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まずは勉強時間を捨てる

大学受験の時期に私が捨てたのは「勉強時間」でした。

何をふざけたことを!

と思うかもしれませんが、自分なりに考えてのことです。

さて、勉強における大敵はなんでしょうか?今だとSNS、YouTube、ゲーム…といったあたりかと思いますが、20年前に受験をした私にとっての大敵は音楽、テニス、友達とのおしゃべりでした(私を知る人は「お前がテニス?」と思うでしょうが、二十歳くらいまでかなりのガチ勢だったのです)。

多くの人が受験のためにこれらを諦める・捨てる選択肢をとります。私も当時、捨ててみました。しかし、成績は伸びません。これは私に限らず多くの人が断腸の思いでやりたいことを捨てたにも関わらず、成績が伸びない!というフラストレーションのスパイラルに陥っているのを目撃します。そしてだんだん短気になり、無気力になり…

あれ?ちょっと俯瞰してみると、好きなことをして奪われる勉強時間より、イラついて頭に入らない勉強時間のほうが害なのではないか?なんてことを思ってしまったわけです(自己弁護という説もあり)。

そこで勉強時間を削り、好きなことをやる時間を増やしました。音楽フェスにはいく、テニスの練習をしまくる、誘われた会合は断らない、というスタンスです。

勉強時間は減りましたが、その分、限られた勉強時間をフル活用せねばならない!という意識が生まれ、成績は向上。結局、受験当日までこのスタンスを変えませんでした。

仕事柄、学習塾以外のビジネスマンと話す機会が多いのですが、スーパー忙しそうな彼らは24時間働き続けているか?というとそうではありません。趣味の時間も睡眠時間も確保して、子育てまでしている。そして旅行なんかもけっこうしている。それなのに結果はしっかり出しています。彼らのとってそういう時間は、仕事をうまくやるために必要なエネルギー源であり、さらには仕事の「密度」を上げるための仕組みなんだそうです。

いい仕事をするために精神の安定と密度に着目するのは「社会人」の中で一般的な考え。書店に行けばその手の本はたくさん売ってますし。しかし、どういうわけか教育界においては真逆。とにかく禁欲!欲しがりません、勝つまでは!的な精神論で、むしろその姿勢自体が「受験」だと思っている人も少なくなさそう。

それがプラスに働けば何もいうことはないのですが、とにかく一生懸命やってるのに成績が伸びない生徒が多い。頭に詰め込みすぎてパンク中、体もボロボロ、イラつきすぎなのが明らかなので、休めばいい方向に進むだろうに…と思いつつ、「休めとはなんですか!」と各所から怒られそうなので大きな声でお伝えすることは自粛しているのですが、やっぱりこっそり言っときます。

勉強成功のカギは精神の安定と頭の中の掃除。そのためには勉強時間を削ってでも好きなことをする時間を増やしましょう。

みなさんの健闘を祈ります。


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