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読書記録

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#岸田奈美

バリアバリュー 障害を価値に変える/垣内俊哉

バリアバリュー 障害を価値に変える/垣内俊哉

生まれつき、骨が脆い障害を抱えている垣内さん。
遺伝性の病気らしく、父親も同じ病らしい。

 
骨折は生まれてから何十回もしてきたらしいが、子どもの頃はまだ歩けたらしい。
小学四年生の頃に、完全に車椅子生活となる。

 
やがて垣内さんは自殺したくなったり、無気力になったりもしたが
障害者が住みやすく、暮らしやすい視点を持つ自分の強みを活かし、起業する。
株式会社ミライロである。

 
父親は若く

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人生、山あり谷あり家族あり/岸田ひろ美

人生、山あり谷あり家族あり/岸田ひろ美

岸田さんは車椅子に乗っている。

 
写真を見るたびに思うが
岸田さんは同僚に少し雰囲気が似ている。

 
昔、病気で車椅子生活を余儀なくされた時、絶望から死にたくなったこともあったが
リハビリによりできることが増え、仕事もできるようになり
今は幸せだと文章に綴っている岸田さん。

 
大動脈解離で生死をさまよい、車椅子生活になり
近年、感染性心内膜症で再び生死をさまよい、それでも生きているのはも

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家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった・他/岸田奈美

家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった・他/岸田奈美

ネットで岸田奈美さんを見た時、父親を若くして亡くし、弟さんはダウン症、母親は病気により車椅子、ということを知り、興味を持った。

私が障害者に携わる仕事についていたからだ。

 
奈美さんの本と、母・ひろ子さんの本では
同じ出来事が母と娘目線で描かれていて、対比して読んでみても面白い。

奈美さんの文章は笑いあり涙ありで
ひろ子さんの文章はソフトだ。

  
個人的には、奈美さんが母親のために学生

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飽きっぽいから、愛っぽい/岸田奈美

飽きっぽいから、愛っぽい/岸田奈美

岸田奈美さんの新刊エッセイである。

 
岸田さんにはダウン症の弟さんがいて
エッセイでもよく彼のエピソードが出てくるが
今回のエッセイにはあまり出てこない。

 
この本では、今は亡き父親への思いや思い出、幼少期の頃の思い出が中心に描かれている。

 
最近では認知症になった祖母について書くことも多かったが
今作では認知症になる前の祖母や祖母と母親の関係性にも触れている。

 
日本を北から南ま

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姉のはなむけ日記/岸田奈美

姉のはなむけ日記/岸田奈美

障害者施設に建物を貸してくれる人は少ない。
空いている土地に障害者施設を建てることに反対する人も少なくない。

 
今でこそ小規模な施設や民間の施設が街中にできるようになったが
昔からある大きな施設がどこに建っているか思い浮かべてほしい。

大抵、街から離れた辺鄙な場所にないか。
施設の近くに民家は少なくないか。

 
他県や他の地域はどうか分からないが
私の住む地域、知る地域はどこもこんな感じだ

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