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速く広くトレンドをキャッチする。「好奇心で」世の中に貢献する仕事

セールスプロモーション部では、当社の書籍を書店に並べてもらうための営業活動を行っています。

世の中にアンテナを張り巡らせて読者の需要を理解することは、書店への書籍営業をするうえでとても重要です。常に好奇心を持ち、キャッチしたトレンドを生かす。そんな提案をすることで、書店員さんに共感していただき、受注までたどり着くことができます。

書店を通じて、人生を変えるかもしれない一冊を読者に届ける。書店とともに書籍ヒットの火付け役を担うセールスプロモーション部の活動について、期待の若手・一法師啓二に聞きました。

年齢や立場に区別なく成長できる場所

私がクロスメディアに入社した当時、海外では「SDGs」や「ESG」がトレンドワードになっていましたが、日本では注目はされていましたが、実際に取り組んでいる企業は多くありませんでした。クロスメディアではこうしたテーマの本をいち早く出版するなど、新しい領域に事業を展開しているところに魅力を感じました。

また、ベンチャー企業であることにも惹かれました。書籍という信頼性と正確性が求められる媒体では、歴史ある企業が強くなってしまうのは当然です。新しく会社を立ち上げ、厳しい状況に挑戦しているという姿勢も魅力的でした。

入社後に驚いたのは、若手社員が持つ裁量権の大きさです。私が所属するセールスプロモーション部では、最初約3カ月ほどの研修の後、書店、取次の役員の方との商談を一人で任されることもあります。書店のイベントを発案し、実現につながることもありました。新規事業の発案も、部署や年齢に関係なく可能です。

当社では積極的に行動すればするほど自分の実力が還元される環境が整っています。若手だからと制限されることはなく、誰にでも平等にチャンスが与えられています。

ヒットを生み出すまでの地道な道のり

セールスプロモーション部の主な業務は、当社の書籍を書店に並べてもらうための営業活動です。それに、書籍フェアやイベントの企画提案も行っています。私たちが、直接読者の方に営業をするわけではありません。書店員さんにどのように伝えれば、読者の方々に私たちの熱い思いが届くのかを常に意識しています。

書籍をヒットさせるためには、もちろん広告やパブリシティは重要ですが、火付け役になるのは書店営業だと思っています。毎日地道な営業を重ねて、並べてもらえる書籍の数が増えていく。その結果として、全国に広がっていきます。

そうした使命を果たすために大切なのは、「グリット」と「素直な気持ち」です。

近年のベストセラーに、『やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』があります。この本の中では、成功するために大切なのは、優れた資質よりも「情熱」と「粘り強さ」だと述べられています。

書店営業は、常に数字と隣り合わせのシビアな環境です。グリットを意識して月の目標達成に向けて毎日励み、仮に目標が達成できなくても、一年間で取り返す粘り強さが重要です。

また、周りの方に素直に頼ることも大事です。わからないことがあったときに、恥ずかしがらず「わからない」と言う。そこを遠慮してわからないままに過ごしてしまうと、成長の機会を逃してしまいます。

相手の納得を引き出す営業方法

書店員さんへ書籍を提案する際には、大体50種類くらいの商品を常時案内できるようにしています。売れ筋の10商品くらいは必ず提案し、これは「売れているから」と発注いただける可能性も高くなります。ただし、残りの40商品については、「なぜ、この商品を書店に並べるべきか」を伝え、書店員さんに納得してもらわなければいけません。

例えば、チェーンの書店さんの場合、お店の雰囲気が似ているため、売れている商品も似ることが多いです。また流行は都心から発信されることが多く、東京、横浜、新宿などのお店で売れている商品は同じ沿線上の書店さんに情報をお伝えします。また、パブリシティを伝えることも大切です。書籍を紹介するオンライン記事や新聞広告。それに著者のSNSフォロワー数なども注文の指標になります。

試行錯誤のうえで注文をもらえたり、話題書として並べてもらえたりする。これが書店営業の醍醐味であり、自分の使命を果たせたと実感します。

正解のないトレンドを掴むために

書店の入り口付近には、必ず新刊話題書コーナーがあります。日々、数多くの新刊が刊行されるなか、このコーナーでは2週間ほどのペースで書籍が入れ替わります。私たちの営業活動の大きな目的は、ここに自社の書籍を置いてもらうことです。

セールスプロモーション部の仕事を始めたばかりの頃は、在庫の少なくなった書籍の追加注文を提案するだけでした。もちろん、そんな単純な営業では、多くの注文をいただいたり、新刊話題書のコーナーに並べていただいたりすることはできません。

重要なのは、お店や世の中のトレンドを把握し、それに合わせた書籍の提案を行うことです。例えば、最近ではDXや生成AIに関する本が増えてきています。また、夏と冬のボーナス時期にはお金関係の本が売れるといった季節性もあります。

トレンドを知るためには、まず書店を観察することです。どんな本が売れ、どんな入れ替わりがあるのかを毎日見ていると、世の中のトレンドや読者の需要がわかってきます。

そして何より大切なのは、書店員さんの話を聞くことです。書店員の方は、お客様が購入する本を常に観察しています。そのうえでお話になる言葉には、ヒントが隠されていることが多い。書店員さんとの会話を通じて、お客様のニーズや嗜好を理解することができます。

仕事を離れた場所でも、情報を集めるよう意識しています。現代は情報が溢れ、トレンドには正解がなくなってきています。好奇心をさまざまな方向に派生させ、自分の周りにある情報を速く、広くキャッチする。それがトレンドを知ることにつながると思います。

30万部のベストセラーを生み出す

出版業界は斜陽産業と言われていますが、それぞれの出版社の間には、業界全体を盛り上げていこうという共通認識があるように思います。競合会社同士のライバル意識のようなものを、出版業界ではほとんど感じません。こうした仲間意識は業界として成長していくうえでの強みだと思います。

私も営業を行う際は、自社・他社の区別なく書店を盛り上げることを一番に考えています。

まずは、その書店の売り上げをあげることです。クロスメディアの書籍だけでなく、売れ筋のものだったら他社の書籍でも需要があることを伝えます。「この店を盛り上げていく」という共通認識のもとで意見交換することで書店員さんに納得していただき、結果的に自社への注文も増えていきます。

それに、視覚的に書店を盛り上げる取り組みも重要視しています。当社では、フェアやイベントを定期的に書店に提案しています。当社で出版した『魚ビジネス』では、様々な拡材やポップを用意して、視覚的に書店を盛り上げました。

また、クロスメディアを含めた三社で合同フェアの企画をさせていただいたこともあります。テーマは「探求」です。人類はかつて「学び」を「遊び」と捉えていたという点から、楽しみながら学ぼうというコンセプトでした。このフェアでは他社と一緒に仕事をすることで、多くの学びや気づきもありました。

今後は、書店で著者と読者が直接つなげられるようなリアルイベントを開催したいと考えています。ビジネス書は、読者の人生や生き方を変え、自分の考えに影響を与えることが多くあります。トークイベントや出版刊行記念イベントを通して、読者と著者がつながれるようなイベントをリアルな空間で生み出すことができれば、もっと業界が盛り上がると思います。

私自身、仕事で悩んだ際には、ビジネススキルや自己啓発の本を読むことで、前向きな気持ちになることがよくあります。多くの人に役立つビジネス書を、私だからできる営業スタイルで広めていく。30万部のベストセラーを生み出すという目標に向かって、さらに成長していきたいと思います。

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