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綿来乙伽|小説と日記
2023年12月20日 20:26
本を一冊読み終えた。『生命式』という短編集だ。今回は全作まとめた感想を書こうと思う。この作品には、世界の変化についていく人間と、それに疑問を持つ人間の二つが存在した。現代を生きる人間が、以前までは有り得なかった生活をしている。でもその変化を作っているのも人間で、誰しもが良い方向に変わりたくて動いている。出来るだけ楽しく、明るく、安心して生きられる世の中を常に望んで生きている。だが、未来は
2023年12月5日 23:44
前回の投稿はこちら↓本を一冊読み終えた。『少女は卒業しない』という短編集だ。今回は三作目、「在校生代表」の感想文を書こうと思う。私の速読は、母方の祖父に似たのだと母が言った。パラパラッとめくるだけで読めるような速読能力は無いが、自分の中ですっ飛ばして良いと判断した一、二文字は読み終わった文章と同等の扱いにした。この作品は、そんな私の速読をさらに加速させる書き方だった。前回前々回
2023年11月29日 18:11
前回の投稿はこちら↓本を一冊読み終えた。『少女は卒業しない』という短編集だ。今回は二作目、「屋上は青」の感想文を書こうと思う。「メイク崩したくないなあ」そう思った。私の母は、自分が異端であることや人と変わっていることを自負している人間だ。誰の目も気にせず、好きなことややりたいこと、大切な人の為に必死に動くことが出来ている。だから、私がどんな選択をしようと、どんな物が好きだろうと、
2023年11月28日 22:11
前回の読書感想文はこちら↓本を一冊読み終えた。『少女は卒業しない』という短編集だ。今回は一作目、「エンドロールが始まる」の感想文を書こうと思う。短編集の舞台は高校。一つの何気ない理由の塊が近くに現れることを知って、彼らの日常が非日常として繰り広げられる話だ。日常は、自分が思っていなくても出来上がるものだ。朝起きる、顔を洗う、友達や先生に挨拶をして、つまらない授業を右から左に受け
2023年11月14日 17:06
前回の読書感想文はこちら↓本を一冊読み終えた。夜明けのすべて、という作品だ。私は原作があるものは、映画が公開する前に本を読まなければと思ってしまう。映画を観に行こう詐欺ではなく、本当に観なければいけないと自分の背中を押すためだ。今回の作品も、読み終わった後、絶対に映画館に行くと決めた。最近はとか、時代的にとか、あんまり言いたくないけど、人は人が自ら生きづらい世の中を作っている気が
2023年10月30日 17:23
本を一冊読み切った。『変な家』という作品だ。私は本を選ぶ時、何の知識も無くパッケージや帯や本屋さんが工夫を凝らして描くPOPに釣られて手に取ってしまう。あまり本を読まないことと常に何も考えていないことがバレてしまう。だから作者の雨穴さんや、彼の本業や、どんな経緯でこの本を書かれたかなどは何も知らないし、むしろこんな無知な人間すらも面白いと思わせてくれる本だったということに驚きを隠せない。