声と姿勢 10/6 ●0-6

久々に球場に足を運んだと思っていたのだが、3週間も経過していない時の流れには少々驚いた。

試合自体は初回で決してしまった。二番手以降の投手が好投を見せたものの、得点の気配がないままゲームセットを迎えてしまった。

レイアの選手たちが配属されている分、守備時も少しは賑やかになったように見えたが、ベンチから声を出す姿で印象に残ったのは、ここ数試合スタメンから遠ざかっている西山小春だった。

チームの元気印として、リードオフとして、ムードメーカーでもある彼女は試合中よく声を出しているのが分かる。殊更ベンチから出る声はライトからのそれとは距離が近いためよく響いている。

声はチームを鼓舞し、時に流れをも生み出す。西山は実際にそれができる選手の代表格だろう。ベンチから声を出す選手としてはうってつけなのだが、彼女の流し打ちの巧みさ、積極的な走塁などを考えるとスタメンで起用したい選手でもある。悩ましいところだ。

もう一つ、恐らくほとんどの人が気づかなかったであろう所で私はとても関心を持った。確か6回の表に、ベンチ(前)である出来事が起こった。恐らく何気なくとった行動だったと思うのだが、彼女のその出来事への対応は目を引くものがあった。実際に私が感じたこととは違うのかもしれないし、もしそうであってもその程度は分からない。だが、その姿勢は6点ビハインドの試合に関与しないものの、焦点を充てるには十分だった。

その姿勢を持ち続けていれば、きっと大成するだろう。敗戦の中にも西山のとった行動には嬉しく思うものがあった。

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