家のない眼 最終話
かなり飲んでいた親族たち、奥から電話の音がする。お手伝いさんがとる、そして走ってくる。
「充さん、いやしさんからです、緊急で用意するものがあるということで電話に出てください。」
お手伝いさんのFさんは、70代の未亡人、恰幅がよく、よく笑う。その人が物凄く真剣に言うので充は重い頭を動かして長い廊下を急いだ。
「はい、代わりました。充です。いやしちゃん?どうしたの?」
「充さん、迎えに行って今高速のサービスエリアにいるんだけど、祈祷師の子孫のひと、詳しくはついたら話すけど、充さん