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愛知から世界へ

「侍ジャパン女子代表選手20名が決定 第9回 WBSC 女子野球ワールドカップに出場」 https://www.japan-baseball.jp/jp/news/press/20210107_1.html 女子野球ワールドカップの代表選手が発表された。先日代表候補選手が集まり合宿が行われ、馴染みある面々が多数顔を揃えていた。その中から選ばれた20人の中に、東海NEXUSからは主将の只埜榛奈が選出された。 彼女がプロ野球選手として一宮にいた2018年、所属チームの愛知ディ

    • 個性の力は無限大

      その報せを電車の中で目にして、残業終わりで疲れた眠気は吹っ飛んでいった。東海NEXUSの創設メンバーの一人、山口千沙季投手が今年度で退団するという発表だ。 埼玉県の出身でありながら、日本有数の強豪校への進学を選択せず、女子硬式野球部が設立したての新潟県の高校に進学。そしてサブマリン投手として、彼女は高校初の女子プロ野球選手となった。 育成チームを経て1年後、埼玉のトップチームに所属した。トップチームでは主に中継ぎとして17試合に登板、回の頭よりはピンチの場面で出てきて、笑

      • 初ヒット

        ーーー2試合3打数3三振、1四球 それが彼女がプロ野球選手として残した数字だった。 プロ2年間の在籍は育成チーム所属だったこともあり、公式戦の数は限られていた。昨年の期間限定でのトップチームへの移籍期間でも、ついに出場機会を得ることができないまま、彼女はプロ野球選手のキャリアを終えた。 そして今年、彼女は地元である愛知県のクラブチーム「東海NEXUS」の選手となった。それまでのプロ生活からは環境が変わり、一般企業で仕事をする傍ら野球を続けることとなった。 チームは発足し

        • そこにあった”日常”

          「オンライン飲み会」が定着しつつある最近だが、昨日は昨年末以来久しぶりに気の合う友人たちと3人で顔を合わせた。 ただ同じ野球が好き、同じ野球チームが好きというだけで意気投合し、定期的に開催される「ぶっ通しで野球を語る会」も、もう6年目に突入した。 私が転職で関東地方に引っ越してくるまでは、それを目的として来京していたほどに楽しいイベントである。 昼に集合して終電近くまで喋り倒す。基本7~8時間、長いときには10時間以上にも及ぶ野球を語る会。それでも解散時には「まだ話せる」

        愛知から世界へ

          6月25日の衝撃

          眠い目をこすりながら朝の通勤電車に乗り、いつもどおりに出社をする。 昨晩のワールドカップ セネガル戦での引き分けをしっかり見届けたため、就寝時間は午前2時を回っていた。 いつもどおり仕事をこなした後、定時で仕事を切り上げて名城線をぐるっと半周し、ナゴヤドームへと足を運んだ。月曜日ということもあり中日ドラゴンズの試合がなかったが、そこでは確かにプロ野球の公式戦が開催されていた。 遡ること約30時間前、私はリビングで横になりながらテレビの野球中継を見ていた。試合前だったか途中

          6月25日の衝撃

          一宮の女子野球熱は冷めない

          3連休を利用して、愛知の実家に帰ってきている。車の定期点検を買ったディーラーのもとで受けるためだ。 今日(日曜日)は両親の結婚記念日を祝った。 食事が終わったのは8時過ぎ。名古屋市から高速を飛ばし、一宮に向かった。 この日は一宮にある「焼き鳥あおい」さんで女子野球好きの会合があった。前々から告知を見ていたがその時はまだ実家に戻る想定でもなく、また戻ると決めた後も食事が入っていたので行けないだろう、と思っていたのだが、会の終わりがけという、微妙な時間にお邪魔させて頂いた。

          一宮の女子野球熱は冷めない

          流れを読む野球観戦

          野球観戦をするのが好きだ。球場に来て発見をするのがとても楽しい。自分がどんなところを見ているのかを書き留めたいと思う。 座席どこにでも座れるのであればホームベース延長線上の、なるべく高い所を好む。投手がベースの端をコントロールできているか、審判はどこまでをコールするか、打者のハーフスイングや反応などを見るのにも良い。ランナーのリードの深さや守備位置の変化に気づきやすいのもこの席だ。 つまり、テレビで放送されないものを見つけるために、ホームベース延長線上に座っている。 試合

          流れを読む野球観戦

          ゲームを締めるということ 10/14 ○ 1-0

          台風の影響などで10/13の試合やルールが変わり、残り3試合のディオーネは先発の里をスライドさせず笹沼をマウンドに送り出した。 打線も苦手としている水流から先制点を奪うと笹沼は3イニングを無失点に抑え「勝利投手の権利」を得ると、坂東を挟み最終回、小原がマウンドに上った。 その小原は先頭打者から始まるアストライア打線をしっかり3人で打ち取り、ゲームをクロージングした。笹沼は4勝目、小原は3セーブ目を挙げたのだが、シーズンも64試合を消化して3セーブ目という数字を少しだけ疑っ

          ゲームを締めるということ 10/14 ○ 1-0

          鬼気迫る3イニング 10/10 ● 4-7

          昼夜の気温差が原因か、はたまた不摂生が原因か風邪をひいてしまい現地入りは断念。ライブTVで経過を追っていた。 エース格の投手が乱調だと替え時は難しい。先日の里の交代もそうだと思うが、やはり信頼できる投手をイニング途中で代える、代えなければいけないのは本人も、ベンチとしても辛いところだろう。 堀田を引き継いだ小原を挟んで5回から登板したのは坂東。その初回こそ失策絡みで失点をしてしまったが、6点のビハインドでも雑にならずに丁寧に低めに球を集めるピッチングに目を見張った。 特

          鬼気迫る3イニング 10/10 ● 4-7

          勝ちが見えかけたワンプレー 10/7 ●3-4

          現地で、もしくはライブTVで野球を見ながら感じることが多くある。今のスタンスで野球を見続けてどれくらいなのだろう。 手前味噌ではあるが、データラボを始めてからの野球観戦では試合の流れをよく読めるようになってきた。 今日の試合はというと、あるプレーをきっかけに逆転勝利が頭の中で描けていた。一歩手前までは、完璧なシナリオで進んでいた。 両チームエースの投げあいで0-0が続いていたが、ついに5回に里が4点を許してしまった。ツーアウトからの5連打。ただ、この4点は重く感じなかった

          勝ちが見えかけたワンプレー 10/7 ●3-4

          声と姿勢 10/6 ●0-6

          久々に球場に足を運んだと思っていたのだが、3週間も経過していない時の流れには少々驚いた。 試合自体は初回で決してしまった。二番手以降の投手が好投を見せたものの、得点の気配がないままゲームセットを迎えてしまった。 レイアの選手たちが配属されている分、守備時も少しは賑やかになったように見えたが、ベンチから声を出す姿で印象に残ったのは、ここ数試合スタメンから遠ざかっている西山小春だった。 チームの元気印として、リードオフとして、ムードメーカーでもある彼女は試合中よく声を出して

          声と姿勢 10/6 ●0-6

          キャプテンの努め 9/17 ○4-0

          ついに勝ち星がないままチームは日程の1/3を消化してしまった。 幾度となく嫌な負け方、しかも精神的にダメージを負う負け方を繰り返してきたディオーネ。それを払拭するがために中2日で里が先発マウンドに立った。 気迫のこもったピッチングは勝利を手繰り寄せる執念どころか、何か恐怖に近いものさえ感じた。それだけ里の投げるボールに強い想いが込められていたのだろう。 その強い想いを感じたのは里だけではなかった。2回裏、先頭の金城を1塁に置いた場面でのキャプテン寺部だ。 初球バントを失

          キャプテンの努め 9/17 ○4-0

          悩め、4番打者 9/16 ● 1-2

          絶好のチャンスだった。得点の匂いがプンプンしていた。だがそれは一瞬で消え去った。 5回の表、1アウト満塁で打席に立ったのはトップリーグに昇格して1年目の金城。球場を盛り上げる出囃子と共に颯爽と打席に入る姿はとても昇格1年目とは思えない存在感だ。 小さなステップから素早いスイングスピードで振り抜かれた打球は低い弾道で左中間を抜けていく、そんな強い打球を飛ばせるのが金城の魅力であり、何度もチームを乗せてきた。 誰もが得点を期待したその打席、金城の特徴でもある初球から打ちに行く

          悩め、4番打者 9/16 ● 1-2

          更なる高みを目指して 9/3 ●0-2

          かつてアマチュア最強サウスポーと呼ばれた選手がプロの舞台で苦しんでいる。 超大物ルーキーとして入団した笹沼は昨年のデビュー戦で派手に打ち込まれると、好投しては援護がもらえず、また打ち込まれる投球の繰り返し。自慢の豪速球はプロの強打者に次々と捉えられた。 前年に比べると今年は全ての数字が改善されているが、肝心の勝ちが付いてこずにまだ2勝に留まっている。この日も初回に2点を失っただけだが、致命的な失点となり5敗目を喫した。 勝てる投手への足がかりを掴んでいるのは、本人も、周

          更なる高みを目指して 9/3 ●0-2

          エースへの最終試験 9/7 △4-4

          7回のマウンドに背番号16が登ったときに「これはエースへの最終試験だ」と、確かにこの口で言った。 結果としてあと一つのアウトを奪うことができず、1点リードの状態で堀田はベンチに下がった。その数分後、ディオーネのリードは無くなった。引き分けに終わったのはせめてもの救いなのか。 昨年、プロ初勝利をきっかけに一気に飛躍を果たした。そして今シーズンもここまで一つずつ確かな成長を見せ、安定して試合を作れる投手となった。 後は球数が増える終盤、いかに失点せずに最終回に笑顔で寺部とハ

          エースへの最終試験 9/7 △4-4

          信じられない30球 9/8 ●0-5

          眠い目をこすりながら市営浦和球場に到着したのは9時20分頃、既に選手紹介が行われていた。 台風15号の影響で試合開始時刻が9時半に早まったこの日の先発は松谷、試合開始直後にアストライア打線に捕まるとあっと言う間に先制点を許してしまった。 その後も失点は止まらず、たった30球で5失点を喫したところで松谷はマウンドから姿を消した。松谷が投じた30球の内容は、にわかに信じがたいと、今でも思うほどだ。 前日の試合で早いイニングから松谷の投球練習が見えた。そこで投げていた球の勢いはノ

          信じられない30球 9/8 ●0-5