思うのですが、夢はかなうと断言するなら自身の実績で証明してほしい。今後に期待しています。
~~以降は内容説明~~
メモをたくさんすることで、大事な情報を見逃さずに済む。
メモをする姿勢を示すことで、相手に誠実な印象を与えることができる。
メモをすることで話をきれいに構造化でき、曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる。
メモの取り方は次の3段階を行います:
事実を書く。
それらを分解し、抽象的な概念に直す。
他のものに応用できないかを探す。
これらの段階を進めながら、メモを見開きで余白をもうけながら書き込んでいきます。隙間を作り矢印や追加の文章を書いていくことができますし、記号や色分けをして重要度を表すこともできます。
例えば1分で面白さを伝えなければならない場合、重要なことや言いたいことから話す必要があります。そのためにはメモをしながら面白さについて深く考え、書き留める必要があります。なぜそう感じたのかなど、なぜを掘り下げて書き留めることで、自分の書きたい文章ができます。なぜそう思ったかで物事が具体的になり、言語化もしやすくなります。
自分の人生や価値観について考え、幸せになれる方向を決めることを著者は重要視していて「人生の軸を見つける」と称しています。参考にするために巻末にSNSで募集した「自分の大事にしていること」があります。
メモをしながら思考を深め、最終的に具体的な目標を設定し、やりきることが重要です。言語化は夢を現実化する手段です。
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