勝ちが見えかけたワンプレー 10/7 ●3-4

現地で、もしくはライブTVで野球を見ながら感じることが多くある。今のスタンスで野球を見続けてどれくらいなのだろう。
手前味噌ではあるが、データラボを始めてからの野球観戦では試合の流れをよく読めるようになってきた。

今日の試合はというと、あるプレーをきっかけに逆転勝利が頭の中で描けていた。一歩手前までは、完璧なシナリオで進んでいた。

両チームエースの投げあいで0-0が続いていたが、ついに5回に里が4点を許してしまった。ツーアウトからの5連打。ただ、この4点は重く感じなかった。
・4点があっという間すぎたこと
・直後に小原が素晴らしいボールで三振に取ったこと
・裏の攻撃で得点ができたこと
が要因に挙げられる。

とはいえまだ3点差がある中で6回の裏、寺部がフォアボールで出たその直後のプレーで、得点を予感させた。
バッターは三浦由美子。昨年のキャプテンで終盤ディオーネの快進撃を支えた選手だ。今年は4番でスタートしたがなかなか調子が上がらないがディオーネ野球の体現者であり、特に守備での球際の強さは女子野球の外野守備では右に出る者はいないだろう。

初球を叩くと三浦の打球はショートに飛んだ。ダブルプレーコースではあるが、エンドランをかけていたため一塁走者の寺部はセカンドに進めることができた。
このワンプレーが持つ意味は、同じランナー2塁に進める他の方法よりも非常に効果が大きかったと思う。

エンドランのサインで安打が出れば一番良いのは百も承知だが、いかに確実にランナーを進塁させられるかという中で確実に仕事をこなすその姿はチームに流れをもたらした。
続く岩見のタイムリーの後もチャンスを作り直し、佐藤の押し出しフォアボールで1点差に迫った。

私のシナリオではこの直後に星川が初球の真っ直ぐを右中間真っ二つに割るタイムリーを放ち3点を追加していたのだが、さすがに虫が良すぎた。小西と村松が選んだのは変化球、すっとストライクゾーンに入る球を星川は見逃した。

この投球は1000イニングを投げる大投手の為せる技だと思う。この1球で得点の確率がグンと下がったようにも感じたほど「振ってほしい」球ではあったが、ただ、打者からしたら「振れない」球でもあったのは確かだ。最終回もチャンスは作ったが無得点に終わってしまった。三浦も大きな打球を放ったがレフトのグラブに収まった。

試合後はいつも以上に「勝てた」ことを実感しただけに、悔しい気持ちが続いたが、決してネガティブではない、今日の試合は随所に良いものが散りばめられていたと思う。

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