ゲームを締めるということ 10/14 ○ 1-0

台風の影響などで10/13の試合やルールが変わり、残り3試合のディオーネは先発の里をスライドさせず笹沼をマウンドに送り出した。

打線も苦手としている水流から先制点を奪うと笹沼は3イニングを無失点に抑え「勝利投手の権利」を得ると、坂東を挟み最終回、小原がマウンドに上った。

その小原は先頭打者から始まるアストライア打線をしっかり3人で打ち取り、ゲームをクロージングした。笹沼は4勝目、小原は3セーブ目を挙げたのだが、シーズンも64試合を消化して3セーブ目という数字を少しだけ疑った。

今シーズン小原は26試合に登板し、その多くに「交代完了」が記録されている筈であるが、セーブ数は3つ。これはリーグのセーブに係るルールが起因しているものだが、シーズンを通して最後を任され、0敗で責務を果たしている。

春リーグで小原は失点を重ね続けた。満塁ホームランも浴びた。それでも年間通してみると昨年よりWHIPは悪化しているものの、数字ほど悪い印象ではないのは確かだ。

スピードは最速115キロ前後だが、その真っすぐはディオーネで一番のノビの良さを感じる。里や笹沼の真っすぐは「ドシン」という重い真っすぐだが、小原の真っすぐは糸を引くような、球持ちの良さと、それに加えブレーキの効いたカーブと小さく変化するスライダーのコンビネーションで打者を抑える。

今シーズン序盤に見た小原は、カーブがスピードがついていてストレートとの球速差が少なかったことが不調の原因にも思えた。夏以降はスピードガンのある球場で見ることが少なかったが、体感としてカーブの球速は前年に戻ったようにも思う。

昨年頭角を表したのはロングリリーフでの好投の連続であっただけに、1イニング限定で試合を締めることはまた違った役割である。制球力と緩急を強みにしたピッチングは、軟投派クローザーとして面白い存在だ。

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